本日の感想文。

2006年02月08日(水) 【映画】風の谷のナウシカ

前にも感想を書いた事があるような気がするので、別観点から。

久しぶりに見て、またまた泣いてしまいました。
年を重ねるごとに涙もろくなってきているようで、恥ずかしいくらいです。
私が一番泣く箇所は、ナウシカの子供の時の回想シーン。
なぜなのか、さっぱりわかりません。(^ー^;
虫と人は共存できない……って大人に言われるその瞬間に、どっと悲しくなるんですよね。
幼年期のトラウマ?

さて。
実は、我がだんなは宮崎アニメが嫌いなのです。
何となく見ているところをみると、いちもく置いてはいるけれど、どうも生理的に受け入れられないところがあるらしいのです。
ラピュタはそれほどでもないのですが、ナウシカは
「良くできていると思うけれど、子供っぽい」
と、毛嫌いします。
私には、ちっともその感覚がわかりません。
おそらく、最後の奇跡的なシーンがそう思わせるのか? と思うけれど。

「どこが嫌なの?」
「キャラが両手を上げてくるくる回りながら喜びを表すところ」
でも、それって実写だと「おかあさんといっしょ」かも知れないけれど、アニメ・デフォルメの定番表現じゃ……。
「女の子が好みじゃない」
かわいいじゃない? なぜかね?
この調子なので、私がテレビを見ながら泣いていると、
「へん」
とか言う。(ーー;

本当に不思議な事に、だんなと私の好みは天と地ほどの差があります。
きっと若い頃なら、いちいち好きな事にケチ付けられて気分を害して大げんか……という展開だと思うのですが、大人なので気にしない。(笑)
むしろ、面白く感じてしまいます。

ブログなどを回っていると、宮崎アニメを子供の頃は好きだったけれど、今はそれほどでもない……などという人がいます。
となると、子供っぽい……まではいかなくても、大人にはそれほど響かないということもあうのだろうか? 言っておきますが、私は大人よ。(^^)
で、ふっと思ったのが最初に見た年齢。
私は、おそらく20代だったと思うんですよ。30代で見ても40代で見ても、私なら【ナウシカ】で感動すると思うのだけど、そうじゃない人もいるのかも?
10代で感動した作品が40代の心をも動かすか? と言ったら、そうでもない。
さらに、我がだんなは「自分が好きじゃないのに人気があると「へ」と思う」タチなので、私が感動するから余計にケチをつけるのではなかろうか? などと思います。

敵を恐れる心・憎しみ・武器からは、破壊しか生まれない。
映画のナウシカは、確かに奇跡のお話でもありますが、真実を語っているとも思います。
この映画に感動した人も、ナウシカのように生きる事は難しいです。不可能に近いです。
でも、やはり腐海を焼かないと、僕らは生きていけない……と、誰もが思うし、思ってしまっても当然だと思います。
だからこそ、立ち向かうナウシカの姿が英雄と重なるのです。

ナウシカは、戦う色々な理由を背負ってしまった大人たちに、心を許せばわかりあえるはずだ、と訴えます。ある意味、純真な子供心なのかも知れません。
……そんなに甘くはないよな……と思う大人がいても、確かに……かも?
なんだか、ジョン・レノンのイマジンを思い出すのですが、ナウシカも理想の思想なんですよね。
「君は僕を夢想家だといって笑うかもしれない。でも、誰もが同じように夢見れば夢は現実になる」
っていうパワーのある作品だと感じます。

とある人が
「昔感動して読んだアンデルセンの本を読み返したのだけど、当時ほど感動できなくて愕然とした」
と言いました。
感動には、年齢が大きく作用するものだと思います。
ウルトラマンおたくのサラリーマンが、30歳になって初めてウルトラマンに出会った時、はたしてそれくらいのめり込んでいるか? 私にはわからない。
ヒーローに憧れる時代に出会ったから、永遠のヒーローなのではないだろうか?
だんなはスターウォーズが大好きなのだけど、それは20年前の若かりし頃に出会ったからではなかろうか? しかも彼は旧3部作のほうが好きである。(^ー^;

などと考えると、今後もナウシカは何度も再放映されて、常に新しい若い世代に引き継がれて欲しいと思ったりするのでした。
本当に、素晴しい名作です!


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