先日、商品をたたんでいたら…… 「試着させてください」とのお声。ふりむいたら、男の人だったので、 「? こちらはレディスになっておりますが……」 と、恐る恐る言った。ら……。 「はい、私、性転換しているんです」 と、言われてしまった。(@@;
その人は楽しそうに、自分の女装(?)写真や、男性だった頃の写真、名前の違う3枚の名刺まで差し出し、その一枚をくれた。 なんと……私のペンネームと一文字違い。(^−^; 他人の気がしない。 もちろん、男のものをとったし、胸や顔の輪郭までも、手術したらしい。 パスポート(まで見せる?)の写真は、明らかに女性だった。 3枚の名刺は 「男と女とその中間……。中間になっちゃう時があるのよ」 少し寂しげに笑う。 いくら女になりたくても、どうしても体は男に戻ろうとするのだろう。 眉毛の濃い四角顔だった男性の写真に比べて、今のその人は肌が白く、すべすべした感じだ。でも、うっすらと白い髭が生えている。 けして健康そうには見えず、鞄の手帳の隙間からおびただしい数の診察券が顔を出している。 「なかなか病院も親身に見てくれるとことがないのよ」 たぶん、婦人科では、病院側にその気があっても他の患者がひいてしまい、診察拒否だろうなぁ……。
実は、私はまだ連載していないが【アクアポリタム】という新作を持っている。 主人公は、セラという豊かな金髪と青い瞳を持った少年……か少女だ。 少年か少女……というのは、性別を決めかねているわけではなく、性別がないということなのだ。 そこで、男でも女でもない……っていう感覚は、どのようなものなのだろう? などと考えていたところだった。 医学的な正確な資料を集めて研究するつもりはない。 っていうのも、面倒だから。っていうのと、自由な設定が破綻すると困るから。 しかし、感覚はリアルに書きたい。男でもなく、女でもなければ、どのような思いを日々持ち、性的な刺激にはどのように感じるのか? などと……。 お客様との会話は、ある意味楽しかった。
孤独を感じた。 時々、孤独な人は買い物をしないでお話ばかりをする場合がある。 時に買ってくれたりもするが、お話したいのが主流だったり……。 この人もそうなのかな? 「今度は女でこようかしら?」 長々話して、セールの下見だったらしく、彼(彼女?)は何も買わないで帰ってしまった。 はたして明日……。セール初日。 ただの孤独埋め合わせならば、女性が押し合いへし合いしている中に、わざわざ顔を出さないだろう。服がほしければくるだろう。 彼はくるのだろうか? わからん。
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