今回は「Toy Box City」さんの『アフロ姫の大冒険』です。 タイトルだけでも充分笑えます。 姫、だけどアフロ。このギャップが最高。 『アフロ姫』は笑いたっぷりのコメディファンタジー、もしくは童話です。 お子様でも安心して楽しく読めることうけあい。 とても平和なロッドキム王国には、ひとりのお姫様がおりました。 将来はさぞ見目麗しい姫君になるだろうと誰もが思う容貌のお姫様です。 その名はアンジェリカ・フレイ・ロッドキム。 でも、みんなはお姫様をその名前では呼びません。 お姫様はアフロ姫と呼ばれていました。 なぜなら、お姫様の頭は黒々としたアフロで覆われているのです―― どうして頭がアフロなのか? 疑問を持ったアンジェリカ姫がアフロの謎を解き、元の髪型に戻ろうとがんばるお話です。 このアフロがまたすごい。燃やしてもまた生えてくる。ちぎられてもすぐ再生する。 髪の毛のくせに別の生物なんじゃないか、と思ってしまうくらい。 眠りの森の美女に似た設定ではあるんですけどね。 眠ってないし。 アフロだし。 しかしこのアフロ、ものっすごく感触がいいらしいんです。 ほかほかでふわふわで、一度触ったら病みつきになるそう。 その中毒性の高さに、城内に「姫さま用・アフロ対策委員会」というファンクラブのようなものができる始末。 ……って、触ってみてぇぇぇ。 頭がアフロな理由は結構納得いくんですよね。ああ、そりゃアフロにもなるわな、と。 ついでに王様の頭が薄い理由もしっかりわかります。 この辺のくだりは面白いんで、ぜひとも読んでいただきたいです。 とんでもない婚約者がいたり、とんでもない魔法使いが仲間になったり、と飽きることなく終わりまで読めると思います。 全編に散りばめられたテンポのいいギャグと、一癖あるキャラクター。 そして最後の最後には驚きの展開が待っています。
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