白虎草紙
『遙か』の白虎組についての四方山話、SSなどです。

2006年02月05日(日) ばかものと

  
茨木のり子さんの有名な詩に、

「ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて」



で始まる、「自分の感受性くらい」という作品があります。
『茨木のり子集 言の葉2』 pp60-61 p/b筑摩書房)


「初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった」



と詩は続き、最後、

「自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ」



でその詩は締められます。


大人になり、親元を離れると、
誰かに叱ってもらえることが少なくなります。

だから自分で自分を叱らないと、
楽を好む、怠惰な自分へ流されてゆきます。


あぁ、暮らしがだれかけてしまっている、
生き方にしまりがないと、
ふっと自覚を持ったとき。

私はこの詩の最後を思い出し、
「ばかものよ、ばかものよ」とひとりつぶやいてみます。

つぶやくと胸がずきんと痛み、
痛むのは怠惰であった証拠と
反省猿します。


そんなカンフル剤のこの詩のよう、
近頃胸に突き刺さるのが児童小説『バッテリー』。

妥協をしない意志を曲げない、
目をそらさずに上を向く、
まっすぐな巧の言葉にぐさっ、ずさっと
心地よく斬られます。


あさのあつこさんの文章も素晴らしい。
土の匂い、草の匂い、
大地の熱が伝わります。
 
 
 

 
 


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