白日の独白
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2006年01月23日(月) 聞こえたのは呼吸する音

箱の底にコインロッカーの鍵。
パパと彼は鍵に気付いていない。
鍵を拾い上げてポケットに突っ込む。
パパと彼はもう走り出していた。
僕はふたりの後を追い駆けた。

僕達は追い駆けていた。
誰かを。何かを。
だけど僕は逃げていた。
誰かから。何かから。

僕はふたりからわざと逸れた。
そうしない訳にはいかなかった。
鍵を持っているのは僕だから。

走れば走る程に一歩も前に進めなくなる。
目に見えない圧力が僕の足を絡め取る。
それでも僕は前へ進まなければならない。
何処へ行くのか知らなくても。
道端を這うしかないとしても。
僕は逃げ切らないといけない。


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