| 2010年07月04日(日) |
「クジラの彼」「抱擁のかけら」 |
有川浩著「クジラの彼」
有川浩、自衛隊三部作と呼ばれる「空の中」「海の底」に登場する主人公たちの、前後日タンが収められている。
正直、これは素晴らしい。 さすが有川浩、である。
という、軽快さ、背中から手を入れられてくすぐられるような甘酸っぱさと、規律とストイックさと純朴さと歯痒くやきもきする恋愛物語が、飽きるどころか、それでそれで、と拍車をかけられてしまう。
何せ、自衛官が、主な主人公たちである。
あの事件(物語)のとき、彼(彼女)らはそうだったのか。
思いっきり、有川浩の手のひらの上で転がされまくってしまう。
大人が読むライトノベルを、書いてゆきたい。 ライトノベル作家という肩書きを、大声で胸を張っていってゆきたい。
と公言している彼女ならではの、エンターテイメント全開の物語である。
これらの作品によって自衛官を目指す若者が増えたとかそうでないとか。 とにかく、清々しくもやきもきした恋愛を久しぶりに楽しみたい、と思われる方は、是非、有川浩作品を手にとってみていただきたい。
さて。
「抱擁のかけら」
をギンレイにて。
ペドロ・アルモドバル監督、ペネロペ・クルス主演作品である。
ペネロペは、最高の女。
である。 演出とはいえ、本作品におけるペネロペは、日本男性で永遠の憧れといわれる、オードリー・ヘプバーンそっくりなのである。
チラシやポスター、ジャケット写真を見てもらえば、最初、まったくもってヘプバーンそのものの作品かとみまごうほどである。
ヘプバーンは、凛々しくもやはり守ってあげたい感情をくすぐる、翼をなくした天使、のような魅力である。
しかしペネロペは、違う。
あの真っ直ぐな瞳で見つめられたら、一も二もなく、虜になってしまう。
決して、儚くなどない。
女としての強さ、艶やかさ、気高さ、ときに危うさ、を全身に感じさせるのである。
同監督作品「ボルベール(帰郷)」における彼女など、まさに、である。
うむ。
わたしは、スペインに移住しよう。
バルサの街、アントン・ガウディの街、情熱の街。
妄想は広がるばかりである。
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