| 2010年04月04日(日) |
「シャネル&ストラヴィンスキー」 |
「シャネル&ストラヴィンスキー」
をギンレイにて。
世界的有名ブランドであるココ・シャネルと密接な関係にあった作曲家ストラヴィンスキーの、なんとも深く熱く、しかし寒気すら覚えずにはいられない、しかししかしやはり深く熱く激しい物語である。
いわゆるシャネルの「No.05」とストラヴィンスキーの名曲「春の祭典」が生まれた秘密、とのことであるが、これは、つまり、奪い、失い、与え合ったからこその、それぞれの名作、ということなのである。
妻子あるストラヴィンスキーを、シャネルはパトロンとして家族ごと別荘に招き、暮らすよう誘う。
理解者がなく、作曲活動をするには申し分ない誘いであり、プライドはあるがストラヴィンスキーはやがて受け入れることにする。
が。
やがて、なのである。
激しく創造家である大人の男と女は、ましてや、その才と欲を否応なしに発揮するためには、やむを得ないこと、になるのである。
それなくして成し得ない、とはいいがたいが、また否定もしがたいのである。
とにかく、ひたすら静かな描写のために、逆に動的な激しさを秘めていることが、じわりと肝の底からにじみあがってくるような作品である。
が。
いかんせん、静かなのである。
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