「剣岳〜点の記」
をギンレイにて。
未だ地図にて空白の立山の剣岳を測量せよ。 国家自身を知らねば、世界に覇を唱えられぬ。
明治時代の陸軍測量部が、厳命を言い渡される。 しかも、民間の新興である登山学会が、陸軍より先に登頂せん、と対抗してきたのである。
国家が民間の道楽連中に遅れをとってはならぬ。 何が何でも、初登頂せよ。
しかし測量部は、測量のための三角点を測定し、打鋲しながら登らねばならない。
かたや登山学会は、登頂のみを目指せばよい。
しかし、ただひたすら、鋲を、点を打ちながら登ってゆく。
何の為に、地図を作るのか? どんな意味があるのか?
葛藤する。
そしてついに、剣岳を制覇するが……。
主人公の浅野忠信、妻役の宮崎あおい、案内人役の香川照之、とにかく役者がよい。
とくに、やはり宮崎あおいは、もはや犯罪者である。
罪名は「窃盗罪」
わたしのこころを、あざやかに、盗んでしまったのである。
あのような妻ならば、わたしならば決して命の危険があるような、家をあけねばならぬような仕事など、してたまるか。
「二十二日お仕事ということは、二十二日目に、帰ってくるの?」 「いや、二十三日目に帰ってくるよ」
そんな答えなど、わたしはしない。
二十二時間目、いや二十二分後に、すぐさま帰ってきてしまいたくなるような、なんとも愛らしい細君ぶりなのである。
大作ではあるが、とかく宮崎あおいにこころを盗まれたいものは、観てみるべき作品である。
罪滅ぼしのため、エスプレッソ・ティーをガコンと買い、「ギュウ〜」と顔をしかめる蒼井優を思い浮かべ、噛みしめる。
「ヒマラヤほど〜の♪」
いかん。 これまた「あおい」ちがいである……汗
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