「隙 間」

2009年10月21日(水) 「寡黙な死骸 みだらな弔い」

小川洋子著「寡黙な死骸 みだらな弔い」

どうやったら、この小川洋子のような世界を書くことができるのだろうか。

試しに挑戦してみたのだが、それはしょせん形のみをわら半紙の上からなぞってみただけで、とてもお手本とは似つかない、おぼつかないものだった。

本作は十一編の短編が納められており、それらが互いのどこかで関わっている。

小川洋子の作品は、必ずどこか閉ざされた世界を描いている。

それは舞台となる世界の地理的なものであったり、登場人物たちの心であったり。

閉ざされているからこそ、そこには静寂や神秘や秘密というものが相応しく存在するのである。

閉ざされた物語たちが閉ざされたまま繋がっている。

まるで鎖のようである。

硬く、冷たく、鉄の味がする。
しかしそれは決して不快なものではない。

わたしも静イツな世界を描くことができるようになりたいものである。


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