| 2009年09月17日(木) |
「学園のパーシモン」サンタフェ |
井上荒野著「学園のパーシモン」
幼稚園から大学まで一貫教育の名門私立校に通う生徒の、青春学園物語。
とはいえ、井上荒野の作品である。
自覚させることのないけだるさのような、どこか芝居がかった世界のような、独特の雰囲気である。
作品の舞台は共学であり名門であり、比べるには違いがあり過ぎるが、わたしも中高大一貫校に高校から加わった。
男子校。
である。
そこはまさに、クサい世界であった。
男クサい。 青クサい。 馬鹿クサい。
申し訳なくなるほど、のどかで、お馬鹿で、のびやかに過ごしていたものである。
先年、それが共学になったと知り、ショックを受けたものである。
あと二十年、遅く生まれていれば、モノクロではなくカラフルな高校生活になっていただろうに。
そうすると、今までに出会ってきたひとたちとも出会っていないことになってしまう。
それははなはだよろしくない。
過去に戻って生きるより、 今を強く生きる力が欲しい。
なびく白雲につかまり、 眉秀でたひとらに助けられ、 明くるかわからぬ、 己が時代の鐘を撞かんとばかりす。
サンタフェにレストランを出そうと思うには、まだ、全てが足りなさ過ぎるのである。
夢や希望も、 諦めも絶望も。
やれることをやりきれるまで、まだまだである。
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