「隙 間」

2009年08月08日(土) 「レイチェルの結婚」

よく寝た。
十時間は寝たであろう。

昨日は仕事であったのに、あろうことか、自力のみで過ごさねばならない事態に陥ってしまったのである。

つまるところ、朝、ただわたしが間抜けなことに忘れて出てしまっただけなのだが、よくのりきった、と思う。

自分をほめてあげたい、とはまさにこのことである。

作業は短期集中。

ぼやぼやしはじめたときは、とにかく手を離し触らない。
しかし、サボっているようには見えぬよう、スケッチを書きながら収まりを考え悩んでいるように見せる。

かつて片目だけ開けて居眠りする技を身につけていたが、それも今では懐かしいだけのものである。

とにかくのりきったのである。

そして、そのまま寝たのだから、それだけ寝たのだろう。

この休みの間、できうる限りは節薬しなければならない。
何かにつけて、完休日を疎かにしていたものだから、そのツケが年明けからずっとの低調に響いているのやもしれない。

いや。
そのせいにしたいだけ、なのかもしれない。

そはさておき。

「レイチェルの結婚」

をギンレイにて。

麻薬依存症の施設から退院したばかりのキムは、姉のレイチェルの結婚式に出席する。

家族の最も幸せな日に、最も悲しい告白をする。

幼い弟イーサンを殺したのはわたしだ。

家族の皆が知りながらも触れずにいた事実。

イーサンの子守を任されたキムは、車で湖に行った。
帰り道、運転する車ごと、湖に橋から落ちてしまったのである。

「わたしはあのときラリってた。そんなわたしに、なぜ、イーサンを任せたりしたの」

母にはじめて問い詰める。

「とても仲良く、うまくやっていたからよ。でも、まさか殺してしまうなんてっ」

すべての複雑な思いを込めて、母の頬を、張る。
母も同じく、拳で、返す。

顔にアザがある姿で結婚式に出席するはめになるのだが。

そして、キムがリハビリ集会の場で、嘘の体験告白をしていることがバレてしまう。

その嘘の告白に

「勇気づけられ、立ち直れた。キミに感謝している」

という青年と、レイチェルがいるその場で出会ってしまったのである。

「いったいいつ、わたしたち姉妹が叔父から性的虐待を受けていたっていうのっ」

レイチェルが怒りと失望に満ちた涙を流す。

「だけど誰も傷つけてないじゃない」
「嘘をついてるかぎり、回復なんかしっこない」
さらに、レイチェルは告白する。

「問題ばかりのあなたに両親はかかりっきり。わたしなんて見向きもしなかった。どれだけ寂しかったかわかる?
それなのに、あなたばかり幸せで、わたしは不幸なヒロインです、なんて言わないでっ」

キムの胸に、強く、深く突き刺さる。

キム役のアン・ハサウェイが、いい。

それ以外は、他人の結婚式を観ているだけのようなものであった。


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