「隙 間」

2009年08月04日(火) 「英国王 給仕人に乾杯!」

「英国王 給仕人に乾杯!」

をギンレイにて。
第二次大戦以降のチェコの激動の時代を、ひとりの給仕人の半生を通して描く。

とにかく「軽快」。

チャップリンの作品のように、明るく軽快なテンポと音楽とキャラクターで、皮肉を笑いにのせて描いてゆく。

それぞれの時代のチェコを、百万長者を目指す給仕人ジーチェが、まさにテーブルの間を軽やかにステップを踏んで回るように描いているものだから、悲しみの色がまったく感じさせられずに時代だけがめまぐるしく転換してゆくのである。

笑い飛ばしてゆく皮肉のひとつひとつは、まぎれもない悲しみの史実である。

ナチスによるチェコ支配。
優性種思想による結婚や交配制限。

終戦後、資本主義体制からの転換による全財産の没収。
財産あるものが罪とされ、刑に服する。

しかし、このような深刻な激動の時代を描いているはずなのに、最後まで陰鬱さや重圧感をみせない。

これは、傑作である。


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