「隙 間」

2009年07月10日(金) 明るいおおもりスマイルの話

わたしの品川からの終電は、深夜零時半である。
昨夜は危うく、それのお世話になるところだった。

やはり残業時間の愚痴をこぼしたのがいけなかったのかもしれない。

ここはひとつ。

お仕事だいすきっ。
ようこそ残業っ。
日付が変わるまで、帰りの電車はありますっ。

これですこし、厄払いはできただろうか。

うむ。
もしや、抜け駆けしてひとりで朝顔市にいったから、かもしれない。
しかし、抜け駆けしてもなにも、はなからひとり、だったのだから可能性はうすい。

しかししかし。

朝顔市は、いつもの帰り道を、たまたま山手線の外側を歩いていってみたら、「たまたま」入谷を通りがかり、市が開かれていた。
せっかくだから鬼子母神になむなむとご挨拶、のお供え物のつもりで購入した「元気盛焼きそば」が、気づくと胃袋に奉納されていただけである。

うむ。
苦しい。

あの晩の胃袋も、苦しかった。

さてそんな日々が続いたものだから、シュウゾウ氏が、本人も限界であったのもあり、

「もういいっ。今日はここまでで、とっとと帰りましょう」

という段取りとなった。
定時あがり、である。

今夜は八時までに大盛の、いや、大森のイ氏のところへゆかねばならないと心配していたので、助かった。

そうして、とっとと大森に向かったのである。

さてさて。

ここでまずひとつ、一部の方々には記憶に新しいかもしれないが、新垣結衣、松本潤、中井貴一らのドラマ「スマイル」を思い出してもらいたい。

ドラマなど知らん、観とらんという方、わたしもじつはそうであるので、気にしないでもらってかまわない。

新垣結衣演じる主人公が「失語(失声)症」なのである。
物理的原因ではなく、神因性のものであったらしく、ダイジェスト紹介で観たときには、しっかりとしゃべっていた。

回復の理由、きっかけはわからない。

なにせほとんど観ていないのである。

観るのが、なんか、悔しかったのである。

書き始めようとしたその矢先に、テレビで扱われてしまったのである。

時期をずらさねば、ならない。

流行が過ぎても、それは常に世間にあるものなのである。
であるから、今は材料を集め、下地を整えることにしたのである。

イ氏はもちろんそのドラマを観ていない。
その専門家でもない。

が、まったく無縁というわけではないはずである。

「うんうん、それはねえ」

原因はそれぞれである。
事故や病で脳神経の言語機能が支障をきたすような物理的原因は別として、神因性のもの、いわゆるストレスなどによって、の場合について話をしてもらったのである。

「完治、なんてなかなかあり得ないよ」

え?

さて皆さんご一緒に。

ええ?
だって結衣ちゃん、しゃべれるようになってたじゃないの。

早足でわかったつもりになってはならない。

回復は、する。
しかし、また同じように声は出なくなる。

ということである。

つまり、原因が根本的に完治することは、まず難しいということである。
何かのストレスなどのはずみに、ふたたび、いや、何度も繰り返しやすくなる。

形ある理由ではない。
形がないから治しようがないということである。

臆病が豪胆に生まれ変われるわけではない。
臆病を押しこらえる術を身につけてゆくことはできても、それは完治ではないのである。

なるほど。
しかしもちろん、これがすべてで正解、というわけではない。

イ氏との話で、なかなか参考になるものが得られた。

今日はまだ早い時間ということで、わたしの後がつかえていた。
ゆっくりと話をするには、やはり最後に訪れたがよいようである。

まだ明るい大森の街を、駅へ向かう。


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