「隙 間」

2009年05月19日(火) 「肝、焼ける」

朝倉かすみ著「肝、焼ける」

なんて素晴らしいっ。
これほど、爽快、痛快、それとも違う、大声で叫びたくなる衝動に駆られた作品は、久しぶりです。

頬が、ゆるゆる、うずうず、してしまっています。

不忍池の弁天様に、見せびらかして、ひけらかして、自慢して、ヤキモチを妬かせたくなります。

登場人物が、とにかく魅力的で、いや、圧倒的に魅力的なわけではなく、だからこそ魅力的で、愛しくて、おかしくて、危うげで、どうしようもなく、読まされてしまうのです。

ヤラレタ感がまんさいです。

満載、で、満才、で。

嫉妬してしまいました。
いや、しています。

わかってはいるけれど、結局、ただ柳の下をうろついているだけ、うろつきもせず三角座りしてぼうっと眺めているだけ、にしか過ぎてないのかもしれない、と深くうなだれさせられてしまいます。

押さえつけてるその手は、まごうことなき、己の手です。

しのごのいって、やらずにやれないやられたとぬかすより、やってやれてないまだまだやれるとほざくのが、なんぼかましです。

無謀と勇気は違います。
勇気なんてものは、とんと持ち合わせた覚えはありません。
しかし、勇気を出せるほど、余裕なんか、ありませんでした。

ならば、無謀を通して、道理を引っ込めてやりましょう。

道理の世界で無理がたたるのだから、しかたあんめえ、てなところです。

かたなしです。
そしてわたしは、なで肩です。


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