「隙 間」

2009年05月05日(火) かくあるべき

 かくことを
 ヤめてしまえば
 ただのカス。

 養生訓です。

 うむ、だいぶ深い。



 さて、昼の新番組として注目を浴びていた「ひるおびっ」を観ていたら、

「二百五十円弁当」

 なるものが紹介されていた。
 高橋克典さんが「美味い」とコメントしようとするのを、司会の恵俊彰さんが気づかずにタイミングを外させてしまい、

「なかなか美味いっすよ」

 と、なんとも力の抜けた感想になってしまっていたのである。

 わたしはそれを、かたずをのんで、笑いをこらえて、観ていたのである。

 その店は浅草、鶯谷、千束など台東区に店を開けているらしい。
 鶯谷なら、ご近所である。
 話の種と財布のために、ちとのぞいてみようと足を向けてみたのである。

 ご存知の方がいるかと思うが、鶯谷、というと、なかなか面白い街である。

 おそれ入谷の鬼子母神

 や、

 朝顔市

 で有名な入谷の入口であり、またとくに色濃い下町でもある。

 色濃い(色恋)

 駅前は、寛永寺の静かな杜の側と、鮮やかなネオン輝く恋の街、のふたつの顔がある。

 大きな寺や神社があれば、自然、色町が広がるのは常である。
 湯島も根津も、かつてはそうであったのである。

 若い男女が入口で手を繋ぎながら、入るか入るまいか、じれったくたたずんでいる。

 西の歌舞伎町、東の鶯谷。

 その先に抜け、正岡子規に縁ある「豆富料理・笹之雪」の前を過ぎる。

 そこに、あった。

「デリカぱくぱく」

 下町の惣菜屋そのものの店構えである。
 二十四時間営業。
 この街なら、とてもありがたい存在である。

 酢豚、チキンカツ、ハンバーグ、肉じゃが、焼き肉、それらの弁当が、すべて

「二百五十円」(税抜き)

 なのである。
 そして、信じられないほどのボリュームである。

 わたしの学生時代の弁当を思い出してしまった。
 ご飯は、箸で摘んで食べるのではない。
 賽の目に割って、刺して食べるものであった。
 二段のうち、一段丸々に、押し詰めて、である。

 それそのままの、白飯の詰まり方なのである。

 感動した。

 弁当とは、かくあるべきである。


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