かくことを ヤめてしまえば ただのカス。
養生訓です。
うむ、だいぶ深い。
さて、昼の新番組として注目を浴びていた「ひるおびっ」を観ていたら、
「二百五十円弁当」
なるものが紹介されていた。 高橋克典さんが「美味い」とコメントしようとするのを、司会の恵俊彰さんが気づかずにタイミングを外させてしまい、
「なかなか美味いっすよ」
と、なんとも力の抜けた感想になってしまっていたのである。
わたしはそれを、かたずをのんで、笑いをこらえて、観ていたのである。
その店は浅草、鶯谷、千束など台東区に店を開けているらしい。 鶯谷なら、ご近所である。 話の種と財布のために、ちとのぞいてみようと足を向けてみたのである。
ご存知の方がいるかと思うが、鶯谷、というと、なかなか面白い街である。
おそれ入谷の鬼子母神
や、
朝顔市
で有名な入谷の入口であり、またとくに色濃い下町でもある。
色濃い(色恋)
駅前は、寛永寺の静かな杜の側と、鮮やかなネオン輝く恋の街、のふたつの顔がある。
大きな寺や神社があれば、自然、色町が広がるのは常である。 湯島も根津も、かつてはそうであったのである。
若い男女が入口で手を繋ぎながら、入るか入るまいか、じれったくたたずんでいる。
西の歌舞伎町、東の鶯谷。
その先に抜け、正岡子規に縁ある「豆富料理・笹之雪」の前を過ぎる。
そこに、あった。
「デリカぱくぱく」
下町の惣菜屋そのものの店構えである。 二十四時間営業。 この街なら、とてもありがたい存在である。
酢豚、チキンカツ、ハンバーグ、肉じゃが、焼き肉、それらの弁当が、すべて
「二百五十円」(税抜き)
なのである。 そして、信じられないほどのボリュームである。
わたしの学生時代の弁当を思い出してしまった。 ご飯は、箸で摘んで食べるのではない。 賽の目に割って、刺して食べるものであった。 二段のうち、一段丸々に、押し詰めて、である。
それそのままの、白飯の詰まり方なのである。
感動した。
弁当とは、かくあるべきである。
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