| 2009年04月25日(土) |
「ラースと、その彼女」 |
「ラースと、その彼女」
をギンレイにて。
雪降る田舎町にひとり暮らすラース。 隣に暮らすたったひとりの兄ガスとその妻カリンは、ラースのあまりのひとりきりの暮らしをとくにカリンが心配し、食事に招待したりしていた。 しかし、ラースの答えはいつも「ノー」。
極端に人付き合いを避けるラースを心配し続けていた兄夫婦のもとを、ある日ラースが「食事を一緒にしたいひとがいる」とドアを叩いた。
嬉しさと喜びに手を叩いたふたりの前にラースが連れてきたのは、「リアルドール」(等身大の人形)のビアンカだった。
人形のビアンカを人間同等に扱い、接するようになってゆく友人や町の人々。
ラースのいない場所にもビアンカは町の皆に受け入れられ、ブティックのマネキンのアルバイトや保険施設のボランティアなどで、ラースひとりのための存在ではなくなってゆく。
すべては、最初にラースがビアンカを紹介した兄夫婦が「話を合わせてやって欲しい」と相談した、教会に集う人々や町の人々、会社の仲間たちの、やさしさだった。
ラースは皆から、「愛され」ている人間だった。
しかしそれを気づかず、内にこもってばかりだったラースは、ビアンカを連れてゆくことで、友人の誕生パーティーに顔を出したり、兄とその同僚たちとボーリングを楽しんだりするようになってゆく。
しかし、ビアンカがラースの知らないところでボランティアに連れてゆかれ、ラースとの約束がキャンセルされてしまう。 一方的に怒るラース。 しかし兄嫁のカリンに、「なぜ皆がここまで真剣に、自分たちの都合をおいてビアンカにかまうのか、それは皆がラースを愛しているからだ」と教えられる。
それからやがて、ラースの心に変化が、ビアンカを通して訪れてゆく。
コメディだとしか思えない設定だが、なかなかどうして、じぃん、とあたたかい気持ちにさせてくれる、いたって真面目な、
「素敵な作品」
でした。
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