「隙 間」

2009年04月22日(水) ウエノズーオーケストラ

動物園の鳥たちが、やかましく鳴き散らかしている。

夜想曲のオーケストラでも発足したのだろうか。

くわくわくわ。
けっけっけっ。
ぐおぐおぐお。

タクトをひく。
しかし鳴きやまない。
燕尾服のみの特権を濫用するべからず、といったようすである。

一応、尻のところがふたつにわかれてはいるが、まるっきり長さが足らないようで、鳥目にも本物の燕尾と見紛うはずもないようである。

ばしゃん。

池の鯉も、やかましさに音を上げたようである。
散歩の犬が、そ知らぬ顔で主人に引かれて脇を通りぬける。

しかし、チューニングもハーモニーもあったもんじゃない。
バラバラである。

傍らではおそらく、キリンは長い首を襟巻のようにまきつけて耳をふさぎ、カバは水中に潜り込み、オカピは「そんなウマシカな」と跳ね回り、フラミンゴは片足で立ってもいられず、右に左に一団で見事によろめいているにちがいない。

歌うはピアフ(雀)のさえずりにかぎる。


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