「隙 間」

2009年04月18日(土) 「画家と庭師とカンパーニュ」

「画家と庭師とカンパーニュ」

をギンレイにて。

パリから故郷のカンパーニュに戻ってきた画家と彼が出した庭師の求人を見てやってきた元国鉄職員。
ふたりは小学校の同級生だった。

かたや故郷を出てパリで画家として暮らしていた男と、故郷を出ることなく平凡で慎ましくささやかな幸せな日々を送ってきた男。

互いを「ジャルダン」「キャンバス」と、秘密のあだ名で呼び合う。

ほんとうに他愛のない男同士の雑談。
気取らない本音。

だから、昨日と今日でいってることが正反対だったりする。

元国鉄職員のジャルダンは、朴訥だがお茶目で妻をとても愛してる。
キャンバスは、妻を愛してるが浮気男で、それが原因で妻と離婚目前の別居中。

互いを批判したりはしない。口も出さない。

ただ、なんでもない互いのことを話しているだけである。

腹痛をこらえ続けていたジャルダンを病院へ連れてゆく。
しかし、既に手遅れだった。

残された日々を友と釣りにゆき、そしてまた、友に「自分の好きそうなもの」「妻の肖像画」を描いてくれと頼む。

黄色い長靴
妻にいわれてはいていた靴下
彼が友のためにつくった菜園
菜園の野菜たち

釣り上げた大鯉

じわっと、不意に、視界が滲んでしまいそうになった。

旧きからの友は、とても素晴らしい。


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