「隙 間」

2009年03月25日(水) ほんっとに、もう

「ほんっとに、お前さんたちはもうっ……」

 原監督の、あの表情。

 やっぱり「若大将」。
 膝が、うち震えた。

 イチローも、やっぱり「おりてきた」だけの、それに値するものを持っている。

 田中斉藤両投手の甲子園でのかつてのドラマ。

「マーくん、神の子、不思議な子」と野村監督に言わしめた記憶もまた、ある。

 内川選手のレフト線長打をショートバウンドでナイスキャッチしたのも、ふわりと、まさに落ちるような安打が続いたのも、意志や技術のレベルではない。

 意志や技術で語れば、決してショートバウンドに滑り込んだりはしない。

 おそらく、気がついたら滑り込んでいた、という感覚。
 頭ではなく、体が勝手に処理し、頭はせめてそれを邪魔しないように、無音、静止の世界になっていただけだろう。

 ゆるやかに飛んでゆく白球が、誰もいない、手が届かない空白を通り抜け、落ちてゆく。

 それは努力や技術ではない。

 なるべくしてなる。

 努力や技術をないがしろにしているのではない。

 それまでに、真摯に、絶えずたゆまず、そうなるべきもの培ってきたからこそ、の話である。

「頭の中で実況しながら」

 も、無我である上に、我がかぶさったのだろう。

 私が私の肉体を所有している

 感覚ともいえるかもしれない。



 まさかここで繋がるとは、無論、意味合いは違うことをご理解いただきたい。

 さて、野球話で眠っているのがあるが、それはまた別の機会に。

 今はとにかく、侍ジャパンのくれたものに、酔おう。


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