雨が夜更けとともに 雪へと変わる。
サイレントナイト……。
舞い散るのは桜の花か、六角か。
指が千切れんばかりの寒さである。
がしかし。
わたしの内からは、ふつふつと湧き上がる熱き叫びがある。
「ホルモォォォッ!」
万城目学著「鴨川ホルモー」
テレビドラマ「鹿男あをによし」で多部未華子に「夜ピク」以来の再びの動悸を覚えた記憶があるのだが、同じ著者である。
本作品がハードボイルドエッグ新人賞受賞作という、文庫化を待っていた作品なのである。
愉快痛快娯楽作品である。
京都の四大学間で脈々と継がれ続けてきた、決して表には現れない闘争の歴史があった。
各々が式神を使役し、式神同士のみで戦うこと。
またもや「京都」である。
単行本発売当初、わたしはいの一番に手にとっていた。
「ホルモー」は決して「ホルモン」ではなく、一切の関係を持たない。
その過ちに気づき、頭書きにその旨が記してあったからなのだが、そこで書を閉じておいてよかったと、痛切に思う。
本編の扉を開けてしまっていたら、終えるまで帰ってくることはできなかったかもしれない。
魑魅魍魎がバッコする物語などではない。
今春映画化され、封切りがもう目の前であるが、その告知ポスターを見たことがあるかもしれない。
「三国志」のゲームを知るひとは、つかの間だが合戦の表現はああだとだけ言っておこう。
愉快痛快娯楽恋作品である。
なぜだろう。
舞台が同じ「京都」というだけではない。 しかし森見登美彦氏とまるっきりかぶってしまうのである。
森見氏のほうが、個性的で好みではある。
とはいえ、まだ一、二冊を読んだにすぎないのだが。
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