「隙 間」

2009年03月03日(火) 「鴨川ホルモー」

 雨が夜更けとともに
 雪へと変わる。

 サイレントナイト……。

 舞い散るのは桜の花か、六角か。

 指が千切れんばかりの寒さである。

 がしかし。

 わたしの内からは、ふつふつと湧き上がる熱き叫びがある。

「ホルモォォォッ!」



 万城目学著「鴨川ホルモー」

 テレビドラマ「鹿男あをによし」で多部未華子に「夜ピク」以来の再びの動悸を覚えた記憶があるのだが、同じ著者である。

 本作品がハードボイルドエッグ新人賞受賞作という、文庫化を待っていた作品なのである。

 愉快痛快娯楽作品である。

 京都の四大学間で脈々と継がれ続けてきた、決して表には現れない闘争の歴史があった。

 各々が式神を使役し、式神同士のみで戦うこと。

 またもや「京都」である。

 単行本発売当初、わたしはいの一番に手にとっていた。

「ホルモー」は決して「ホルモン」ではなく、一切の関係を持たない。

 その過ちに気づき、頭書きにその旨が記してあったからなのだが、そこで書を閉じておいてよかったと、痛切に思う。

 本編の扉を開けてしまっていたら、終えるまで帰ってくることはできなかったかもしれない。

 魑魅魍魎がバッコする物語などではない。

 今春映画化され、封切りがもう目の前であるが、その告知ポスターを見たことがあるかもしれない。

「三国志」のゲームを知るひとは、つかの間だが合戦の表現はああだとだけ言っておこう。

 愉快痛快娯楽恋作品である。

 なぜだろう。

 舞台が同じ「京都」というだけではない。
 しかし森見登美彦氏とまるっきりかぶってしまうのである。

 森見氏のほうが、個性的で好みではある。

 とはいえ、まだ一、二冊を読んだにすぎないのだが。


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