先日、郵便受けに出版社から通達が届いていた。
なにより驚いたのが、わたしの名前がまだ先方の送付先のひとつに引っかかっていたことである。
その出版社とは、先頃「血液型別、自分の説明書」シリーズでヒットセラーを出したB社である。
かつて短編コンテストに応募し、選外ではあったが、出版企画部の方から直接の電話があり、
「もしも別の作品があれば、是非、拝読してみたいので郵送してもらえないか」
とのことであった。
だから、と、うかれ舞い上がることなかれ。
これは、「自費出版」の誘いへの入り口なのである。
丁重に、自費出版する意志も資金もないことをつたえ、お断りしたのだが、せっかくだから読むだけ読みましょう、との先方の好意、もしくは諦めの悪さかもしれないが、それにそうことにし、短編をいくつか郵送した。
先方から封書ではあるが、感想が送られてきた。 それとともに自費出版の案内も同封されていたのだが、以来連絡は途絶えていた。
内容はやはり、コンテスト開催とそれへの応募の誘いだった。
先の「血液型別」シリーズの好評を記念して、応募作品のなかから、無料で出版するというのだ。 短編集の体裁でも可、とのこと。
他社の選にもれた作品でも送ってみるのもよいかもしれない。
なにせ、審査の視点が違うのだ。
出版はせぬが、なんかしらの賞をもらえる可能性は高いだろう。 もちろん、何万点中の数点より数百点中の数点で、という意味でだが。
ちょいと受賞させれば、自費もしくは共同出版させる客となりえるのだ。
先生、ではなく、お客様、ということだ。
久しく短編という文量を書いていない。 現在の作品を書き上げたら、短編、超短編の類いを、まめに出してゆくようにしようと思う。
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