夢見る汗牛充棟
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2008年08月23日(土) |
アイスウィンド・サーガ R.A.サルバトーレ |
府川友美恵 訳 アスキーメディアワークス
原作はトリロジーと銘打ってあり、三部作。その第二部にあたります。 第1部は三分冊でアスキー エンターブレインから発売。 2005年の7月の事で、そこからなしのつぶてだったー。
正直もー出ないと思った。もう駄目だと思った。感無量です。 並べると大人の事情をいろいろ感じさせる体裁の違いが美しくない とか言いたいことはいろいろありますけど、目を瞑る。
先ず第一に出版してくれたことに感謝したいです。万歳〜!
嬉しかった事。だくえるふ物語のドリッズトは少年時代だから 「ぼく」でよくても氷風のドリさんは青年の印象強かったので 第一部の新訳の「ぼく」はちょっと耐えられなくて。 D&Dを無理に児童文学仕様にしなくてもなとも思ったし。
なので第二部で「おれ」になっていたのは嬉しかったです。
◇嫌だった所 影の竜と訳した次の言葉で長虫と訳すのちょっといやだった。 ものすごく巨大で邪悪な竜が次の単語でいきなり卑小にされた みたいでなんか萎えた。竜の桁外れな強さを描写しているはずなのに。
いや、原文で同じ単語続けないためとかでWorm使ってあった のであろうということはわかりますが、でも別に現れた単語を全て 使わなきゃならないわけじゃないだろうし、雰囲気重視して訳して 欲しかったです。 日本語だと竜と長虫(ワーム)じゃ等級が違う気がする。 つか冒頭だったので、いきなりすごく脱力しました。 キャラクターが鼓舞のために「このワームめ!」とか言うのは ありだと思うんですけど。
次、ストイックな孤高のレンジャーのはずのドリッズドさんが 簡単に不機嫌そうな顔やおびえた目やむっつりしてたりとか この人、誰!? と思いました。言葉の選び方が時々嫌だった。 人間界で迫害を受け続けながら暮してきた彼はつねに我慢や忍耐を 強いられていて、とても抑制の効いたやせ我慢名なレンジャーで そういう所が彼の魅力なんだと思うので、ちょっと言葉選びを 気をつけてほしかったなーと思います。 あとずる賢いブルーノーとか狡猾な戦士のウルフガーとかももっと いい言葉あるんじゃないかなーと思います。
あとは先入観のせいで「テンポス神よ!」は「テンポス!!」で いーじゃんとか思ったり。かっこいいよ。元気出るよ「テンポス!!」
◇ でもやっぱりドリッズトたちの冒険はわくわくしてのめり込みました。
ドリッズトはやっぱ意中の人です。 普段抑制を意識しているけれど根本的に闘争心が強く敵を前にすると 目を煌かせながら両のシミターをふるってダンスマカブルな彼が好きです。 日光は嫌いだけど、星空をうっとり見上げる彼が好きです。
そんなで今後ドロウの遺産が発売になるようで楽しみです。 勿論買います。読めますように。
氷風の第三部の発売について何もコメントがないのが気になります。 つか二部はジャ○プの引きみたいな終わり方してるので、悶えるだろ。 どうなる! ドリッズト!! みたいなー。
三部はいつ出るのかなー。出でくれますように。念念念。
文庫版はもっていますが、出しかけた以上はちゃんと完結まで出して 欲しいというか、それが当然だと思う次第なんでした。
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