夢見る汗牛充棟
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2008年08月16日(土) 白薔薇と鎖 ポール・ドハティ

早川書房 ハヤカワ・ミステリ

和邇桃子:訳

購入。読了。

ロジャー・シャロットシリーズだそうです。
シャロットさん視点の、シャロットさん語り口調の一人称もの。
訳者さんは、この前に読んだ【教会の悪魔】と同じでしたが
三人称だった【教会の悪魔】より文章、読みやすかったです。

中世ロンドンの本を読んだ時に出てきたような光景や、
エピソードがぞろぞろ出てくるのは相変わらず。
クリストファー・ヒバートの本とか。
時代の臭いとか(良い匂いも、不快な臭いも)するような
もっともらしい真実味があるので、そこにちょろっと虚飾を
混ぜられてもわかんないやーとか思いながら読んでいました。


そして、またロンドン塔で事件でした。

ロジャー・シャロットさんは流石乱世を生き抜いただけあって
濃いじいさまでした。好き嫌いは別れそうだなと思います。
でその濃いじいさまが濃く語るので、時々辟易するのも味わいでした。

私は嫌いではないけれど、ちょい苦手かもしれない。
生き残った者勝ちな痛快さに満ちたじいさまだとは思うけれど
遠くで眺めていたいタイプだと思います。

◇◇
いまのところ
 
1. アセルスタン修道士
2. ロジャー・シャロット
3. ヒュー・コーベット

の順番で続きが読みたい感じです。


恵 |MAIL