夢見る汗牛充棟
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「ホットミルク」
寒くて 凍えそうだから
神さまにお願いしたの
一杯のあたたかなミルクを
そうしたらきっともう寒くないでしょう
すると神さまは 天の子供をつかわして
すぐに優しく くださったわ
ほわほわ 湯気の立つカップ
少しためらい 手に取った
両手で抱え ゆっくりすすると
凍えた身体は熱くなり
こころもまた ほかほかになった
甘い ミルク
甘い ホットミルク
きっと少し蜂蜜が入っているの?
なんでか こんなに簡単に幸せ
差し出した 両手の上におりてきた
甘い幸せ ホットミルク
座ってるだけで こんないい思い
神さま ありがとう
わかっているわよ
もったいないから
少しずつ飲まなくちゃ
カップはそれでも空になる
空っぽ だけど恐くないの
お腹もこころも今はいっぱい
(またじきに お腹もこころもすくのです)
(膝を抱えて待ってますおかわりのミルク)
一杯で充分だったでしょう?
ううん 足りない まだ足りないの
もう一杯だけほしいの
もう一杯だけこの手にちょうだい
それできっとお終いにするから
(膝を抱えて待ってます)
(てのひら差し出し天眺め)
(凍えた土に座り込み)
(これをどうぞを待っている)
(髪に霜がおりようが)
(肌が夜風で凍ろうが)
きっとちょうだい?ホットミルク
それできっと お終いだから
来てよ神さま もう一度だけ
ホットミルクを与えてほしいの
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