夢見る汗牛充棟
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「ヌクモリノウタ」
たくさんたくさんのなかから
とりたててどうということもない
ちっぽけなわたしを
みてくれるひと
あたたかなてをくれるひと
まるできせきみたいにおもえる
うんがいいとかわるいとか
いきながらうじうじくやむけれど
わすれがちなわたしが
くうきではないと
おしえてくれるひとたちが
やわらかでつよいかたちをくれる
不確かで危うげで儚くて脆い現世
移ろわざるものは存在せず
懸命に握りしめても終には
失われる確定の未来を描くもの
約束された一秒後を誰も持たない
それだけが世界が平らかな証だし
しせんがまじりあったきっかけと
ことばをかわしたぐうぜんが
だからうれしいようで
ゆえにななめなわたしも
ながいあいだみていたいとねがうし
てをのばしてふれたいとおもったりする
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