夢見る汗牛充棟
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2000年01月12日(水) ヌクモリノウタ

「ヌクモリノウタ」


たくさんたくさんのなかから

とりたててどうということもない

ちっぽけなわたしを

みてくれるひと

あたたかなてをくれるひと

まるできせきみたいにおもえる


うんがいいとかわるいとか

いきながらうじうじくやむけれど

わすれがちなわたしが

くうきではないと

おしえてくれるひとたちが

やわらかでつよいかたちをくれる


不確かで危うげで儚くて脆い現世

移ろわざるものは存在せず

懸命に握りしめても終には

失われる確定の未来を描くもの

約束された一秒後を誰も持たない

それだけが世界が平らかな証だし


しせんがまじりあったきっかけと

ことばをかわしたぐうぜんが

だからうれしいようで

ゆえにななめなわたしも

ながいあいだみていたいとねがうし

てをのばしてふれたいとおもったりする


恵 |MAIL