夢見る汗牛充棟
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「きんきょう」
いつかほしがおちてきて
ちじょうのおおかたがしに絶え
こうりょうとしてしまったとしても
そのときはわたしも為すすべもなく
いっしょに無にきするのだから
それでいいようなきがします
そこに立つひとはいつかかくじつに
いなくなると誰でもしっています
それがきょうか明日かとおもうことが
とてもこわかったりします
わたしのしらないところで前触れもなく
ふっとほのほのきえるごとくついの日は
来たりますが
そのときわたしは笑いごえさえあげています
その報せをみみにしてはじめて
呆ぜんとかなしみはおとずれ
そのあたたかい手をうしない
ふれてもよい肩をうしなって
声をかわすことももはやないとき
なにもかんじなかったおのれをせめたり
はしゃいでいたのをくやんだりして
けれどもそれは既におそいのです
さきにわたしがいなくなる形も
あり得ることなのだし
ふかくていな何かに
日々こころをおびえさせることは
いのちのむだづかいなのだと
おもわないでもないですが
さいきんの私はそういうことを
怖がっているみたいです
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