★悠悠自適な日記☆
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2003年11月19日(水) ふるさと

 私には「ふるさと」がありません。「出身地はどこ?」と聞かれると、どこを答えていいのかわからなくて困ってしまいます。

 19年間で引越した回数は4回。大阪→大阪→奈良→神戸→大阪…いずれも関西で、大阪近郊ということは、大した都合ではないのでしょう。しかし、引っ張りまわされる方の身としては、たまったもんではありません。

 私はどこへいっても自分がよそ者な気持ちになります。ここが自分のふるさとだ!ホームグラウンドだ!!という場所がないので、自分の中の支えが常にフラついている状態なのです。

 大阪で生まれたものの、物心ついた頃には奈良に移っていて、奈良でせっかく仲良しの友達もできて、自分の地位を築いたかと思いきや、奈良はたった5年でさようなら。次は神戸にやってきて、よそ者と言われていじめられたりいじめたりしながら震災で人の生きる力を間近で経験し、ドロドロの思春期と甘酸っぱい青春時代を過ごし、10年の時を経てやっと神戸の良さがわかってきたかな〜と思いきや、今度はまた大阪。せっかく「神戸っ子」が名乗れると思ってたのに、また自分の居場所を失ってしまいました。次に住む大阪の地は、ただ住むだけの土地。そこには高校時代の友達も、中学時代の友達もいません。思い入れは何もなくて、ただ実家がそこにあるだけで、ホームグラウンドにはならないのです。

 私はふるさとが欲しかった。将来どこに行っても、私のふるさとは「○○です!!」「○○が思い出の地です!!」って言える場所が欲しかった。せめて実家があればよかったのに。

 最初は奈良だと思ってたら、気が付いたら奈良に自分はいなくて、神戸でやっと腰を落ち着けられるかなと思ったら、神戸も出ることになりました。

 両親はいいです。父の育った田舎にはまだちゃ〜んと実家があるし、母の実家もちゃんと母が育った場所にあります。

 だけど、私にはありません。

 これって、意外と凄く寂しいものなんです。
 
 だから私は引越しがきらい。


嶋子 |MAILHomePage

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