Leonna's Anahori Journal
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2006年03月11日(土) バルトと湯たんぽ

 
ロラン・バルトの『偶景』を読んでいる。実に身につまされる。うら寂しい感じがそくそくと迫ってきて、タイヘンダ、タイヘンダと大声で叫びながら走り回りたいようでもあり、動悸を抑えつつ、がっくりと膝をついて泣き出したいようでもある。あるのだが、しかし、その手はもう村木道彦のときに使ってしまったので、ただため息などつきながらじぃーっと瞑目してみたりしている。

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バルトを読みながら座っている椅子の背に、タオルで包んだゴム製湯たんぽを置いている。4、5日前に雑貨店でみつけて買ったものだが、英国製で税込み630円という安さだった。一体型になっている栓まですべてがゴムでできており、軽便。とても使いやすい。

なぜもっと早く、寒さの一番厳しかった時期にこいつと出会えなかったのかと悔やまれる。手軽で暖かく、暖房費も節約できる。直に肌に触れるあたたかさというのは精神的にも安心させるものなのか、ベッドの足もとに入れるようにしてから寝つきが格段に良くなった。

湯たんぽの勧めという頁がみつかったので、リンクを張っておく。頁の一番下、「日仏の湯たんぽ」というところをクリックすると、故朝吹登水子さんのコレクション、日本とフランスのアンティーク湯たんぽなども見ることができる。


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enpituのリファを見ると昨日来“木立玲子”のキーワードで普通ではあり得ない数のアクセスがあり、もしやと思って調べてみると、やはり訃報に接することになってしまった。場所はパリ。乳がんだったそうだ。


 



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