Leonna's Anahori Journal
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夕方。 くるみ嬢と待ち合わせて新宿の串揚屋へ。 日が長くなったので午後五時半をまわってもまだ外は明るい。立吉(たつきち)という店にはいると中は暗くて、私たちは今日最初の客のようだった。
まず、白ワイン。それからお任せで一本ずつ揚げてもらう。 そとは明るいのに、もうワイン。しかも自分たちが口開きの客なのだ。こういうの、随分長いことしてなかったなぁ。たまにはこういう所へ来なきゃだめだよね、大人なんだからさ。
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串揚げのあとはコーヒーで締める。で、ランブルへ。 ここでくるみ嬢は、一冊の本を取りだした。西原理恵子の『ぼくんち』というマンガだ。読みませんか?というので、手にとってパラパラ。いま思えば、あのときくるみ嬢の目には「とにかく読め」という有無を言わせぬ気迫のようなものがみなぎっていた、と、思う。
結局そのサイバラ本を借りて帰ったのだが、読んでみるとこれがとにかくとんでもないマンガで。くるみ嬢にしてみれば、これが私に対する“サイバラ最終兵器”のつもりだったのだろう。
しかしなぁ。この本、映画化されて上映中だというのだけれども。こんな話、いったいどうやって映画化したんだろう。 三年前に買い物に行ったきり帰って来ない母親。突然あらわれたピンサロ嬢の姉。近所の女の子はヤク中の父親と二人暮らし。隣町の不良青年はトルエンでも何でもさばく…、ことごとくコードにひっかかるのと違うか。
海と山しかない静かな町の最底辺に生きる人々のおはなしに笑って泣いて一気読みした私は、読後、胃の底にうっすらとたまった重たーい何かを自覚して、ほーと溜息をついた。(そのうちくるみチャン、笑顔で「映画一緒にいきませんかー」とか言いだすんじゃなかろうか)
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あ、そうそう。新宿南口を歩いていたとき『みやざき館』という看板を発見。宮崎県の物産をPRしながら売っている店だ。 もしや…と思って入ってみると、あった!やっぱりありましたよ、去年8月21日のジャーナルで絶賛した、ミルキーランドが。
うれしいなあ。まさか東京で手に入るとは思わなかった。さっそく一本買って帰ってきました。
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