Leonna's Anahori Journal
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2003年04月16日(水) ボール支配率がなにさ

サッカー国際親善試合、韓国×日本。

最後の最後、ロスタイムでのあの得点をほとんどオウンゴールじゃないか、という人もいる。ラッキーだったという言い方もある。

でも私にとってあれは、最高の勝ち方だった。
あの得点には、単にジーコジャパンの初勝利ということ以上の意味があるのだ。少なくとも、私個人にとってはね。

だってさ。いきなりポゼッション・フットボールの壁をぶち破っての勝利なんだもん!しかも宿敵韓国を相手に。これを喜ぶなと言うのが無理な話。

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ボール・ポゼッションというのは、試合中のボール支配率のこと。
日本代表のサッカーはポゼッション・フットボールといって、パスを回し確実にボールをつなぐ(つまりボール支配率を増やす)ことで、攻撃のチャンスを増やそうという方法論に基づいているそうなのだが。

しかしこの日本のポゼッション・フットボールは、素早い敵のカウンターやワンミスの隙をついてくる攻撃のまえに、これまで、何度も何度も何度も何度ぉ〜も屈し続けてきたのだ。良くて引き分け、悪けりゃ負ける。それも唯一の得点を相手に許すという形で。

たとえば昨年のW杯、対トルコ戦。ほんの少しの隙を見逃さなかったウミト・ダヴァラに一点をもぎ取られ、終盤必死に攻め続けたが0−1のスコアで負けた。こういう負け方を目の当たりにして思い知らされるのは、いっくらボールを支配したって決められなければダメなんだという、しごく当たり前の事実なのである。

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こういうジレンマを抱き、「善戦はしたけれど、あと一歩及ばなかった」という決まり文句に心底飽き飽きしていた私にとって、今夜の日本代表の勝ち方は最高のカタルシスだった。ほんと、綺麗なシュートをビシッと決めての勝利より、こっちの方が感動するわ(笑)

豪快に決めようが、こすっからく入れようが、勝ちは勝ち。悔しかったらオタクも、何をしてでもボールにゴールラインを越えさせればよかったじゃないのォ〜? …とまあ、こういう事なのだ。

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しかも。そのコスいシュートを放ったのがFWだっていうのが、いいよね。あれでいいのよ。FWはね、ゴールに向かって打ってナンボ。
ありがとうユウイチロウ。これで今夜はよーく眠れそうです。

こういう気持ち、ニック・ホーンビィ(『ぼくのプレミアライフの』著者にして筋金入りのアーセナルファン)ならきっとわかってくれるはず、なんだけどな。
 
 


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