ある漫画家の池袋線日記...ばて

 

 

20億円。 - 2008年12月20日(土)

そういえば、

ウチのアシスタントが、漫画を一度に何本も編集部に持っていくと言っていた。


それに対して、

一本でいいから、すごいものを持っていった方が編集者は喜んでくれるよとアドバイスした。



昔、ジョージ秋山先生が、

2千枚の漫画原稿を、

重いので二日間に分けて編集部に持っていって編集者に見せたら、

デビューが決まったと言う話を聞いたことがある。

でもそれもおそらく、1本の傑作がその中にあったからだろうと推測した。



最近活躍されている漫画家さんの中で、こんなケースがある。

高校を卒業して、

漫画原稿を描き、

ある賞に応募した。



それは賞をとった。

そして、賞を取った一本の漫画が

連載する漫画の1話目になり、

13巻まで出版され、

おまけに大ヒットし、



印税だけで20億円になった。



18歳か19歳の青年が、漫画の連載を任され、ヒットし、21歳か22歳になった頃、億万長者になってしまった。

親から見れば、高校を卒業してから、大学に行くでもなく、働きもしないで、部屋に引きこもって、この息子はいったい何をやっているんだろう?

ウチの息子は、大丈夫なんだろうか。

もう人生終わってるのかもしれない。

本物のひきこもりが、ウチにできてしまった。

と、初めは思ったことだろう。

ところが、
そのヒッキー息子の部屋から、



20億円が転がり出てきた。



たった一本の漫画を描くだけで、その漫画がすばらしい出来だったので信用され、連載にまで発展し、こんな結果が生まれる。

やっぱり、たくさん描いても、その漫画がクズだったら、編集者は見向きもしてくれない。









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