2006年08月19日(土) |
JY: クラブ選手権 全国大会 浦和レッドダイヤモンズ戦 |
06年08月19日 (土) 13:30開始 Jヴィレッジ スタジアム adidas CUP 2006 第21回日本クラブユースサッカー選手権 (U-15) 大会 準決勝 対 浦和レッドダイヤモンズジュニアユース ※35分ハーフ 天候:曇り
▼試合展開 [前半] 清水エスパルスジュニアユース −−−−−−−−長島−−−−−−−− −−加藤−−小澤−−山田−−深澤−− −−−−−−青木−−荒井−−−−−− −−石原−−−−−−−−−−柴原−− −−−−−−鍋田−− 畑 −−−−−−
−−−−−−茸本−−磯部−−−−−− −−−−池西− 利根川 −矢島−−−− −−−−−−−−石沢−−−−−−−− −−加瀬− 長谷川 −岡本−−大里−− −−−−−−−− 原 −−−−−−−− 浦和レッドダイヤモンズジュニアユース
19分、清水、浦和FW茸本のファウルで自陣からFK。RB加藤が対角線に蹴り込むと、LH柴原が浮き球をトラップする間にLB深澤が攻め上がる。そこへスルーパス、裏に抜けた深澤が小さく中央に返すと、連動して飛び出していたFW鍋田がPA左端で受け、左30度から左足シュート、をファー右ポスト前でRH石原が小さく押し込み、1−0。 28分、清水、浦和FW磯部のファウルで自陣からFK。加藤?が小さく中央へ戻すと、CH青木が縦に長いクサビを入れる。受けた柴原はDH石沢を交わして前に出るや、カバーに来た2枚のDFの裏へスルーパス。PA内の左へ流れて受けた鍋田、トラップが乱れてシュートタイミングを失うが、何とか足下に収めると加速して縦に抜け、マイナスに折り返す。正確なクロスを相棒FW畑が丁寧にファー右へ合わせて、2−0。
浦和レッズ 清水エスパルスジュニアユース 1(0) シュート 2(2) ◎石原、◎畑 1(0) 右クロス 0(0) 1(0) 左クロス 2(2) ◎鍋田、◎鍋田 1(0) 右側CK 0(0) 0(0) 左側CK 0(0) 2(−) 犯OS 0(−) 8(0) ファウル 4(0) ・畑、 ・加藤、・鍋田、・柴原
[後半] 清水エスパルスジュニアユース (21分〜) −−−−−−−−長島−−−−−−−− −−加藤−−小澤−−山田−−深澤−− −−−−−−青木−−荒井−−−−−− −−石原−−−−−−−−−−柴原−− −−−−−−鍋田−−関口−−−−−−
−−−−−−茸本−−高瀬−−−−−− −−−−原口−−池西−−矢島−−−− −−−−−−−−石沢−−−−−−−− −−加瀬− 長谷川 −岡本−−大里−− −−−−−−−− 原 −−−−−−−− 浦和レッドダイヤモンズジュニアユース (19分〜)
HT、浦和、交代: 磯部→高瀬
10分、浦和、相手陣内左サイドからLH池西が投げ入れたスローインをOH利根川が左スペースへ返し、ワンツーの形で池西が縦に抜ける。十分に抉って上げた高速クロス、大外からRH矢島が快速を飛ばして深澤の内側に入り込み、ドンピシャヘッド、1−2。 19分、浦和、中盤で開いてパスを受けた矢島が縦に突破。横から距離を詰めてきた深澤のタックルが成功するが、ボールはタッチラインを出ず、素早く立ち上がった矢島が再び拾って縦に突き進む。再び追い縋る深澤をスピードでかわして中に切れ込み、高速右クロス。遅れてファーに飛び込んできた利根川が頭で合わせ、2−2。 19分、浦和: 利根川→原口 (上記参照) 21分、清水: 畑→関口 (上記参照) 36分 (ロスタイム)、清水: 石原→大島
浦和レッズ 清水エスパルスジュニアユース 10(7) シュート 3(3) ○鍋田、○荒井、○鍋田 5(1) 右クロス 1(1) ○石原 7(2) 左クロス 2(2) ○小澤、○荒井 1(0) 右側CK 2(0) ×石原、×石原 2(1) 左側CK 0(0) 2(−) 犯OS 1(−) ・柴原 3(0) ファウル 6(0) ・青木、・深澤、・石原、・石原、・青木、・青木
[延長] 清水エスパルスジュニアユース −−−−−−−−長島−−−−−−−− −−加藤−−小澤−−山田−−深澤−− −−−−−−青木−−荒井−−−−−− −−大島−−−−−−−−−−柴原−− −−−−−−鍋田−−関口−−−−−−
−−−−−−渋谷−−高瀬−−−−−− −−−−原口−−池西−−森田−−−− −−−−−−−−石沢−−−−−−−− −−加瀬− 長谷川 −岡本−−大里−− −−−−−−−− 原 −−−−−−−− 浦和レッドダイヤモンズジュニアユース (後半06分〜)
前半07分、清水、深澤のスローインを柴原が縦に繋ぐと、クサビを受けた鍋田が反転してスルーパスを送る。PA左端に飛び出したのはFW関口、逆サイドからRH大島が中央に入ってくるが、関口は角度のない位置から思い切って右足を振り抜く。これがファーに決まり、3−2。 後半05分、浦和、交代: 茸本→渋谷 後半06分、浦和、交代: 矢島→森田 (上記参照) 後半08分、清水、深澤のスローインを関口が縦に繋ぐと、クサビを受けた鍋田が反転、リフティングで浮いたボールを掬い上げるように右足でシュートを放つ。PA左角から放たれたボールは見事にドライヴし、GKの腕を越えてゴールに吸い込まれた。4−2。
浦和レッズ 清水エスパルスジュニアユース 4(2) シュート 4(2) ◎関口、×柴原、×柴原、◎鍋田 3(2) 右クロス 1(1) ○大島 2(1) 左クロス 0(0) 0(0) 右側CK 0(0) 2(0) 左側CK 0(0) 2(−) 犯OS 0(−) 0(0) ファウル 1(0) ・荒井
▼試合結果 清水エスパルスジュニアユース 4−2 (延長) 浦和レッドダイヤモンズジュニアユース
出だしは互いに慎重。浦和はトップ下の利根川が精力的に動いてスペースを作ろうとするが、両SHの位置が低く、攻撃に厚みがない。清水の方も人を掛けて守る浦和を崩せずにいたが、FKという飛び道具をうまく使い、縦に速くサイドにパスを供給し、そこから崩してシュート2本で2点。浦和は7分に攻め上がったRB大里がミドルを1本放ったのみ、攻撃に迫力を欠いたこともあり、2点差は既に安全圏にも思われた。 しかし、後半の浦和はSHをトップ下と同じ高さまで上げ、一気に反攻。いきなり1分、LB加瀬のアーリークロスをGK長島がパンチングで逃げたところ、LH池西がミドル、長島が弾く。6分にFW高瀬を追い越して際どいシュートを放っていたRH矢島が、10分と早い時間に1点返して勢いに乗ると、19分に同点に追いつく。まだ15分以上残し、更にエース原口を投入。それまではFW鍋田のボレー、CH荒井のスルーパスからRH石原の右クロス、CB小澤のアーリークロスにCH荒井のヘッドと、五分に渡り合っていた清水だったが、同点に追いつかれた焦りからか、位置が高くなった相手SHに付くのがSHかSBなのか、完全に混乱に陥った。 25分、FW茸本のドリブルをフォローしてOH池西がシュート、26分にはパスカットからのスルーパスにLH原口が飛び出し、28分はスローインをカットした高瀬がそのままシュート。ずるずると下がった清水を浦和が一方的に攻め立てるが、バイタルエリアから動かずにCB青木が体を張り、RB加藤も攻め上がらずサイドから中央のカバーに入るなど、なりふり構わず守備に人を掛けてやり過ごす。清水は31分に久々の攻撃、LH柴原のドリブルから鍋田がスルーパス、荒井の左クロスを再び鍋田が合わせるが、これはGK原に阻まれた。浦和も34分、スローインから原口がドリブルでPA内に侵入、中央に戻したパスを矢島がスルー、高瀬が合わせたが枠を外す。矢島・原口を筆頭に浦和のドリブルは迫力があったが、直線的過ぎて単調になりがちだったのが、同点後人数を掛けた清水の守備を破れなかった理由かもしれない。
延長開始時点では浦和に勢いが残っており、3分にサイドスペースに抜けた原口の左クロスに3列目から飛び出してきたDH石沢 (枠外)、5分にも石沢がミドルを放つがGK長島が防ぐ。だが、休憩を挟んで相手の攻撃を確認した清水は落ち着きを取り戻しており、特にサイドから崩される回数は大きく減った。延長最初のチャンスを関口がきっちりものにすると、9分の茸本のスルーパスから原口が抜け出した場面もGK長島がセーヴ。延長後半になると遂に矢島・原口の足も止まり、石沢の攻守の奮闘が目立つばかりに。清水は延長後半2分、荒井のパスカットから柴原が繋いで鍋田がスルーパス、柴原が1対1の場面を迎えるが、決めきれず。「清水はわざと勝負を面白くしてるのか」との声も飛んだが、最後は鍋田がビューディフルゴールを決めて熱戦に決着。清水が決勝進出と高円宮杯出場権を獲得した。
▼選手寸評 [私撰MVP] 鍋田 亜人夢 [私撰MIP] 関口 弘樹、青木 達也 [相手方好印象選手] 矢島 倫太郎
1ゴール3アシストの鍋田が、文句なしのMVP。背が伸びて体を張れるようになったことで、万能型FWは更にやれることが増え、状況に応じたプレーのレパートリーを広げている。中でもスペースを見つける視野の広さと、そこにパスを出す際のボディバランスは素晴らしい。そんなバランス型ながら、スーパーゴールまで決めてみせた。練習試合では弱気な選択も目立つ関口だが、全国の舞台でその高い身体能力が十分に通じることを知り、自信を深めたようだ。勝ち越しの場面、これまでの関口ならパスを出していたかもしれない。青木は劣勢の中、中盤の底に蓋をした。青木にはもっと幅の広いプレーを期待できると思うが、両サイドを盛んに崩される中、彼が中央を塞いで相手のシュート精度を落とさせたといえる。 浦和の矢島は早生まれの2年生。165cmと小柄 (といっても同学年の柴原は163cm) だが、体重は60kg (柴原は53kg) とがっしりしている。その柴原があまり守備に戻れないため、同じく2年生の深澤 (168cm/50kg) と対面することになったが、ただ速いだけでなく、体重差を活かした当たりの強さで次々と突破した。清水はここまでの試合、深澤が1対1で完璧に近い守備を見せてきたこともあり、深澤が抜かれた後のフォローが整っておらず、マークが大混乱することになった。
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