えすぱっ子
清水エスパルスユース紹介サイト

2006年03月05日(日) 静岡フェス ジュビロ磐田ユース戦

06年03月05日 (日) 12:00開始 日本平スタジアム
 第21回静岡県ヤングサッカーフェスティバル U-18の部1
 対 ジュビロ磐田ユース ※35分ハーフ
 天候:晴れ

▼試合展開

 11時半からの表彰式で、行徳監督が県サッカー協会会長からJユースカップ優勝を顕彰された清水。



 静岡県ヤングサッカーフェスティバルに深澤の代以来、5年ぶりの出場となる。ちなみに、その当時の監督も行徳氏であった。前回は互いに主力を県U-18選抜に取られていたが、今年から国体がU-16化したため、基本的にベストメンバー。勿論、両チーム有望な新入生が、県U-16選抜に取られているが。
 と思ったが、清水はエース長沢と正GK山崎晃が欠場。軽く怪我を抱えてるのかもしれないが、翌週にトップのホーム開幕戦を控える日本平とはいえ、無理をさせる必要はないということか。注目の中盤は、佐野諒が怪我、西澤が県選抜ということで、神田と池田が中央、桑原卓が左に回った。3年生9人、2年生2人。一方、例年どおり昨年もJユースカップから下級生中心に切り替えてきた磐田は、ほぼ現状のベストと思われる面子が並んだ。3年生5人、2年生5人、1年生1人。ジュビロ浜北の井上が、早くも先発に抜擢されている。

[前半]
清水エスパルスユース:
−−−−−−−−吉田−−−−−−−−
− 桑原彬 −岩本−−鍋田− 佐野克 −
−−−−−−池田−−神田−−−−−−
−−小泉−−−−−−−−− 桑原卓 −
−−−−− 山崎竜 −町田−−−−−− 交代:なし

−−−−−−− 伊藤大 −−−−−−−
−−−−稲葉−−−−− 伊藤佑 −−−
−−中島−−白井− 原田涼 −押谷−−
−−−−井上−−須崎−−茂内−−−−
−−−−−−−−松本−−−−−−−− 交代:なし
ジュビロ磐田ユース:

 立ち上がりから、互いに球際に激しい熱い試合。そんな中で5分、RH押谷のクサビを、PA手前のFW伊藤大がダイレクトで右裏に落とし、RW伊藤佑が跳び込んでシュート。ニアサイドネットの外側を揺らす。磐田の攻撃は3トップがサイドに流れてロングボールの受け手となり、そこからクロスを入れるシンプルなものだったが、昨年から丸々入れ替わった吉田・岩本・鍋田のゴール前守備陣が対空防御に課題を見せ、相手に主導権を渡してしまう。そして13分、中盤に下がった伊藤佑のクサビをPA手前でFW伊藤大が受け、CB鍋田の圧力を受けつつ右に流れながらキープ。クサビのパスが出た時を同じくして動き出したCH白井が右から矢となって走り込み、伊藤大から短い落としをダイレクトでPA内シュート。ゴール左に突き刺さる。0−1。
 内山監督就任後の磐田の戦術は、一貫している。DFラインからの長いボールに対してFWが常に裏を狙い、MFが連動して押し上げる。これをされるとDFは裏に通せば一発でピンチになり、クリアしようにも下がりながらで、対応が難しい。クリアが乱れれば、押し上げてきたMFが前を向いて拾うので、これもチャンスになる。特にこの試合の磐田は3トップだったので、清水の攻撃の流動性に欠かせない存在である桑原彬・佐野克を、自陣に下がらせることにも成功していた。守勢に回った清水だが、ようやく18分、左SH桑原卓のサイドチェンジ気味のクロスをファーで右SH小泉が受け、中央へ持ち出して左足ミドルで初シュート (右ポスト直撃)、21分にCH原田涼のハンドで得た中央25MのFKを佐野克が蹴り、左上隅僅かに落ちきらずと、シュートチャンスを作った。

 磐田の方は22分、ロングフィードを岩本がクリアしたボールを伊藤佑がダイレクトミドル (枠左)、30分にロングフィードを伊藤大がポストで落とし、LW稲葉がミドル (枠上) と戦い方が変わらない。清水は、2トップの町田・山崎竜が磐田の3バックにガッチリ守られ、中央に起点を作れずにいるが、徐々にサイドへはボールが回るようになっていった。そして、終了間際に互いに好機。33分、LB佐野克のプレッシャーを受けたRH押谷が上手く体を入れ替えて縦に抜け、戻したボールを伊藤佑がダイレクトで狙うが、枠の上に外してしまう。清水は35分 (ロスタイム)、CH池田のサイドチェンジからLH桑原卓の突破で左CKを得ると、池田のキックはニアでDFに跳ね返されるが、それを拾った桑原卓がPA外からミドル。GK松本反応できずも、カバーに入った稲葉が頭で弾いた。そのまま前半は0−1、磐田リードで終えることとなった。

ジュビロ      清水エスパルスユース
6(1) シュート 4(1) ×小泉、×克彦、×神田、○桑卓
2(0) 右クロス 3(0) ×池田、×小泉、×小泉
3(0) 左クロス 2(1) ○桑卓、×池田
0(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 1(0) ×池田
0(−)  犯OS  0(−)
6(1) ファウル 5(0) ・池田、・桑彬、・鍋田、・町田、・竜男

[後半]
清水エスパルスユース (後半00分〜25分):
−−−−−−−−吉田−−−−−−−−
− 桑原彬 −岩本−−鍋田− 佐野克 −
−−−−−−−−神田−−−−−−−−
− 佐野孝 −−−町田−−− 桑原卓 − 後半00分:池田 →佐野孝 (左図参照)
−−−−−−小泉− 山崎竜 −−−−− 後半25分:山崎竜→桑原尚 (桑原尚RH、佐野孝FW)

−−−−−−−−鈴木−−−−−−−−
−−− 伊藤祐−−−−−伊藤大 −−−
−−中島−−白井−−佐藤−−押谷−− 後半00分:伊藤大をRW、稲葉をFW、伊藤佑をLWにポジションチェンジ
−−−−井上−−須崎−−茂内−−−− 後半13分:原田涼→佐藤
−−−−−−−−松本−−−−−−−− 後半21分:稲葉 →鈴木 (左図参照)
ジュビロ磐田ユース (後半21分〜):

 行徳監督は後半、池田を外して1年生の佐野孝を起用、システムを4-1-3-2に変える大胆な決断をした。だが、選手起用はともかく、戦術は理にかなっている。攻撃では2トップに町田を絡ませることで、3バックの混乱を誘うこと。守備ではバイタルエリアに神田を固定し、ロングボールのクリアを誰に繋ぐ (誰が拾う) か、はっきりさせるのが狙いだろう。

 しかし、いきなり戦術に関係ない大ピンチを迎える。後半00分、ロングフィードの飛距離をCB鍋田が見誤り、ヘッドを空振り。裏に流れたボールをRW伊藤大が拾って独走。GK吉田、適切に距離を詰めると、至近距離のシュートをしっかり足を踏ん張った状態で、両手で弾いた。真田を思わせるグッドセーヴだ。すると2分、DH神田の縦パスを受けたOH町田が、DFラインの裏にロビングで放り込む。GK松本、悠々と両手でキャッチにいくが、そこに突っ込んだFW小泉。GKの鼻先のボールを頭でかっさらい、無人のゴールに悠然と流し込む。1−1。
 前の人数を増やすことで奇襲に成功した清水だが、依然ペースは磐田。7分、中島の左CKをGK吉田が弾き、今度は右から稲葉のクロスをDFが大きくクリア。磐田選手が改めて右に捌こうとしたボールを、佐野克が前に出てカットするが、勢いがつきすぎたトラップを押谷がカット、佐野克が空けた右スペースに送り、稲葉がフリーになる。狙い定めたクロスを、PA内に残っていた茂内のボレー。が、これもGK吉田が両手で弾き返した。この後は互いにサイドにボールを運び、クロスを入れる落ち着いた展開が続く。18分、桑原卓を追い越した佐野克がコーナー付近で2人に囲まれるが、上手く桑原卓へ戻す。桑原卓の上げたクロスは、167cm小泉の頭をかすめてファーへ。と、RH佐野孝が猛然とエンジンを吹かして突進、ライン際で追いついて折り返すと、ニアのFW山崎竜が右足ダイレクトでゴールに押し込んだ。2−1。

 前述した磐田の戦術は、非常に選手への負担が大きい。ロングボールに対してFWは常に裏を狙い、MFも連動して押し上げるのだから当たり前だ。藤井・岡本の頃は疲労が浮き彫りになる前に試合を決め、終盤は選手交代で乗り切っていたが、この試合のような展開になると厳しい。清水の流れが加速していき、25分、桑原卓が繋いで町田が右にサイドチェンジ、ばく進する佐野孝がこれに追いつき、上げた右クロスにPA内で山崎竜のヘッドはDFがゴール前でカバーした。25分、桑原卓のドリブルを押谷が倒し、左45度30Mから佐野克のFKを町田が頭で合わせたが、枠の上。31分、小泉のスルーパスはカットされるが、町田が拾って左へ流すと桑原卓がドリブルでPA内に侵入、シュート性のクロスにFW佐野孝が突っ込むが、枠を捉えない。
 34分、左でキープする桑原卓がターンで囲みを突破、町田が繋ぎ、小泉がPA内にボールを入れる。DFに引っ掛かるが、ファーに流れたボールにRH桑原尚が躍り出てシュート、GK松本がCKに逃れる。35分 (ロスタイム) にも、突破した桑原卓の左クロスを佐野孝がヘディングシュート。これで得た小泉のCKが弾かれたところ、拾った桑原尚がPA内の佐野孝に当て、リターンを受けてミドルを放つ (GKキャッチ) など、最後まで攻めきって勝利を収めた。ハーフタイムに行徳監督によって戦術的に修正されるまで、相手の3-4-3に上手く対応できなかったのは残念だが、4-1-3-2の布陣・神田DH・町田OH・小泉FWなどのテスト、佐野孝ら下級生の活躍など、収穫の多い試合でもあった。

ジュビロ      清水エスパルスユース
5(2) シュート 9(7) ◎小泉、◎竜男、○竜男、×町田、×孝洋、○小泉、○尚希、○孝洋、○尚希
7(1) 右クロス 2(2) ◎孝洋、○孝洋
5(2) 左クロス 6(3) ×克彦、×克彦、×桑卓、○桑卓、○桑卓、○桑卓
0(0) 右側CK 2(0) △小泉、×小泉
2(0) 左側CK 0(0)
2(−)  犯OS  2(−) ・小泉、・小泉
5(1) ファウル 6(1) ・小泉、・岩本、×桑彬、・神田、・竜男、・尚希


▼試合結果

清水エスパルスユース 2−1 ジュビロ磐田ユース
 得点:前半13分:磐田・白井 洋樹 (稲葉 真人・ポストプレー)
    後半02分:清水・小泉 慶治 (町田 朋弥・スルーパス)
    後半18分:清水・山崎 竜男 (佐野 孝洋・右クロス)
 警告:前半21分:磐田・白井 洋樹 (意義?)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●小泉 慶治 (3年・RH→FW)
 相手を抜いてクロス、といった形が殆どだった小泉も、日々進化している。前半は中島を守備で抑え、後半はFWで新境地を開いた。スピードを活かして自ら切り崩すだけでなく、パスの視野も良好で、DFと体を張った駆け引きも。

[私撰MIP]
●佐野 孝洋 (1年・RH→FW)
 率直に言って、Jrユースの時より活躍している (笑)。直線的な速さと確実にクロスを上げる点を、躊躇なくアピール。やれることは少ないが、やれることの多い3年生に上手く使われることで、自分の形を前面に出して勝負できている。

●神田 和哉 (3年・CH→DF)
 時折つまらないパスミスをするのは課題だが、ボール扱いに長け、広範に動いて中盤が消えがちな試合を落ち着かせた。いい加減なパスが少なく、受け手のタイミングを図って時にダイレクトで、時にキープした後で、正確に捌いた。

[相手方好印象選手]
●白井 洋樹 (3年・CH): 前後左右に献身的に動いて、3-4-3で薄くなる中盤を必死に埋めた。キックの精度も高い。
●伊藤 大地 (3年・FW): 172cmと大きくはないが、前線で体を張って起点となった。裏に抜ける動きも欠かさない。



06年03月05日 (日) 10:00開始 日本平スタジアム
 第21回静岡県ヤングサッカーフェスティバル U-16の部
 静岡県U-16選抜 対 県中東部U-16選抜 ※30分ハーフ
 天候:晴れ

▼試合展開
[前半]
静岡県U-16選抜:
−−−−−−−−−−−−−−柴田@エスパ−−−−−−−−−−−−−−
−−石神@藤枝東−−阿部@常葉橘− 望月恭@エスパ −松井@J沼津−−
−−−−−−−−−−吉田@静学高−−西澤@エスパ−−−−−−−−−−
−−高瀬@J浜北−−−−−−−−−−−−−−−−−−山本@J沼津−−
−−−−−−−−−−杉山@庵原中−−前田@エスパ−−−−−−−−−− 交代:なし

−−−−−−−−−−秋山@蒲原中−−宮部@清水F−−−−−−−−−−
−−大石@翔洋中−−−−−−−−−−−−−−−−− 望月孝@清水五 −
−−−−−−−−−−岸山@翔洋中−−尾澤@翔洋中−−−−−−−−−−
− 望月則@翔洋中 −酒井@清水F−−三澤@翔洋中−−吉川@清水F−−
−−−−−−−−−−−−− 鈴木海@清水八 −−−−−−−−−−−−− 交代:なし
県中東部U-16選抜:

04分、中東部、尾澤に警告 (ラフプレイ)
25分、県選抜、吉田の右CKのクリアをPA内左で拾った前田が、適度に踊って転んで、PK獲得。自ら決めて、1−0

県中東部      静岡県U-16選抜
1(0) シュート 9(3) ×前田、○山本、×杉山、×吉田、×杉山、×高瀬、○杉山、×高瀬、◎前田
1(0) 右クロス 2(1) ×高瀬、○吉田
0(0) 左クロス 2(0) ×西澤、×山本
1(0) 右側CK 4(0) △吉田、△杉山、×吉田、×吉田
0(0) 左側CK 1(0) △松井
1(−)  犯OS  0(−)
5(2) ファウル 11(0) ・石神、・石神、・松井、・阿部、・石神、・阿部、・前田、・高瀬、・杉山、・吉田
               ・石神

[後半]
静岡県U-16選抜:
 交代:後半00分:柴田→芹澤@常葉橘、西澤→井戸@常葉橘
         山本→佐野@エスパ、前田→小倉@静学高
−−−−−−−−−−−−−−芹澤@常葉橘−−−−−−−−−−−−−−
−−井戸@常葉橘−−阿部@常葉橘− 望月恭@エスパ −松井@J沼津−−
−−−−−−−−−−吉田@静学高−−石神@藤枝東−−−−−−−−−−
−−高瀬@J浜北−−−−−−−−−−−−−−−−−−佐野@エスパ−−
−−−−−−−−−−杉山@庵原中−−小倉@静学高−−−−−−−−−−

−−−−−−−−−−秋山@蒲原中−−宮部@清水F−−−−−−−−−−
−−鎌田@VALOR −−−−−−−−−−−−−−−−− 望月孝@清水五 −
−−−−−−−−−−岸山@翔洋中−−尾澤@翔洋中−−−−−−−−−−
− 鈴木涼@清水F −酒井@清水F−−三澤@翔洋中−−吉川@清水F−−
−−−−−−−−−−−−− 鈴木海@清水八 −−−−−−−−−−−−−
県中東部U-16選抜 (後半00〜12分):
 交代:後半00分:望月則→鈴木涼@清水F、大石→鎌田@VALOR
    後半12分:吉川→深澤@清水F、岸山→植田@サルファス
    後半17分:望月孝→有留@清水五
    後半23分:鎌田→石坂@蒲原中、秋山→鈴木佑@VALOR
         酒井→山本@サルファス (植田LB、宮部CH、山本FW)
    後半29分:鈴木海→大沼@蒲原中

県中東部      静岡県U-16選抜
0(0) シュート 4(1) ×杉山、×小倉、○高瀬、×小倉
1(1) 右クロス 3(0) ×杉山、×高瀬、×高瀬
1(0) 左クロス 3(1) ×松井、×松井、×小倉
0(0) 右側CK 2(0) △吉田、×高瀬
0(0) 左側CK 0(0)
1(−)  犯OS  0(−)
9(1) ファウル 7(0) ・井戸、・吉田、・高瀬、・阿部、・小倉、・高瀬、・杉山

静岡県U-16選抜 1−0 県中東部U-16選抜


 個人的に今日のメインと期待していた県U-16選抜の試合は、お世辞にも良い内容と言えなかった。まだ寄せ集めの感が拭えず、パスのタイミングがいちいち違っていた。良い動き出しをしても気づけずにボールをこね、動き直したタイミングでパスを出したり、逆にダイレクトではたきたいタイミングで動き出しておらず、相手に寄せられて後ろを向かされたり…。まだ中東部選抜の方がテンポ良くショートパスを繋ぐ場面があったが、個人能力の差はいかんともしがたく、決定機になる一歩手前で潰されていた。
 エスパルス勢では、望月恭が出色の内容。守備でほぼノーミス、判定が厳しい主審ながらノーファウルで確実にボールを奪い、攻撃でも得意の高精度ロングフィードを一気に前線へ供給した。柴田はプレー機会が少なく、無難。西澤はミスも多かったが、縦に強いパスを通そうとする意欲が見えた。西澤不在となった後半は、殆ど相手を崩せなくなった。前田はかなりいまいちだったが、審判の傾向をよく見てPKゲット、唯一の得点をあげる。他の審判だったら、シミュレーションで警告を受けてたと思う。


 < 前  目次  後 >


ひかる。 @H.P. [MAIL]

My追加