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2004年10月02日(土) 高円宮杯 青森山田戦

04年10月2日 (土) 13:15開始 米子市営東山陸上競技場
 高円宮杯 第15回全日本ユース (U-18) サッカー選手権大会 1次ラウンド
 対 青森山田高校 ※45分ハーフ
 天候:大雨

▼布陣
先発:                終了間際:

−−−−−−−−石垣−−−−−−−− −−−−−−長沢− 篠田悠 −−−−−

−−−−− 鈴木真−山本真 −−−−− −−−−− 鈴木真−山本真 −−−−−

−−岡村−−上埜−−池田−−谷野−− − 桑原卓 −池田−−村越−−谷野−−

−−− 高野美 −岩本−−村越−−−− −−−−− 高野美− 岩本−−−−−−

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−−

控え:風間、神田、桑原卓、枝村、小泉、篠田悠、長沢
交代:前半44分:岡村→桑原卓 (そのまま左WBに)
   後半28分:石垣→篠田悠 (そのままFWに)
   後半37分:上埜→長沢  (上記参照)

青森山田高校:

−−−−−−レオ−−小澤−−−−−− ※レオ=レオナルド

−−−−小寺−−−−−−仲谷−−−−

−−−−−−櫛引−−丸山−−−−−−

− 那須川 −橋本−−鈴木−−大塚−− 交代:後半37分:レオナルド→伊東
                      後半41分:大塚→板垣
−−−−−−−−三浦−−−−−−−−    後半42分:小澤→清水


▼試合展開

 共に決勝ラウンド進出がなくなった消化試合。清水は怪我の枝村を無理させることなく、ベンチに回した。前田・岩本・谷野が久々の先発。これまでレギュラーを務めてきた佐野はベンチにも入らなかったが、渥美と共に用具係として遠征に参加しており、他の選手に出場機会を積ませるため、出番を譲ったというところだろう。広島は福山出身の谷野は、中国地方への里帰りである。この大会、3年生が優先的に起用されてきたように見受けられたが、この試合はややそれが弱まり、4名の先発にとどまった。2年生は5名、1年生2名。
 青森山田は、善戦していた桐蔭戦後半の布陣が基本。ただ、右SBを板垣ではなく、この大会初めて大塚を起用してきた。県外留学生の多い学校として知られるが、実際、この日の先発も北海道出身者を中心に、千葉・愛知・和歌山と多様。誰もが最初に目を引くFWレオナルドは、クルゼイロ出身。小澤・櫛引・鈴木の3人が2年生で、残り8人は3年生である。

[前半]
 序盤は、やや低調な立ち上がり。青森山田は「15秒コンセプト」というか、とにかく前線の選手だけで素早くフィニッシュに行く傾向があるのだが、拙速の印象を受ける。ボールポゼッションは清水だが、主将不在+消化試合+悪天候と重なったせいか、ボールを持った時の動き出しが少なく、とにかく覇気がない。それでも地力に勝る清水が、オープニングシュートを記録。14分、岡村のクリアをFW石垣が頭で裏に流し、トップ下の真司が飛び込む。慌てたかGK三浦がファンブルしたのを、抜け目なく自ら突っ込んだが、枠を外した。すると16分、その真司が前線でプレスを仕掛けて奪取、中央突破を仕掛けるとDFが間に合う前にPA内に進入、切り返して間合いを図り、左足で落ち着いてゴール右へと流し込んだ。1−0。開始16分経過して、これが両チーム合わせて最初のビッグチャンスであった。
 その後、先制した清水が調子に乗る。前からプレスを仕掛けられるようになり、相変わらずの高いポゼッションも相まって主導権を握った。27分には、中盤で右サイドから中に持ち込んだ右WB谷野が、スペースを空けた右サイドへとスルーパス。そこへ真司が流れて抜け出すと、もう一度斜め後ろに中央へ戻して、走り込んだ谷野がミドルを放ったが、GK三浦が横っ飛びでディフレクトし、左CKに逃げた。そのCKのクリアボールから岡村がシュート (GK正面)、29分にも真希のクサビを受けたボランチの池田がCB鈴木に倒され、PA右横からのFKという好機を得ている。

 しかし、30分を過ぎたあたりで3度ほどOMF仲谷に3バックの右横を走られ、脆くも調子を崩す。35分、爆発的ダッシュを開始した仲谷に、同じOMFの小寺が寸分違わぬタイミングでPA右側にスルーパスを出すと、誰も付いていかず完璧に抜け出され、仲谷はGK前田のニアを割って同点弾を叩き込んだ。1−1。それどころか39分には、バイタルエリアでカットした池田が、クリアせずに安易に繋ごうとしたパスを狙われ、奪ってFW小澤が縦へ、FWレオナルドが左斜め後ろに戻し、フリーで小寺がゴールファーへと、ショートパスをポンポン繋がれて簡単に失点、逆転される。1−2。それまでシュート0の青森山田に、僅か4分の間に2本のシュートで逆転されるメンタリティーは、悪い時のトップが乗り移ったかのようだ。
 3バックで守る清水は、相手陣内でプレーできてる間は良かったが、守勢に回ると哀れに組織的弱点をさらけ出す。トップと同様、4−2−2−2の相手に対し、2枚のOMFを左右WBか、ボランチが担当するのか曖昧なままで、左右WBが見れば相手SBにフリーでオーバーラップされ、ボランチが見ればサイドに流れる相手に釣られてバイタルエリアが薄くなる。全体的に引いてしまい、トップ下の真希・真司がゴールに向かう距離が長くなると、攻撃にも脅威がなくなった。その後も42分に岡村が負傷、45分に桑卓が投入されるまで10人で戦ったこともあって、山田攻勢のまま前半を折り返した。

青森山田      清水エスパルス
3(3) シュート 5(4) ×真司、◎真司、○谷野、○岡村、○村越
4(0) 右クロス 0(0)
2(0) 左クロス 2(0) ×真希、×岡村
1(0) 右側CK 1(1) ○真司
0(0) 左側CK 1(0) ×真司
1(−)  犯OS  0(−)
9(1) ファウル 6(0) ・上埜、・岡村、・真希、・真司、・真希、・真希

[後半]
 後半も嵐の影響もあるだろうが、互いに平凡なミスの多い低調な立ち上がり。やや追い掛ける清水が優勢に進め、上埜・池田のダブルボランチがトップ下の真希・真司と絡むことで、何度か右サイドから崩そうとする場面が見られる。すると9分、山田左SB那須川の左クロスを跳ね返して速攻、受けた真司が足首を使ってチョコンとボールを浮かすドリブルで、鮮やかにDFを抜き去って縦に突破すると、大きく右へとサイドチェンジ。そこにいた真希が、PA外右30度から右足一閃。弾丸ライナーが一直線にファーサイドネットに突き刺さり、同点に追いつく。2−2。ざわつく観客席をよそに、このぐらい決めて当然とばかり右腕を突き上げたままの真希。
 追いついた清水は、なおも小寺・仲谷の両OMFをフリーにしがちなのが気になるものの、真希・真司を軸に攻め続ける。17分には池田がサイドに散らしたパスを受けて桑卓が中に切れ込み、代わって左サイドに流れた上埜へ戻す。上埜が入れたクサビを石垣が小さく戻すと、再び真希の弾丸シュートが炸裂したが、ゴール左ポストを舐めるように外れた。しかし19分、上埜が気安く戻したバックパスによって村越が3人に囲まれて奪われると、小さく左へ展開してレオナルドがPA内に切れ込む。バックチャージ気味のタックルを受けながら踏みとどまったレオナルドは、GK前田の前で小さく右後ろに戻すと、フリーの小澤が楽々とゴールに流し込み、2−3。
 ところが、その直後の20分、素早い寄せという個人能力でボランチ丸山?からボールを奪った真希が、その勢いのままPA左角からPA内に侵入して、個人技でファーへとシュートを決めてしまった。3−3。そうとしか書きようのない、格の違いだけで決めたゴール。だが、そんな選手がいながら、清水はイーブンの状態を守りきれない。4分後の24分、仲谷のミドルが枠外に外れて前田のゴールキック、それをCB橋本?が跳ね返すと、あっさりと仲谷に単身裏に走られる。ゴールライン際から折り返したクロスをカットしようと、投げ出した岩本の足は僅かに届かず、ニアのレオナルドがスライディングボレーでそのままニアに押し込んだ。3−4。

 7点の得点場面のうち、意図的に崩しての得点は山田の1点目と、清水の2点目ぐらいで、他の5点は全てミス絡み。静岡新聞が自分たちのミスから失点するトップの悪癖を、「自滅型失点」と称していたが、それが伝染したかのようだった。その後も、屋根の下の観客席にも降り込むほど激しくなった雨足に絡め取られたように、足の重い清水。37分に3人目の交代 (長沢投入) を行い、枝村温存が決まった瞬間、勝敗は決まっていたのかも知れない。枝村抜きでもできるところを、見せてほしかったのだが。


 26分に真希のドリブルシュートがDFに当たり、右サイドに流れたのを拾って谷野のシュートはGK正面。38分に真希の右CKのクリアを美臣が拾い、左に展開して岩本がスペースにクロスを送ったが、飛び込んだ悠輔は一歩間に合わず。最後の15分間で5つのCKを奪うなど、真希と悠輔の個人技は目立ったが、それだけ。シュートを撃てず、煮えきれないまま、3戦全敗という不甲斐ない成績で、清水の高円宮杯全日程は終わった。

青森山田      清水エスパルス
7(3) シュート 4(3) ◎真希、×真希、◎真希、○谷野
5(1) 右クロス 1(0) ×谷野
3(0) 左クロス 4(0) ×真司、×岩本、×真希、×桑卓
2(0) 右側CK 4(0) ×真司、×真司、×真希、×真司
1(0) 左側CK 3(0) ×真司、×真希、×真希
0(−)  犯OS  0(−)
3(0) ファウル 9(3) ・真司、×村越、・村越、・真希、・真司、×岩本、×真司、・真希、・美臣


▼試合結果

清水エスパルスユース 3−4 青森山田高校
 得点:前半16分:清水・鈴木 真司 ※ドリブル突破
    前半35分:山田・仲谷 圭史 (小寺 優輝 ・スルーパス)
    前半39分:山田・小寺 優輝 (レオナルド・ショートパス)
    後半09分:清水・山本 真希 (鈴木 真司 ・サイドチェンジ)
    後半19分:山田・小澤 竜己 (小寺 優輝 ・ショートパス)
    後半20分:清水・山本 真希 ※ドリブル突破
    後半24分:山田・レオナルド (仲谷 圭史 ・右クロス)


▼選手寸評

[私撰MVP/私撰MIP]
●なし
 シュートとドリブルで爆発力を発揮した真希、鋭い読みとレオナルドのドリブルを完封する1対1を見せた岩本、猪口才なテクニックが健在の真司、攻守に中に絞っての仕事が良かった谷野、…部分的に良かった選手はいるが、MVP/MIPに相応しいとは言えない。特に枝村不在時の課題、戦術的に精神的にチームを有機的に結びつける役割を、誰もこなせなかった。

[個人的好印象選手 (相手方) ]
 仲谷 圭史 (3年・OMF): 足の速さは勿論、左WBと左CBのギャップを巧みに突く運動量で、それを最大に発揮した。
 小寺 優輝 (3年・OMF): ドリブラーであると同時に視野が広く、味方の動き出しに気づくことができる。攻撃の起点。


04年10月2日 (土) 11:00開始 米子市営東山陸上競技場
 高円宮杯 第15回全日本ユース (U-18) サッカー選手権大会 1次ラウンド
 大津高校 対 FCみやぎバルセロナユース ※45分ハーフ

大津高校:               FCみやぎバルセロナユース:
−−−−−−松尾−−市原−−−−−−  −−−−−−−−鈴木−−−−−−−−
−−−−野口−−岩野−−松下−−−−  −−−−遠藤−−蝦名−− 東 −−−−
−−−−−−−−坂本−−−−−−−−  −−−−−−小野−−西川−−−−−−
−−府内−−永田−−佐川−−小田−−  −−山形−−斉藤−−堀口−−郷内−−
−−−−−−−−成松−−−−−−−−  −−−−−−−−丹野−−−−−−−−
交代:後半21分:野口→大塚       交代:前半20分:蝦名→西山
   後半40分:岩野→小笠原         後半17分:西山→石井
                       後半38分:石井→谷口

前半03分、OZ、松下の右クロスに松尾がスクリーンするDFを吹き飛ばして、豪快に決める、1−0
前半30分、みやぎ、中盤で振り向いた東の35Mドライブミドル、1−1
前半43分、みやぎ、サイド際を縦に勝負した遠藤が抜ききる前に左クロス、ファーに左SB(!)の山形が飛び込み、1−2
後半17分、OZ、小田・警告 (反スポーツ的行為)
後半38分、OZ、永田・警告 (反スポーツ的行為)
後半38分、OZ、松尾・警告 (異議)

大津高校           FCみやぎバルセロナユース
3(1)/7(4) シュート 12(8)/10(3)
3(0)/3(1) 右クロス 4(0)/5(0)
1(0)/1(0) 左クロス 6(1)/3(0)
1(0)/3(0) 右側CK 0(0)/1(1)
2(0)/0(0) 左側CK 2(0)/2(0)
3(−)/1(−)  犯OS  1(−)/3(−)
11(2)/8(1) ファウル 3(1)/9(0) ※内側が前半/外側が後半の数字

大津高校 1−2 FCみやぎバルセロナユース


[個人的好印象選手] 松下・市原 (OZ)、遠藤・郷内 (みやぎ)


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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