独り言
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2006年07月16日(日) |
テリーデイズというBandについて・その31 |
王盤社はテリーデイズの知名度や音楽性を考慮した上でこの『Stend』の初回プレス枚数を1万枚とかなり少なく見積もりテリーデイズに提示してきた
これを受けたスージー・キューはこう考えたという
「ちょっとイラっとしたわ 亜龍の希望とはいえ私は王盤社との契約には無理があると思ってたから その予感的中で私達のやってる事の良さや新しさってものを彼等は全く理解してくれていなかった訳よ …でもねそこで思ったの はっきり言って1万枚なんてあっという間に売り切る自信があったわ そして店頭から『Stend』は消えて無くなる 無いと余計に欲しくなるのが人の常でしょ? 私の言いたい事わかるかしら? 1万枚の方が後々面白い事になるんじゃないかと思って私は彼等の申し出にOKのサインを出したのよ」
こんなスージー・キューの思惑を知ってか知らずか『Stend』は限定1万枚という看板を掲げて音楽雑誌や各種マスメディアに取り上げられる事となり来る4月1日の発売予定日を目指し急ピッチで商品として仕上げられていく
この音源リリースと並行してスージー・キューは総会でのライブを通して確信した自分達のアーティストとしての影響力や価値をいかんなく発揮すべくある一つのプロジェクトを発案する
そのプロジェクトとは平和公園に隣接する屋外総合運動場に仮設ステージを組み野外ライブイベントを開催するというものでその発案に至った動機というものが 「私一度だけ見たことがあるのよ ヨーロッパに行った時に野外フェスってやつを その時に一回でいいからこんな所でライブがしてみたいって思ったのがずっと残ってて…それをやってやろうと思ったの 単純でしょ?」 という何とも彼女らしいものとなっている
こんな短絡的とも思われる彼女の発案だが反対の意を示す者はおらずスージー・キューはライブ開催日をテリーデイズ結成から丁度一年後の1991年4月5日に設定しイベントタイトルには音源と同じ『Stend』という名を付けこのイベント実現に向け計画を進めていく
1991年3月31日
『Stend』発売日を翌日に控えたこの日 スージー・キューはメンバーや近しい人間を集めショットバー『オーウェン』にてささやかな祝賀パーティーを催した
そこには蛇孔の人間は勿論亜龍の古くからの友人も招かれており酒の勢いも手伝ってパーティーは終始笑い声の絶えない賑やかな雰囲気に包まれていたという
しかしそんな雰囲気もある一人の招かれざる客の訪問によりもろくも引き裂かれてしまった
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