独り言
i| p| f
2004年07月19日(月) |
azteca baby |
「ホラ…また一つ……消えた」
「見てごらんよ。…ホラまた!!」
ハリボテの悲しみを叫ぶ位なら これぐらい純粋な方がいい
そう お前は どんな時でも 驚くほど小綺麗な 身成りをして 言葉を 吐く
遠くアステカの空の下 母親の産毛をまとったままの 見慣れない赤子が 世界に向けて こう呟く
「生まれながらに生きる事を許されない私からしてみれば、あなたが溜め息をつく姿さえ、まるで王族のバレエ鑑賞の様に見える。…私にはね、溜め息をつく事さえ許されないんだ。」
そしてその赤子は水の様に溶けて消えた。
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