2002年11月28日(木) |
頑張れ若い介護者さんその2 |
前回つづき。
年若い20代の方が、親ごさんの介護にあたっていたり、 主介護者ではなくても自分の時間を使って、介護に熱心に 協力しているようなご家庭にもよくお目にかかる。
そういう若い方たちの内訳は、まあ既婚であったり未婚であったり、 様々だ。主介護者として、時間的に多く介護にかかわるには、 当然、長い時間自宅にいられる人、例えば仕事をしていないか、 パートタイマーか、自営で時間的には短くても家族交代で、こまめに 見に来られる人に限られるので、これは誰もができることではない。
(とは言えフルタイムで働いていても、職場の協力を得て 昼休みだけ帰ってきて日中1時間半だけ介護に携わったり、 夕方ぎりぎりまでサービス(ヘルパーさんなど)で埋めて、 定刻帰りで夜から朝までは家族で介護を担当したり、 ぎりぎりのスケジュールの中で、多くの人が頑張っている のも現状であるが)
しかし、主介護者が自分ではなく、例えば自分の母親だったりして、 父方の祖母を看ている状況だとしても、 その母親の姿を見て育つからなのか、あるいは意識してそう育てたのか、 介護そのもの手伝いや、負担のかかっている分家事や用事の手伝いで 実際、何かと協力している人が若い家族には多く、 個人的な体験で言えば 「若い人、特に20代後半の人は、家族を思いやれる優しい心を もっている人が多い」 とつくづく思う。
これは厳密に言えば、地域性なのか(よその地域では違うのか) どうかわからない。ただ、前に書いたように、中途半端な 中年の世代よりも、割合で言うと圧倒的に 「家庭や家族を大事にする」人が多いように思えるだけだ。
一方で、仕事中毒になどなりようもない現在の雇用情勢が、 自宅にいるフリーターの若者を増やしている事実もあり、 そのような若者が 「どうせうちにいるならばあちゃんの面倒でも見ようか」 と考えて、家庭の出来事に対して積極的に協力する傾向にあると すれば、国の経済を考えると必ずしもばら色とは言えないかも 知れないが、しかし、これは巷の評論家が10年も昔から 知ったように言ってきた「パラダイムの変換」が、 若い世代から確実に進んでいるとは言えないだろうか。
キレる若者、危ない子供。 かの「17歳」は今20歳くらいか。
今自分がかかわっている「優しき20代」は20代後半である。 厳しい時代だが、彼らがもうすぐこれからの日本の中心を担っていく。
物質中心主義から心の時代へと。
無機質な感性を持つ、彼らの半周り後輩達を、その優しき心で うまく導いていってくれはしないかと、ぼんやり思ったりもするのである。
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