2002年11月26日(火) |
頑張れ若い介護者さんその1 |
訪問看護の利用者さんをご家庭でささえているのは、 うちのステーションの場合、多くが利用者さんの同年代の伴侶である。 夫が妻を看る、あるいは妻が夫を看る例がまあまあ多い。
しかし場合により実のお子さんが看ている例もあり、 中にはまだ20歳台の若い方もいらっしゃる。 その場合男女の別も、独身か既婚かも様々である。
子供が親御さんの介護をしている場合、それが娘さんではなく 普通なら働いているはずの壮年期の、独身の、しかも無職の! 息子さんだったりすると、ま〜ず、いや〜な感じでしたね。 それは偏見ではなく、実際かかわった例に限っての話である。
最近は、要職に就いていた男性が、退職して親の介護に専念する例も聞く。 (よく講演などをされていたりしますね。) 今や「介護は女の仕事」などと家の中では言っても 外で言いわる人はぐっと少なくなったように思う。 働いている妻に生計を預けられる場合は、少ないながら 男性でも介護に就くようになったし、 体制としてはまだまだであるが、一応男性も介護休暇を とれるようになり、先ほどのように専業するまでもなく、 一部にしても、男性も介護にかかわれる世の中にはなってきた。
が、しかし、うちの利用者さんの例ははっきり言って 「介護を口実にしたパラサイト」オジサンばかりであった。
よく介護をしてくれている人はほとんどなく、 本人は熱心なつもりらしいが医者や我々の助言には耳を貸さず、 何か独自の理論(不気味なことですが。宗教的な理由であれば、まだ 理解できるようになりましたが、あるいは何か精神疾患、 境界域などの方であったのかも知れません)による 自己流介護を続け、大事な親御さんに入退院を繰り返させていたり、
あるいは介護などしたいわけでなく 「年寄りと一緒に住んでやってるだけありがたいと思え」 という態度がありありでおむつも代えず、痴呆のため 介護を拒否する親に対して 「食べないと言ってるから食べさせませんでした」 と食事・水分を与えなかったり、ネグレクトに近いことを 行っていたりする例がほとんどだった。
そのような例の多くは、親ごさん自身が収入の高い職業で、 その親に可愛がられた息子である。 可愛がられすぎて、定職にも就けず、結婚もできず、親の年金で パチンコに行くだけが趣味の悲惨な人生(と言っても彼らはまだ 40〜50代でしたよ!)・・・・・日本は本当にひどい国になった (そんな昔は知りませんけどさ)と思いました。
腹いせに痴呆の親を怒鳴りつけるくらいなら、働け、職安行け! と思います。でもそんなことはいい育ちのお坊ちゃんの プライドが許さないのでしょう。体だけ(人によっては学歴も!) 一人前、でも人間としては一体どうなのか・・・・? 最近そういう人が多いです。 いい年になりプライドばかりが高くなり、人の助言に耳を貸せなくなる。 結果医者も看護師もヘルパーも及び腰になり、本当に親身な援助は してくれなくなる。
訪問看護で一番苦悩するのは、ワタクシの場合、 「処遇困難事例」でもなく「重症者」でもなく 「ターミナル」でもなく、そういう社会のひずみに 対峙せざるをない時です。・・・・・・
前置きが・・・また長くなりましたんで、つづきます。
本論は「若い介護者さん」です。20代の介護者さんや、 若いご家族の優しさについて書こうと思います。
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