けんたのプロレス&演芸論
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2004年06月04日(金) つぶやきシローが帰ってきた!

 「笑いの金メダル」につぶやきシローがでてくる、と先週知って大いに楽しみにしていた。その一方で非常に不安があった。つぶやきシローはかつて一時代(?)を築いた。いわゆる「あるあるネタ」を独特の運びで語っていくその芸風は、まるっきり誰かに真似されることこそなかったが(あれを真似してもたいてい潰れるしね)、つぶやきブームの後には同系統の異種芸人達がそれこそ雨後の筍の如くあらわれた。ふかわりょう、テツトモ、いつここ、だいたひかる・・・。最近ではヒロシもその路線で新しい運び方を拓いている。しかしつぶやきを超えたものはいない、と僕は思っていた。彼はキャラがああだからどうしても異色扱いされてしまうが、ネタの構成そのものはかなりしっかりしていた。その「しっかり」をひた隠しにするところが僕は好きだった。
 ・・・やがてブームは去り、テレビでその姿を見ることはすっかりなくなってしまった。そこへ突然の復活、不安に思って当然だ。いまは元気なピン芸人が多い。その上、「笑いの金メダル」はピン芸人不利のフィールドだ。単純に笑いを取るだけなら、人数が多いほうが面白いんですよ、やっぱ。ホリの名人芸的な物真似見ても「おおー」ってだけになっちゃうし、マギー審司やヒロシなどのおとなしい芸は笑いを取れても「相対評価」では負けてしまう。そんな場にいきなり出てきてマトモに勝負できるのか。いつぞやの「はなわ」のように一桁得点で終わってしまうのか。
 その心配は杞憂だった。つぶやきはみごとにつぶやきで爆笑を取り、金メダルを取った。かつての彼に比べて、格段にうまくなっていた。ネタのつくりはさほど変わらないかもしれないが、笑いを引き出す間合いがよくなっていたと言えばいいだろうか。特にテレビでは間をあけるのがむずかしいものだが、しっかりと客が(視聴者が)笑う間合いを保っていた。今回に限れば、すばらしいとしかいいようがない。
 無論、前からここで書いてるように、テレビはハイリスク・ハイリターン、一度しくじれば終わりの世界。今はライブ中心で腕を磨いているつぶやきには、個人的には是非またライブの世界に戻っていて欲しいのだが(それで年に1〜2度こうやってすごい芸を見せてくれればいい、ってのは僕の勝手な希望だ)、果敢に再勝負を挑むのもいいだろう。まあみたところ、バラエティのやり取りは相変わらずなんだけどね。まあそれもつぶやきらしさだ。
 つぶやきシローが帰ってきた!!次は金谷ヒデユキ、まってるぞ!(笑)


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