6dim+(ロクディムプラス)という即興コメディグループのライブを渋谷で見た。彼らは、今井純さん率いる東京コメディストアJというインプロ(即興演劇)集団のスターグループだ。奄美大島出身でいかつい顔のタケシを中心に、動きのコミカルなあつし、ダンサーのヒロシ、艶めかしい女形ゆたか、サイボーグのようなリー、やんちゃ坊主のジュン、ツルツル坊主頭でエキセントリックなりょーちんの30代7名がメンバー。 インプロというのは、あらかじめシナリオを決めずに、お客さまからお題をもらって、それぞれの持つイメージを即興的にすり合わせながらストーリーをつくっていく演劇だ。お題に関連づけて、即興的にキャラクター、その関係性、目的(キャラクターがどう変化したいか)、場所を決めていく。行き先は、本人達も観客側も誰も知らない。その瞬間、瞬間起きたことを楽しみながら、ストーリーの展開を見守る。インプロを少しでもかじった人なら分かると思うが、先が分からない中でリスクをとって決断し、ストーリーを前に進めていくというのはスゴイ恐怖にかられる。失敗したり、立ち往生してしまう自分を見たくないから、ついつい決めずに先延ばししたり、人に決断を委ねてしまったりする。 インプロは人生そのものだ。6dim+はとても楽にやっているように見える。その楽さ加減がとても心地よい。お互いを信頼しあい、誰もが安心してリスクをとって前に向かっている。即興的に創っていくストーリーの面白さもあるが、1人1人のあり方が見ていて気持ちいいのだ。毎月1回渋谷のクロコダイルでライブをやっている。詳しくは、http://www.tokyocomedy.com/japanese/show/top.htmlを参照のこと。
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