2005年01月30日(日) |
ベルリンフィルと子供たちその3 |
子供たちが本当に変化したのは、ベルリンフィルとのはじめての顔合わせ。うまくいかないことへの不満、何でこんなことしなきゃならないのという疑問、どうせできっこないとのあきらめ。そんな気持ちをもちながら劇場に入ってオーケストラの音を聴くうち、知らず知らずのうちに身が前に乗り出している子供たち。かっこよくない、といっていた春の祭典にのめりこんでいく。この音楽とじぶんたちが競演する。恐さよりも今までに味わったことのない興奮が一人一人を支配していく。 すっかり、ロイストン、とサイモンの術にはまり込んでいく。しかしそれは、強制ではない、自らの意思。 そしてリハーサル。うまくなどとは誰も思っていない、ただ、からだのうちからこみ上げる興奮に身を任せているようだ。それこそが輝ける才能の発露。 こんなにも自然に人はじぶんの能力を発揮できるのか。そう思っているだけで、彼らの踊りが、とてつもなくすばらしいものに思えてきた。なんと、なんと。
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