いいこと見聞録

2005年01月23日(日) ベルリンフィルと子供たち

”ベルリンフィルと子供たち”という、ドイツのドキュメンタリー映画を見た。一言で言えば、これこそが人に人の可能性を気づかせる最高のコミュニケーション。コーチングをしているものとして衝撃を受けた。
音楽がダンスが芸術が、人を自分の力で歩き始めさせる。なんということだ。ベルリンフィル・オーケストラの主席指揮者サイモン・ラトルと、ソーシャル・アーティストという名を持つ振り付け師ロイストン・マルドゥームの2人がたくらんだ新しい形の演奏会。ストラビンスキーの春の祭典をテーマに、ダンスなどやったこともない8歳から20歳代の子供たち250人が、わずか6週間でベルリン・フィルをバックに春の祭典を踊る。その6週間のありのままの姿が描かれている。25カ国から集まった彼らは、多くは難民。家族、人間関係、人種に問題を抱え人生に懐疑的になっている。ベルリンの学校に行くことだけが生きている証拠。しかしそこでも、自分の可能性を信じることができない。
ロイストンがはじめたのはまず、声も出さずに集中すること。その難しさに閉口するが、じぶんを律することこそが向上への一歩と信じる彼は厳しく彼らを練習に集中させる。
映画を見ていることさえ忘れさせる映像の集中力。私もそこにいた。そして彼らは動き始める。続く。


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