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2004年05月22日(土) |
第十一話 『三匹の猫 その2』 |
「此度は」「此度は」「今日はぁ」
「ん?」「ん?」ぼこ!!「うっ・・・」 「お笑い芸人?」とドロシー「さぁ?」とフィオ 「王宮の三匹の猫さ。」と小人 「ああ」と案山子
「ドロシー嬢とフィオ殿の」「婚儀に及び」「手伝いにきてやったぞ」 「ん?」「ん?」ぼこ!!「うっ・・・」
「こんぎ〜!?」とドロシーとフィオ 「ああ、村の連中にやられたな」と小人 「そのようだね」と案山子 「ひどいよ兄ちゃんたち。おいら堅苦しいの苦手なの知ってるくせに〜」 「そのような言葉使いでは王様のお手伝いはできないといっているだろう?」 「だってさぁ、おいらばあちゃんち帰りたい。」
「王様の仕事つらいの?」 「うん、お姉ちゃん」 「じゃさ、あたしがおくってあげるよ。どうせ旅に出なきゃいけないし」 「ドロシー殿ですか?それは困ります。」
『童話で15題』をお借りしてきました
01:配達人 02:烏と案山子 03:王様 04:盗まれた人 05:屋根裏 06:三匹の猫 07:カード 08:小人 09:箱舟 10:三つの願い 11:クジラ 12:一輪の花 13:贈り物 14:人魚の唄 15:たまご
2004年05月17日(月) |
第十話 『三匹の猫』 |
「ここか?」 「ここだろ?」 「ここのようだ」
「うむ、ではいくぞ」「例のものは?」「ここにある」 「よし」 「では」
「というわけで私たちは協力しなければ花もたまごも配達できないのよ」 「なるほど、カードが2枚そろわなければいけないんだな。」 「でも、まだわからないことがあるのよねぇ。」 「どのあたりが?」 「地図にするにはもう一枚ないといけないようなきがするのよ。」 なんだかいきなりドロシーとフィオは真剣に悩んでいます。 彼らのもらったカードは2枚重ねると地図のように見えました。 「でも、おまえ崖の上って言ってたんだから場所知ってるんだろ?」 「しらねぇ」と小人 「なんだよそれ、話が違うじゃないか。」 「だめよ。彼は当てにならないのいつものことよ。」 「いつもじゃないぜ、失礼な」
コンコンと戸をたたく音が 「だれだよあいてるよ」
「あけていただけまいか?」 「あけてください」 「あけなさい」
「ああ?面倒だな。今忙しいんだよ。ひっ!」 「どうしたの?・・あ」 「お、きたな三匹。」
『童話で15題』をお借りしてきました
01:配達人 02:烏と案山子 03:王様 04:盗まれた人 05:屋根裏 06:三匹の猫 07:カード 08:小人 09:箱舟 10:三つの願い 11:クジラ 12:一輪の花 13:贈り物 14:人魚の唄 15:たまご
男はドロシーにカードを渡し家路についておりました。 「彼女、花探しに行ってしまうんだろうか?・・・いやいやたまご配達も大事な仕事だ。まず、たまごをどこで手に入れたらよいのか家に帰ってゆっくりカードの確認をしよう。」 とぼとぼと、もうそれは切なげな後姿です。ご近所の人が声をかけても生返事で本当につらいことがあったように見えました。 「フィオはいったいどうしたってぇんだろうねぇ? それはもうこの世の終わりみたいな顔で歩いていたよ。」 「ああ、俺が声をかけても振り向きもせずいっちまった。」 「これはきっとあれじゃな。」村一番の物知りといわれるおばあさんが耳障りな高い声で口をはさみました。 「盗まれたんじゃよ。大事なものをな・・フォフォフォ・・・」 「だいじなもの?」「盗まれた?」「なにを?」異口同音に発せられた質問に誇らしげな顔でおばあさんは目の前にいた男の胸に杖と当て言いました。 「ここじゃよ、ここ。あいつもようやっと大人の男になったということじゃ。」 もごもご更に何かいいつづけていましたが 村人はそれどころではありません。 「いやぁ、めでたいことだ。」「フィオには身寄りがいないから村で結婚式を取り仕切るってのはどうだろうねぇ?」などと本人の知らないところで話はすすんでしまっていました。
「ここだぁ、ドロシー」 「この家に住んでるのね?」 「ああそうさ。間違いないよ。おいらがここにたまご配達人の任命書届けたのさ。」 ドロシーと案山子と小人はフィオの家の前についておりました。
『童話で15題』をお借りしてきました
01:配達人 02:烏と案山子 03:王様 04:盗まれた人 05:屋根裏 06:三匹の猫 07:カード 08:小人 09:箱舟 10:三つの願い 11:クジラ 12:一輪の花 13:贈り物 14:人魚の唄 15:たまご
「こまったわねぇ。」 とても少女は悩んでいました。 このカードがいずれ自分の元へ届くことはわかっていました。
「いいかい、リトル・ドロシーおまえはねぇ、いずれたまごの配達人になることになるだろうよ。」 「わたしが?」 「ああ、そうさ。そのときがきたらこれの箱を開きなさい。きっとおまえを助けてくれるよ。」 おばあ様がそういって屋根裏に用意してくれていた箱の前でまた、大きな溜息をつきました。
「ほんと、こまったわねぇ。うちの血筋で行くときっと普通に配達なんてできないのよ。」 「ドロシー!! カードは!?」 案山子と小人が大きな声で叫んでいます。 「は〜い。」 「仕方ないわね。箱をあけるのは後にしてこれからどうするか相談しましょう。」
『童話で15題』をお借りしてきました
01:配達人 02:烏と案山子 03:王様 04:盗まれた人 05:屋根裏 06:三匹の猫 07:カード 08:小人 09:箱舟 10:三つの願い 11:クジラ 12:一輪の花 13:贈り物 14:人魚の唄 15:たまご
六話 七話登場のドロシーと案山子は、オズの魔法使いのドロシーの子孫・・・・かもしれないということで・・・w
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2004年05月01日(土) |
第七話 『烏と案山子』 |
「やぁ、ちっこいだんな。今年はうまくいきそうかい?」 「ああ、案山子。あんたのとこのお嬢さん次第だな。」 「そうかぁ。うちのお嬢さんは冒険なんて柄ではないからなぁ。」 「そうか4代目は普通のお嬢さんか。」 「ああ、先代が若かった頃のようにあちこちお供できるような年でもないから助かるけどねぇ。」 「あはは、まぁ3代目は一番はねっかえりだったなぁ。」 「いやぁ、ドロシーに比べればまだまだ・・。」
麦畑で男が独り言を言っているような格好に見えますがさきほどの小人が足元をうろうろしています。 男は呼ばれた名前どおり見た目は案山子ですが、ここはどこの国かもわからない場所なぜ動くはこの際考えないでくださいな。
「これが片付いたらおいらが様子見てこようか?」 「そうしてくれるとありがたい。何しろこれが明日までに終わらないと春の女神も決めれなくなるからな。」 「カードはみてたようかい?」 「外からでは見えなかった。」 「そうかい。」 『おら、みたぁぁ』 「お。カラスおまえみたのかい?」 『おら、くうぅぅ。』 「おい!!おいらをくおうってのかい!!」 『虫、むしぃぃ』 「おいおい、小人のだんなを怒らせないでくれよ。今年の土がいいのも小人のだんなのおかげなんだからさ。で、リトル・ドロシーお嬢さんはカードを見ていたのかい?」 『みてたぁぁ、すてたぁぁ』 「えっ!!」「なに!!」小人と案山子が同時に叫んで走り出しました。
『童話で15題』をお借りしてきました 01:配達人 02:烏と案山子 03:王様 04:盗まれた人 05:屋根裏 06:三匹の猫 07:カード 08:小人 09:箱舟 10:三つの願い 11:クジラ 12:一輪の花 13:贈り物 14:人魚の唄 15:たまご
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