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■現状
とても遠い所に居た 君。
いくら呼びかけても 何度求めても 縮まらないのは 実質的な距離だけではない。
諦める方法を考えるより 流れる時間に横たわって 思考を止める方法を考えた。
止まるはずない事を承知で。
だけどアノヒトがその苦しさを あっさりと止めてしまった。
もう誰かを好きになるのは 怖い。
それなのに。
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■自然
いつも僕は 自然にしている
それが正しいのか 間違ってるのかよく判らないけど 学校に行ってたころ 先生は「正しい」って言ってた
大好きだったから いつも上手く言葉が出なくて 君はその度笑ってた 僕は草食動物のように穏やかで
だけどそれが自然だったのかは 誰も教えてくれなかった
世界が暗転して 人間が嫌いだと思っていたら
君は犬のように 僕に寄り添った
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■秋の匂い
小さくて 丸くて とても暖かい 夏の思い出
風船しぼむように どんどん力なくなって 消えていく 夏の思い出
秋がとても寂しいのは 過ぎてしまった夏を
何度も何度も 取り戻そうとするからでしょう
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■夏祭り
歩き難い浴衣なんて厭だと言って 飛び出していく姪の背中を見送ったら 遠い夏の日の記憶が 思い出の引出しからひょっこり顔を出した
集合場所の 鳥居の小さな神社には 色鮮やかな浴衣を着た 教室の匂いのしない同級生と
目が合うたびにひっそりと微笑む 姿勢の正しい先輩が
夕立に濡れた傘を弄びながら待っていた
動き難いと何度も小声で愚痴る 友人の言葉が耳を掠めるその度に 私は振りかえって貴方を見ていた
「着なかったんだ。」
右隣では友人が夢中で金魚をすくっていた
同じ歩幅で歩きたくて しまい直した浴衣の模様を 鮮やかに思い描きながら ほんの少しだけ後悔した
身体の左側だけがとても熱くなって 窮屈だから と ぶっきらぼうに答えた私に
貴方は
気持ちのシャッター下りるような 笑顔を向けた 姿勢の正しい貴方の肩越しに オレンジ色の打ち上げ花火
貴方の
漂う視線が 肩から腕までの真っ直ぐな線が 必ず1度躊躇って発言する唇が
今でも私を あの日に帰してくれる
今でも私を 熱い想いで包む
あの娘がもし 来年も浴衣を嫌がったら 今度は無理にでも 着させてしまおうかな
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■足りない
前をゆっくりと歩く
親子連れにされ 腹が立つ
街は夏休みの喧騒で
それなりに華やか それなりに静寂
そんなに急いで
何処へ行きたいのか
自分自身に問い掛けて苦笑
空だけはとても明るい午後
些細な事に腹が立つのは
きっと足りないモノがあるから
カルシウムと食物繊維と
あとは
潔さ かな
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■探してた
でも見付からなかった。 だから諦めた。
何の気なしにいた時に あっさりと見付けた。
だけどもう係わりたくなかったから 知らないふりをした。
人の心は 案外簡単に 変わる。
変わるという事は 所詮その程度の気持ちだったのだろう。
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■グループというぬるま湯
馬鹿な奴の周りには 馬鹿な連中ばかり集まる
賢い奴の周りには 賢い連中ばかり集まる
それぞれに優越感
お互いを蔑んでいる ダサい ポリシーとプライド
共にルールがあり はみ出したものがまた罵られる
何様だ と 笑われる
言われる側にも多々問題あり しかし本人は自覚せず
またそれも 優越感への材料となる
無関心を装う人ほど 縛られて逃れられない
嫌いだという人ほど 気になって仕方ない
好きだという人ほど 何も大切にしていない
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■若さゆえ
僕は多分 とても若いはずだ 世間からみれば 責任を取れないというだけで子供とみなされる
学業に励む
憶えたのはニコチンの味だけだ 薬にもアルコールにも まるで興味は沸かないのに
過去に戻ってもう1度やり直すにしても 同じ道を選ぶんだろうか
いつからあちら側とこちら側の世界が 違う事を認識したのかな
行きたくて たくさん勉強する 憶える事はどれも とてもクダラなく感じるのに
良い点を取っても誰も誉めてくれない 先生はますます嫌われていると勝手に嘆いている 僕は聞きながら嫌悪感をまた味わう
時間が無いと焦っている
どうして?
何故苦しいの?
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■汚物
汚れを落とすが如くに 洗い流すのは 血液に似た 汚物
目には目を 油には油を 汚れには 汚れを?
女には余りにも 不安材料が多過ぎる 子宮で考えるとは言い得て妙な 男尊女卑 精神を安定させるのは 男の方が得意でしょう
そこを超えた 人間臭さを嗅いでも あなたはいつも拘っている
体調の悪さは 精神をさえ蝕む
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■家族
心配して欲しい。 他人には出来ない甘えや嫉妬や。
「元気してるの」
友達みたいな祖母の電話。
両親に会いたくなくて 家にも寄り付かなかった私には
余りにも酷な優しさ。
家族は
血の生温さを超えた繋がりを持っている。
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■ぬくもり
寄りかかった 肩や背中 握りしめた手にあたる指輪の感触
わたしの言葉に 考え込むように黙った横顔
あなたの事が好きだと思った
一瞬光射す 身体の一部
「話したくても 君にだけは話せない事もあるんだ」
たくさんの人の前だったけど とてもあなたを抱きしめたかった
「抱きしめられたい人」と 「抱きしめたい人」は
違うんだよ
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■馴れ合い
馴れ合うくらいなら形がない方がいい
だって?
馴れ合った事無い奴は とても立派な事をいう
そこにある幸福も 不幸のうち
カモフラージュするほど 逃げるのが得意だとも思えないけど
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■行方不明
何処を探しても見つからない。
ついこの間までは 探さなくても見つけられた痕跡。
みんなとても冷たくて とても弱い。
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■昇華
濡れたままでいて。
生暖かい肌の感触。 カタルシス。
揺るぎ無いのは 死を待つ事のみ。
非生産的な行為。 繰り返すのは孤独。
大輪の華の中では 鬱屈する事しか出来ない。
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■優しいね
君が
「優しいね」と言った。
僕は深く傷付いていた。
人はいつもすれ違う。
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■台風
強い風に煽られて 見上げた夏の空に雨雲が流れ行く
子供の頃 見えないと泣いては天の川を探した
似ている
何度も明暗を繰り返す窓の外
働かない頭の中を整理する
わたしはここにいる
あなたがそばに居る時も どんなに遠く離れている時も
わたしはここを動かずに居る
気持ちだけは 隣に置いて
そんな自分勝手な夢を見る
雨雲はやがて 熱い雨に変わり浄化する
わたしの想いも 自然に消えていくような気がした
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■投げやりな気持ち
コレは勝手な思い込みでしょう だけどそう思ってしまったら止まらなくて。
疑心暗鬼。
女はいつも独りで夢を見る。
そこに例えば希望の光があったとして そしてそれがとても小さい時に しなくてもいい事や しなければならない事をみな一緒にしてしまう。
会いたいなら会いたいと言えばいい。
言えないのは君のせいだと言う。
女は独りで恋をする。
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■言わせたい
好きだと言える
僕は好きな人に好きだと言う
欲しいものを欲しいと言う
君は
人間が嫌いだと言う
では 僕の事が嫌いかと尋ねたら
君は押し黙ってしまった
桜が舞い落ちる中の君の姿に 僕は一瞬見惚れて
言葉を止めてしまった
君の口から
好き
って言葉が聞きたくて
それが僕の事ではなくても
だからきっと君が答えたくないのは判っていたけど
何度も同じ質問をした
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■もしも
嫌いだった。
何を言っても余り反応しない貴方が。
それが 貴方の優しさだって気が付かなかったから。
「もしも」って言葉が時にとても素敵な事に繋がって
だけど貴方がそれで傷付いているのなら わたしの言う事を間違っていると言って欲しい。
それが世間的に 間違っていないとしても。
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■喜怒哀楽
「怒」の気持ちの欠如
とても簡単
感情を表に出さない生き方
楽しい
安心
そのうちに どの感情の表し方も判らなくなって
いつの間にかとても困惑してる
今の自分
いつも 常に第三者のような気分
分裂してる
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■反抗期
反抗期の休まる事を知らぬ朝
伸びきらぬ体 うつろな瞳
ポケットに手を入れることが僕の青春
今日も変わらぬ自分に無性に腹が立ち
疲れた体で
また行くあてもない
反抗期の朝
誰かがついて来るのが不安で
また 誰も居ない事を確認して
白い道をただ探す
いつの間にか母の顔を忘れ
いつからか父の声が思い出せず
人はいつ大人になるのだろう
反抗期の朝
今伸びているのか生命に・・・
小さな感情が廻り出す
白く真っ直ぐな道に
先へと跡を付けている
ただそれは人知れぬ
反抗期の休まる事を知らぬ朝
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■追伸
誰が正しいとか間違っているとかではないんだ。 ただ真実を知りたかった。 あの人を憎いと思っている訳じゃないよ。 僕は君の言葉しか聞いていないんだもの。 あの人の気持ちがどう動いているのかは 結局のところ僕には判らないもの。 だから君の言葉が本当かも判らないけど コレが信じるって事かな・・・。
さあ、僕にはまだ判らない事ばかりだけど あの人が君を悪く言う為に、 やはり僕はどこかであの人を憎んでいるのかもしれない。
でも一番の理由は あの人が僕を嫌っているからかな。 それでも僕はあの人を嫌いじゃない? あの人を憎いとは言わない?
コレが本当の気持ちなのか嘘なのか やっぱりだから言葉はいい加減だ。 何を信じればいいのか段々判らなくなってくる。 良い人の基準てあるのだろうか? 自分の気持ちまで見失ってしまいそう。 ああ、探さなくちゃ・・・。
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■桜の咲く頃
もうどのくらい君と逢っていないだろう 指折り数える 不意にわたしは感情を持ち 蒼い思い出を見失う
いつから自分が何であるのか探し続けたのだろう 失うものなどないと思っていた 悲しみは寂しさじゃない 切なさは苦しみじゃない
いつもの道を いつも通りに歩きながら 何度も風に舞う花びらを捜した
君は 何も聞かず何も言わず ただいつもそばに居た
あの頃を思い出したくて 桜が咲くのをずっと待っていた
だけど桜は 現状に振り回されている間に 静かに散ってしまっていた
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■自己中心
とても 居心地が悪く 息苦しい 何故こんな場所にいなければならないのか 自分に勝手に問い掛けて 余計に息苦しくなる 人は皆・・・勝手なものだ 息苦しい 早く帰りたい 帰れる場所へ 早く帰りたい
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■存在
在る ただ そこに在る 見える 食べる 触れる 君は君だけの生きる秘密を持ち 幾らでも幾らでも 胸の奥まで 体の底まで 君は君だけの 生きる証 大切な 存在の 生きる 優しさの 炎
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■枠
壁がある・・・どこまでも壁がある 泣くんだ 泣いている ずっと泣いている 壁がずっとずっとある ああ 涙・・・ もう言葉なんて書けないよ
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■孤独
この場所で独り 朝が来るのを待つ・・・ 太陽が僕を迎えてくれるのを
足掻き彷徨い続ける 光を望む
大切な事を見つけても すべて闇に消えてしまう
ただあなたの手を握り 真実を探す事を夢見ていたように
僕は心配で心配で仕方ないんだ
独り太陽の迎えを待つ
朝が来るのを待っている 闇が見えなくなるのを・・・
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■出来ない事などあるものか
簡単だと1度思ってしまえば 悪いことだってすんなり出来る。
ここから逃げ出してしまいたい。 ただ逃げればいいんだ、ただ・・・。
結局出来ないと妥協している。
何をしているんだろう、僕は。
激しさが欲しい。 生きる勇気が・・・。
心地よい感覚を味わっていたい。
きっと逢えるよ。
可能性を見つけてるんだ。
何かを理解しようと一生懸命なのだ。
僕に出来ない事などあるものか。
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■感動
感動する事を言って
感動する本を読み
感動する音楽を聞き
感動する人に会う
感動して 心を満たして 人は強くなる
弱くちゃ生きられない 弱ければ死ぬ
強くならなければ 強くなるには・・・ 戦わなくちゃ ああ苦しみ
感動し涙を流し 僕は君が好きだという
いつかきっとと願う
感動して
僕は強くなる
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