Deckard's Movie Diary index|past|will
『ブリジット・ジョーンズの日記』のスタッフが作った『アバウト・ア・ボーイ』。父親の遺産で全く働かなくてもいい38歳のお調子モノ野郎の話。こういう奴って居るんですよ。人畜無害の大金持ち(笑)。知人に一人いると便利ですよ〜♪ 映画も悪くなかったです。脚本も良く出来てるし、演出も上手い!音楽もいいです。ただねぇ、とことん恵まれたどーでもイイ野郎の話しですから・・・こんな男の話しを見せられても、あんまり楽しくないよねぇ(苦笑)。映画の続きを現実的な話として考えれば、もちろんフられちゃうだろうし、一生ダメダメ男なんでしょうけど・・・ま、お暇ならどうぞ!それなりに楽しめます。
アメリカでは「21世紀の『スタンド・バイ・ミー』」とか言われたらしい(ホントかよー!)『イノセント・ボーイズ』です。製作にジョディ・フォスターが名を連ねていて、「これは、私が本当に作りたかった真実の青春映画」とか言ってます。しかして実態は・・・・しょーもない映画でした。ここに登場する少年達は自分達の欲望のままに行動しているだけで、そこには少年だけが持っている煌びやかな輝きは一つもありません。ただの大バカ野郎の集まりです。まぁ、言いたい事は「あんまり厳しくすると、ガキだって何するかわかんないよ!」ってコトなんかなぁ・・・・ボソ。
予告編でちょっとそそられた『ディナー・ラッシュ』。この映画を観て良かったコト。それは人気のトラットリアで待たされる理由が分ったコト。監督のボブ・ジラルディはこの手のレストランが大嫌いなんでしょうねぇ。出てくる連中はとにかくいけ好かない奴ばかり。テンポも悪いし、っつーか、同じ話の繰り返し。あ、この場合は蒸し返し?で、茹ですぎだし、味が薄すぎ!それでもこの手の映画が好きな人もいるんでしょう。オイラはダメでした。どーでもイイ映画でした。勝手にいつまでも食べてれば!って感じ?
76年作『狂った野獣』。フィルムセンターで観てきました。監督は中島貞夫。70年代にアメリカでヒットしたカーアクション映画の影響を受けて、安易に東映が作ったカーアクション物。ところがコレが大化けしちゃったんですねぇ。映画は絵に描いたようなパニック物なんですが、どういうワケか、庶民感覚てんこ盛りのお笑い映画になっちゃってます。銀行強盗に失敗した2人(川谷拓三&片桐竜次)が路線バスを乗っ取ったところ、そこに乗っていた連中は、なぜかバイオリンケースを持った渡瀬恒彦、婿養子の先生と生徒の母親の不倫カップル、バナナ好きの爺、チンドン屋、売春婦、売れない女優、愛猫をこっそり持ち込んだ老婆、土方(ドカタ・肉体労働者)、頭の悪そうなガキ、おまけに心臓に持病がある運転手。どう引っ繰り返っても乗っ取り犯には気の毒な面々なのです。そんなワケですから、ガキは窓からオシッコするし、鶴瓶は若者に人気のディスクジョッキーだし、三上寛は「何でもいいからぶちこわせ」とアジってるし、川谷拓三は渡瀬と土方にフクロにされた後、乗客同士の喧嘩を仲裁し、挙句の果てに「南国土佐をあとにして」を絶唱。室田日出男はバスにしがみついた後、ダーティ・ハリー宜しく、歩道橋の上からバスの屋根にダイブしちゃう白バイ警官だし、渡瀬に至っては自分で自分の首を絞める迷演技を披露。無駄なカーアクションも豊富で見所満載。70年代アナーキズム丸出しの傑作に仕上がってます(笑)それにしても、市井の民というのはしたたかですなぁ。 因みに、同時期に出演者もストーリーもほとんど被ってる深作欣二の「暴走パニック・大激突」ってのもありますが、こちらの方がおバカです。
『北の国から』が終りました。21年だそうです。今回の『遺言』は最終回にありがちなパターンで面白くなかったです。でも、イイんです。誰が何と言おうとこのドラマは大好きです。偉大なドラマだとも思ってます。連続ドラマの最初からズーっと見てますし、そういう意味でも思い入れもハンパではありません。(爆)今回は前回のスペシャルで印象的だった宮沢リエ扮するシュウ、21年前に登場していた原田美枝子扮する良子先生とか懐かしかったですねぇ。出てくるだけで胸が熱くなってしまうんですよ。(>_<)アチャ!新登場人物では岸谷五朗が良かったですね。『リターナー』の時よりズーっと存在感がありました!このドラマのパターンは決まっていて、楽しい最中に必ず悪い事が起こり、信用すれば必ず裏切りに会う。「悪い出来事」は人間の優しさが招く事態が多く、「裏切り」は人間の弱くて、情けない本質から生まれています。そして、男はとことんだらしなく、女はシッカリ者として描かれています。登場人物は小市民ばかりですが、小市民にだって意地もあればプライドもあります。優しくされれば、素直になれない。人を傷つけてしまっても、謝り方がわからない。謝られても、どう受け止めていいかわからない。五郎、純、蛍の21年間は本当の家族の21年間のような気がしてなりません。男のオイラは純の青春時代が一番ツボでした。21年間有難う御座いました。
今週9本目(アホ!)は『メルシー人生』です。監督は『奇人たちの晩餐会』のフランシス・ヴェベール。モノ凄っごく面白いです!嘘が噂を呼び、勘違いをし、そして見えてくる本当のコト。ちょっとHで、ちょっと差別的で、ちょっとシニカルで、ちょっと泣かせて、とってもおバカ!全編に塗されたこの「ちょっと」の塩梅が絶妙で、観客を飽きさせません。オーソドックスなコメディ映画ですが、紛れもない一級品!主演のダニエル・オートゥイユを始め、魅力的な役者も揃って傑作になりました。演出はちょっとヌルかったですが、とにかく素晴らしい脚本でした。もう一回観たい!もちろん品質チェックもしたいです。工場見学だけじゃイヤ!(謎爆)
さぁ、今日も観まくるぞー!(バカ)まずはロバート・ゼメキスとジョエル・シルバーが制作に名を連ねている『13ゴースト』。二人が設立したホラー専門プロダクション「ダークキャッスル・エンターテインメント」の『TATARI』に続く第2弾。普通に楽しめて、面白かったです。何が一番良かったって、全編アナログ風味なんですよ。あまりCGとか使わずに特殊メイクと同ポジション撮影という古典的手法で楽しませてくれます。その分、ゴーストというよりモンスターに近いんですけどね。これがけっこう良く出来ている。正直、もっと見たかったし、活躍して欲しかったな。だから余計なストーリーとかいらないんですよ。その辺りがなぁ・・・・もっと、オバカになれよ!(苦笑)
ちょっと知り合いが絡んでいる邦画『リターナー』を観てきました。監督は『ジュヴナイル』でデビューした、VFXの第一人者でもある山崎貴。SFアクションですが、ストーリーはアチラコチラから持って来たようなシロモノです。まぁ、この手の話に「ストーリーに新味がナイ!」とツッコミ入れるほどの体力も知力もありませんので、別に非難はしません。で、良く出来てます。脚本の骨子も解りやすいし、ラスト・シークエンスも効いてます。映画の完成度としては十分でしょう。でもね、ここまで作ったのなら、もうちょっと頑張ろう!まずね、敵役の溝口(岸谷五朗)のキャラがどうしようもなくダメ!ただのアホなチンピラなんだもの。このキャラは本来、ボスキャラの脇に居た方がいいんじゃないですか?ボスはもっとシャープで頭の切れるような奴じゃないと、軽すぎちゃって説得力(そんなものいるのか?)に欠けるんじゃないかなぁ。荒唐無稽な話しほど人物設定の細部をキチンとしないと、ただの「漫画」になっちゃうよ。まぁ、ただの「漫画」だよ!って言われたらソレまでだけど、小生は邦画に期待してるんで(苦笑)。だから宇宙関係の施設を襲うシーンとか、酷かったなぁ。あまりに軽くて。服を買ってあげるシーン全く必要なし!せっかくの硬質な感じが急に白けちゃうじゃん。その辺りのヌルさが無くなってくればイイんだけどなぁ。でもヤル気は十分感じられました。次です次!
先週忙しかったので、今週は映画週間に決めました(苦笑)
予告編で「お、面白いんじゃないかぁ!この映画!」って思ってしまった『ドニー・ダーコ』。ところがぁ!ぬぁ〜にが「サンダンスが熱狂した衝撃的リバース・ムービー!」だ!「目を閉じた瞬間、答えは[反転(リバース)]する」だって、笑っちゃうよ!確かに「目を閉じた瞬間」なんだろうけど(爆)なんともまぁ、お粗末な映画でした。何かありそうでいて、実態はめちゃくちゃピーマン(古ッ!)な映画!結局は死ぬまでの数秒間に・・・あ、ネタばれしちゃう!このリチャード・ケリーって監督も演出がヘタなんだろうなぁ・・・・。だいたいさぁ、「謎を解き明かす80年代UKニューウェイブ・ミュージックの数々。全ての歌詞が、各シーン、各カットと密接に結びつき、衝撃のラストシーンを予言する!」ってパンフに書いておきながら、全く歌詞が訳されていない。ってどういうこと?え、アスミック・エースさんよぉー!ほんでもって、キャサリン・ロスの髪形もどうなん?好きだったのによー!(苦笑)
デッカード
|HomePage
|