Deckard's Movie Diary index|past|will
田口ランディ原作、中原俊監督、市川美和子主演、『コンセント』。風変わりな映画でした。一人の女性が兄の死をキッカケにシャーマンに目覚めていく話しなのですが、多分にオカルト系な匂いとホラー風味の味付けが妙な空気感を生んでいました。原作を読んでいないので、ハッキリした事は分かりませんが、映像化が難しかっただろうコトは容易に想像出来ます。ちょっと原作も読んでみたくなりましたねぇ。ただ、もうちょっと映画としての迫力というか、緊張感というか欲しかったかも・・・・。それとこの手の邦画にありがちなインチキ臭い出演者達の部屋。もっとちゃんと仕事しようよ!あんな殺風景な部屋に住んでいる女なんて絶対的に少ないと思うよ。そろそろ脱却しよう!「それなり」の出来から・・・もう少しだよ。中原さん!
『苺とチョコレート』のファン・カルロス・タビオ監督作、『バスを待ちながら』です。キューバのとある町のバス停に集まってきた人たちが、バスが来ないことから妙な連帯感が出来てきて・・・という内容です。予告編を見る限り、「ほとんどバレバレの話しだなぁ・・・。ビデオスルーにしようかなぁ・・・」と、思っていたら、いつも有力な情報をくれるNさんが「イイですよ〜♪」と言うので行ってきました。なるほどねぇ!上手い!実はこの手のオチ(というか禁じ手)って大嫌いなんです。この映画でも最初「え、マジっすか?そういうコトなのぉ!」とちょっとガッカリしたのですが、その後の描き方がシッカリしているので、かなりツボにきました。そうそう!人生はそんなに甘くないけど、考えようによっては悪くないです。やはり人間は、生きている間は「夢」を見ることを忘れてはいけませんねぇ。
やっと観てきました。『地獄の黙示録(完全版)』。オリジナル版でカットされていた部分が加わって4時間近い大作なんですが、全く長さは感じませんでした。自分の思考能力が当時よりも多少なりとも向上しているのか、オリジナル版よりも面白かったですねぇ。追加されたシークエンスもフランス人絡み以外は効果的で、『戦争が生んだ狂気』という意味では分かりやすくなってたような気がします。だけんどもしかし!オリジナル版でもそうだったんだけど、どうも最後のカーツ大佐のセリフが語り過ぎなんですよねぇ。あれさえ、無ければなぁ・・・・。それでもこの映画は間違いなく『愛』評価です。
今日こそは仕事しないとイケないんだよなぁ・・・・と、分かっているのに本日で終わっちゃう『マルティナは海』へ。監督は最近元気のいいスペイン映画の巨匠、『おっぱいとお月さま』のビガス・ルナ。ストーリーはSEXに狂った男女の悲劇。まぁ、自業自得だから、な〜んも同情出来ません(笑) ただね、このヒロインを務めてレオノル・ワトリングという女優が良かったですねぇ。健康的なヘザー・グラハムのようでした。このビガス・ルナという監督は『ハモンハモン』でペネロペ・クルスを見出したので有名だそうですが・・・。彼女の次回作はアルモドバル監督作だそうです。
まるまる1週間、映画を観てませんでした。さあ!片っ端から片付けるぞー!(そういう見方してんのかよー!)まずは『化粧師kewaishi』。石の森章太郎原作コミックの映画化です。最初に言っておきますが、この映画は好きです。撮影・浜田毅、美術・横田与志、音楽・大谷幸の3人の仕事が素晴らしく、初監督作だった田中光敏も、ちょっと淡白でしたが及第点です。ただ、脚本がねぇ!って、思っていたら東京国際映画祭で最優秀脚本賞なんだそうです。マジっすか?そりゃ、ナイだろ!いくらなんでも語りすぎていると思いましたけどねぇ。椎名演じる化粧師も、もっと魅力的な人物になった思うのですが・・・。因みに「化粧師とは人の内外面まで気を配ること」だそうで、「気配」→「けわい」というコトらしいです。
東京国際映画祭でグランプリと監督賞を獲得したメキシコ映画『アモーレス・ペロス』。まず、知らなかったんですが、この映画は3話(若者、不倫、老人)からなるオムニバスでした。トホホ。その3つのストーリーは交差していますが、別に交差しなくてもどうってことはありません。とにかく長すぎます。2時間33分。もっと短くなるでしょうに!この映画が持っている雰囲気や映像、空気感は好きですが、正直なところかなりカッタるかったです。1話50分のTVドラマを3本観た印象でした。「犬のような愛」という日本語訳のタイトルの方が良かったかも・・・。
宴会セットを頼んだら寿司とステーキと蒲焼とスイカが出てきたみたいな映画でした。何を隠そう『ジェヴォーダンの獣』です。18世紀フランス・ジェヴォーダン地方、100人を越える女と子供が忽然と姿を消した・・・狼の仕業か?それとも呪いか?フランスの歴史における最大の謎(ホンマかいなぁ・・・) 伝説が遂に明かされる(パンフレットより) 監督が『クライング・フリーマン』のクリストフ・ガンズ。編集がウー兄弟のデヴィッド・ウー。そんなスタッフですから、フランス映画らしい雰囲気は全くありません。もう香港&ハリウッドのようなケレン味タップリのアクション・エンタに仕上がっています。出演陣もサミュエル・ル・ビアン、ヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチ、エミリエ・デュケンヌ他、一癖二癖もある上に獣でしょう。盛り沢山過ぎちゃって、片っ端から食べていたら、全部少しずつ残しちゃった・・・みたいな映画でした。映像は綺麗でしたよー。ちなみにクリーチャー・デザインがジム・ヘンソン!オマケに梅干かいー!でも、この映画の原題はどういう意味なのかなぁ?
今日は映画の日〜♪ というワケで1発目は『ダブル・タップ』。この映画はイイです。でも惜しい!それは、傑作になっていた可能性が十分に感じられるからです。競技で何年も続けて優勝しているガンの名手がある時、仕方なく人間を射殺したコトから、歯車は狂っていくのですが、きっかけの描写がヌルいので、イマイチその気分がワカリマセン。その辺りがちょっと弱いんです。動物でも人間でも相手を殺傷する為に銃を撃つという行為は人間にとってとてつもないプレッシャーを与えるようです。『ディア・ハンター』でも描かれていたように、その1発で人の性格まで変えるものなのかもしれません。この映画は。その辺りを狙っているんでしょうけど、その狂っていく過程の描写が弱すぎるんですねぇ。もったいない!
これまた豪華キャストでリメイクの『オーシャンズ11』。監督は昨年のアカデミー賞受賞監督、今一番ノっているソダバーグ!だから当然!面白いはず!だけんどもしかし!コレが笑っちゃうほど冴えない出来なんです(笑) ありふれたストーリーにありふれた演出&演技!究極の駄作。コメディなのかサスペンスなのかワカランし!一番ダメなのは楽しくないんですよ。これだけのメンバーを集めているのにネェ!まぁ、監督をソダバーグにした失敗ですかね。もちろん受注したソダバーグも身の程を知らなかったってコトでしょう!娯楽エンター系の監督じゃないですからネ!
「なんだか寂しくなっちゃう映画だったなぁ・・・・」 これが正直な印象でした。映画は豪華キャスト!豪華キャスト!2回ぐらいは平気で言いたくなる豪華キャストの『フォルテ』。映画に興味を持った頃から活躍していた人々がたくさん出ていて、それだけで嬉しいんですけど、やはりツマラナイものはツマリマセン!笑えないコメディって、ホントに哀しいですねぇ・・・・ボソ
デッカード
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