Deckard's Movie Diary index|past|will
朝から『MoMA(ニューヨーク近代美術館展)』です。元々美大のクセして、ほとんど絵画と言われるモノに興味が沸きません。海外の主要な美術館もほとんど行きましたが・・・・汗なんです。もちろん入試でデッサン等やって大学へ入ったんですけどね。で、そろそろ自分も絵画の良さがわかるかなぁ・・・と思い、久々に行ってきたんですけど!やはりダメでしたなぁ。フ〜ン!で、終わりでした。まぁ、近代美術なんで、そこがまた一番苦手なんですけどね。『ルノワール展』に何が何でも行くべきだったかなぁ・・・・。そんな中でも良かったのは、ボナールの「朝食の部屋」、モディリアニの「アンナ・ズボロウスカ」辺りでした。でもモディリアニを観ている時に「モンパルナスの灯」を思い出し、アヌーク・エーメを連想し、さら〜に!チャック・憲助さんを思い浮かべてニヤついたのはオレだけでしょうねぇ・・・・。
ジョニー・デップ&ヘザー・グラハムの『フロム・ヘル』。こりゃ、参りました!ツマラン映画です。始まって15分位から映画館から出たくて出たくて仕方がありませんでした。今、思い出そうとしても、よく憶えてないんですよ。ストーリー自体。確か、切り裂きジャックの話しなんですが・・・・。ストーリーテーリングがメチャメチャへた!ヘザーの娼婦も全然存在感ないし、とにかくツマラン!何も書く気にならない!
全く観る気がなかったジャン=ジャック・ベネックスの『青い夢の女』。予告編ばかり何度も見せられて、ウンザリだったんですよ。それが一部で評判が良いという噂を聞いて・・・!噂はまぁ、当たってました。幼い頃に見た両親のセックスがトラウマの精神分析医(この設定自体が既にアホらしい)が扇情的な人妻に惹かれことから・・・・。映画はフランス風ブラック・ジョークの妙な「間」が全体を包んでいて、コメディだったり、サスペンスだったり微妙な時空間を漂っている雰囲気です。もう少しインパクトがあればなぁ・・・。主演のジャン=ユーグ・アングラードがいい味出してます。
ネットでお世話になっているサイトの新年会でした。このメンバーのオフ会もかれこれ5回目。もう皆さん手馴れたもので、それぞれにメンバー同士連絡を取り合って、しっかり楽しんでいました。今回は有力メンバーの何人かが欠席だったので、ちょっと心配しましたが、皆さん盛り上げてくれるのでいつものように素晴らしいオフ会になりました。次回は春です〜♪
『パンと植木鉢』があまりに素晴らしかったので、『サイクリスト』を観てきました。いやぁ、再び参りましたなぁ。『パンと植木鉢』に比べると荒さが目立ち、完成度では劣りますが、それでもそこら辺の映画より観る価値はあると思います。話しは、アフガニスタンからの難民ナムシが、病気の妻の入院費を稼ぐため、自転車を1週間乗り続けるという賭けにのるコトに!この監督は本当に上手いです。貧富も連帯も搾取も夢も挫折も、全てを時にシニカルに、時に暖かく描き出します。そして何より素晴らしいのは、そこに必ずユーモアが溢れているコトなんです。どんなに過酷な状況でも笑顔を忘れない監督の姿勢に脱帽!モフセン・マルマフバフ監督はイランという土地が生み出した紛れもない天才です。
やたらとTVスポットを流していたタイ映画『レイン』。聾唖者のスナイパーの話です。「オレは、こういう映画が作りたかったんだー!!!!」という双子のオキサイド&ダニー・パン監督の叫びが聞こえてくるような映画でした。でも、そのような想いがあるからと言って、映画が面白いワケじゃないです。映画を作れるコトに夢中になるあまり、多くの部分が見えなくなってしまい、結果的に退屈なモノになってしまいした。これから、これから!
『リング』で当てた中田秀夫監督の新作『仄暗い水の底から』。ホントに中田監督は怖がらせるのが上手いです。この映画もご多分に漏れず、けっこう怖いのですが、何せ話しが・・・・。もうちょっとキチンと脚本を煮詰めましょうヨ!もったいないと思いませんか?だいたい最初から「ホラ〜で御座いますよ」とかのライティングも、いいかげん飽きたし。ズーっと情緒不安定で血圧高めな黒木某とか・・・。途中で絡んできて結局、何の関係もない弁護士とか。幽霊に母性愛もいいけど、現実の娘のが大事でしょ?全く、ナニ考えてるんでしょうか。まぁ、それなりに怖い。ってだけの映画です。
昨日は「大雨と雷」というこの時期にしちゃ、どういうコト?って首を傾げたくなる天気模様で、ホンマに地球は大丈夫かいなぁ?と、心配しちゃいます。で、本日はお日柄もよく好天に恵まれて、何かと話題の『カンダハール』の監督モフセン・マフマルバフの『パンと植木鉢』を観に行きました。この映画は以前にも観たいと思ったのですが、昨年は「300人劇場」なんて辺ぴな場所でやってるもんですから・・・・見逃していました。ところが今回はお隣の渋谷なので・・・。このマフマルバフ一家というのは監督一家で、奥さんも娘も監督。さぞかし居間は五月蝿いコトでしょう。以前娘が作った『背負う人 ブラックボード』という映画は観ましたが、親父の映画は初めてでした。想像していたのは中東の映画特有の「淡々としたリズムの中で描かれる人間模様」なのかなぁ・・・と、思っていたら!さすがに親父は偉いわ!この人はかなりの曲者!IQが高そうです。ストーリーはマフマルバフの自伝絡みで、かつて監督がゲリラ活動をしていた頃、監督に刺された元警官が、熱烈なファンとして彼の前に現れ、その時のコトを映画化しようとするが・・・。最初はいつもの中東映画の流れだったのですが、そこには巧妙に仕掛けられた罠が待っていました。中盤過ぎから徐々に加速をつけて一気にズバ!っと胸に突き刺さります。シンプルで力強いメッセージ!彼らが一番欲している現実であり、理想。そして、それは全ての人に贈られるラストカットでした。傑作!
今週末から観たい映画がドサって登場するみたいで、どうもローテーションの狭間のようです。で、『みんなのしあわせ』を。監督は『どつかれてアンダルシア(仮)』のアレックス・デ・ラ・イグレシア。主演はペドロ・アルモドヴァル組のカルメン・マウラ。不動産屋に頼まれてボロいアパートを売っている主人公のジュリア。そのアパートで死んだ一人暮らしの老人が大金を持っていたことから住民を巻き込んで大騒動が!設定が面白いし、予告編も謎っぽくて良かったです。で、本編もブラックユーモア満載で楽しいんだけど、ちょっと中途半端かなぁ・・・・。もっと徹底してブラックだった方がスキッとしただろうし、だいたいラストが平凡だったのもマイナス!惜しいなぁ・・・・でも、好きですけど(笑) 特に後半の屋上での追っかけっこは中々見せます。トニー・スコットに見せたいくらい、空撮の意味がちゃんと分かってる!(謎爆)
ジェネとキャロとピトフ。この3人の関係はどういうものなんでしょうか?本日鑑賞映画は『ヴィドック』。監督はピトフ。出だしからもう、テンションが高くて血管切れそうです。(笑)それというのもワイドレンズのクローズ・アップ・ショットの連発で、もう疲れるのなんの!また全編SEがスンゴイ頑張っているんで(ある意味、邦画はこれくらい頑張って欲しい!)ギュウギュウに詰め込んだ一袋100円ポッキリのピーマンみたい。この映画に不足しているのは、何と言っても哲学ですな。中身が全くありません。だいたいデブちんのドパルデューでアクションってのもどうなの?
新しい年になって再びジムに通うようになりました。ちょっとダブついて来ちゃったからなぁ。そんな新年も既に10日かぁ・・・ボソ。気を取り直してリュック・ベッソンが後押ししているとかいうドニ・バルディオ初監督作『束 ラ・プロミッセ』。高齢者病棟に入院している70歳のアントワーヌ(ミッシェル・セロー)は寝たきりのアルツハイマー老人。小児ガンで入院しているマーティ(ジョナサン・ドゥマルジュ)は病院の中を縦横無尽に飛び跳ねて悪さばっかりしているが、ある日アントワーヌと知り合って・・・。老人と子供と死。ちょっと設定がズルいかもしれませんが、二人の演技が素晴らしく、またセリフが生き生きとしているので、ついつい観入っちゃいます。エピソードは作りすぎの感じもありますが、ラストはジワ〜っと泣けます。ラストに大きく広い画が出てくるところは実に上手い演出でした。やはり人間は一人より二人。どんなに孤独を愛していても、二人じゃないと気がつかない事があるんですよ。愛すべき傑作。ただし、ストーリーはベタです(笑)
フレンチ・ウッディ・アルトマンって雰囲気の映画でした。『ムッシュ・カステラの恋』。仏アカデミー賞(セザール賞)4部門受賞の本作はホロっと可笑しくて、チビっと泣けて、ちょっぴり幸せな気分になれます。『アメリ』が夢見る少女の倖せならば、コッチは大人の現実的な倖せかなぁ・・・。物語の主人公のムッシュ・カステラは会社の社長さんなんですが教養が無く、粗野で、まぁ日本的に云えば叩き上げの人なんでしょう。しかし彼の性格は本来多くの人が持ち合わせているキャラクターの集合体で、上手く生きていく事を覚えるのと同時に遠い昔に忘れてしまったもう一人の自分なんです。そんな彼が舞台女優に恋をしたことで、色んな人が出会って、そこにまたドラマが生まれ・・・ 監督はこれがデビュー作のアニエス・ジャウイ。実にほのぼのとした味わいのある映画でした。お薦めです。『大人』って奴も悪くないですなぁ・・・。
『フェリックスとローラ』。どうなの?この映画。ちょっとビックリしたなぁ・・・。何が?ってラストのオチでんがな!こんなのアリ?編集とかけっこう上手いし、シーンの作り方とかもセンスあるんですよ。ストーリーは、曰くありげな謎の女・シャルロット・ゲンズブールと彼女に心奪われるフィリップ・トレトンの恋物語。その謎とは・・・。ガッチョーン!こんなオチで映画を作って欲しくないなぁ・・・。“君がついた嘘の数で、愛の深さをはかりたい”よく言うよ!あんな告白を聞いたら、その場でマジギレしちゃいそうだ・・・・ボソ。こんなシナリオも平和ボケ?って、奴ですかい。監督は『橋の上の娘』『髪結いの亭主』のパトリス・ルコント。ところでシャルロットってのは若かりし日のキース・リチャード(ローリング・ストーンズ)によう似てまんなぁ(笑)
マジでイイ女じゃん!え゛?ケイト・ブランシェットですよ。久々だなぁ・・・・えーっと、『狂っちゃいないぜ』以来かなぁ・・・。まぁ、それしかイイところ無かったなぁ・・・・『バンディッツ』。今年最初の映画。まず長いです。どうでもいいシーンが多すぎる。日本のCMみたいな、素敵な音楽流して楽しそうに遊んでてみたいな・・・・。だから最近の映画らしくヒット曲を食べ散らかしております。どうもバリー・レビンソンは長くなる傾向が・・・・、丁寧に作る事と無駄に長いのとは紙一重ですからねぇ・・・・。内容は『明日に向かって撃て』と『スティング』を混ぜ合わせた現代版のストーリー。もちろん元ネタに遠く及ばず。あたりまえか!2本を足して2で割ったら、何故か余りがたくさん出ちゃったみたいな・・・以上!
トレンディー大河と云われている「利家とまつ」を観ました。詰まらないなぁ・・・・。大袈裟な演技に、ただ先に進むだけのストーリー展開。これで掴みはOK!とか思っているんでしょうか?もう少し観続けますが、どうだろう・・・・ボソ。今期のドラマは「漂流教室」に期待だなぁ・・・他、観る気ないし!
いやぁ、もう2002年ですよ。2001年が過ぎちゃいましたよ。どないしまひょ?次は2010年ですか?どうでもいいや!そういう意味でいえば、次は2019年ですよ。とりあえず、昨年はいい年でした。今年もいい年でありますように!皆様宜しくお願いします。って、他力本願かいー!
デッカード
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