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2002年04月30日(火) 301・302

最近見たばかりの、
ちょっと異色の韓国映画なのですが…
たまにはこういうのはいかがでしょうか?

301・302 301,302
1995年大韓民国 パク・チョルス監督


これが例えばイタリアあたりのB級映画だったら、
さもありなんな感じで、「見世物」として楽しめますが、
(思いっきり偏見見え見えの発言です)
韓国の人は、日本人とルックス的には大差ないので、
妙に親近感がわくということもあり、
ねっとり、まとわりつくような恐怖を帯びたお話です。
すごく見せ方がうまいので、感心しました。

ある高級アパートの301号室と302号室は、
ドア同士が対面になっていて、
それぞれに、
料理とセックスが大好きなソンヒ(301)と、
食べ物からセックスを連想してしまうのが耐えられず、
拒食症になってしまった厭世的なユニ(302)という、
対照的な2人が住んでいました。

ソンヒは、毎日毎日凝った料理を出すために、
却って夫に飽きられて浮気され、
その憂さを食で晴らすように過食に走ったため、
48キロだった体重が70キロになって離婚…という辛い過去があり、
拒食症のためにやせ細っているユニに嫉妬し、
一方的に敵対心を燃やし、
親切ごかして豪華な料理を毎日のように差し入れるという
嫌がらせをします。

が、食べ物を全く体が受け付けないユニは、
もらったそばから、それらを捨ててしまいます。
生ゴミを出しにいくユニを見て、
自分の親切を無にされたと怒るソンヒは、
ユニから、拒食症に至るようなトラウマとなった
少女時代の出来事を聞いて同情し、
今度は、彼女の拒食症を治そうと努力します。

けれども、その根は深く、
ユニはなかなか食べることができません。
逆に、別れた夫との間の苦い出来事を
ソンヒから聞いたユニは、
自分を苦しみから解き放つ方法を提案するのですが、
それは、想像を絶するおぞましいものでした。

ネタバレを恐る恐るのサスペンス映画の紹介というのは、
何とも切れ味が悪いものですが、
このソフトがレンタル店で見つかったら、
結構ラッキーだと思いますので、
とりあえず、手にとってみませんか?
拒食症のユニが食べ物を吐いてしまうシーンが
しばしば登場しますので、
食事どきを避けてごらんくださいませ。


2002年04月28日(日) 映画よろず屋週報 Vol.3 2002.4.28

*****映画よろず屋週報 Vol.3 2002.4.28*********************

皆さん、この1週間、いかがお過ごしでしたか?
またまた日曜日がやってまいりました。
ユリノキマリがお届けする「映画よろず屋週報」に、しばしおつき合いを。
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             特集「頑張れ、シニア」

4月28日は、4・2・8の語呂合わせで、「シニヤ(シニア)の日」です。
しようもない語呂合わせではありますが、
今回は何をお届けしようかと悩んでいた私にとっては、
「BINGO!」な記念日ではありました。
魅力的な老人が出演する映画というのは、本当にたくさんあります。

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○八月のクリスマス Christmas in August
1998年大韓民国  ホ・ジノ監督

ジョンウォン(ハン・ソッキュ)が切り盛りする写真店に、
ピンクのチマ・チョゴリで撮影に来るおばあちゃんの笑顔のキュートさ!
この映画自体も、慎ましくて微笑ましいラブストーリーです。

○ウェディング・シンガー The Wedding Singer
1998年アメリカ  フランク・コラチー監督

ドルー・バリモアのびっくりの清純さでも話題になったラブ・コメディ。
タイトルロールともいえる「宴会歌手」を演じたアダム・サンドラーから、
手製のミートボールを授業料がわりにビートルズの歌を習っているおばあちゃんが、
何ともはじけていてすてきでした。

○潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ
Wrestling Ernest Hemingway
1993年アメリカ?  ランダ・ヘインズ監督

じじ様主演映画としては、個人的には一押しです。
「ハリポタ」のダンブルドア校長ことリチャード・ハリスと、
数々の映画で渋いところを見せるロバート・デュバルが、
年食ってから知り合って、短期間でも友情がはぐくめるところを
無理なく見せてくれました。
シャーリー・マクレーン、サンドラ・ブロックなど、意外と豪華キャストです。

○ユー・ガット・メール You've Got Mail
1998年アメリカ  ノーラ・エフロン監督

母親から引き継いだ児童書店を営むキャサリン(メグ・ライアン)が、
母亡き後、母親のように慕っていた老婦人の
嘘だか本当だかわからない「世紀のロマンス話」がお茶目で笑えます。

○月の輝く夜に Moonstruck
1987年アメリカ ノーマン・ジェイソン監督

シェールとニコラス・ケイジによる、大人のラブ・コメディー。
シェールはNYのリトルイタリーの大家族の一員という設定ですが、
彼女のじいちゃんほかその仲間たちによる、
団体犬の散歩がラブリーでした。


本当は、老人が主人公の物語を集めようと思ったのですが、
気がついたら傍流というか、ほとんどストーリーに絡まない、
でも、きっと出ていなかったら寂しかったろう…と思うような
キャラクターばかりになってしまいました。
このテーマは、また9月ごろ引っ張り出せそうですね。

映画タイトルをクリックすると、
当日記サイトでの紹介ページにジャンプします。
もしよければ、覗きにいらしてくださいませ。
五十音索引のページに直に入るには、こちらからどうぞ。

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お誕生日1週間(4月21日〜27日)
4/28 ペネロペ・クルス(1974)
4/29 ウーマ・サーマン(1970)
4/30 キルステン・ダンスト(1982)
5/1 ジョン・ウー(映画監督・1948)
5/2 ビング・クロスビー(1904−77)
5/3 アリダ・ヴァリ(1921)
5/4 オードリー・ヘップバーン(1929−93)
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では、また来週お会いしましょう。さようなら。

ユリノキマリ
「土曜日生まれの館」


2002年04月27日(土) チェブラーシカ

今日は完全に思いつきです。
DVD購入以来、毎日毎日毎日毎日、
1日2回は見ている、こちらの作品を。


チェブラーシカ Cheburashka
1969年(ほか) ロシア(旧ソ連)
ロマン・カチャーノフ監督


旧ソ連時代につくられた人形アニメ3編のオムニバスが、
日本では劇場公開されました。
(それぞれ69年、71年、74年製作)
さらに、DVDには映像特典として、
83年製作分も収録されています。

ある日、オレンジ売りのおじさんがオレンジの箱を開けたら、
中から「サルのような、こぐまのような」
何だかわからないけれど、かわいい生き物が出てきました。
自分でも正体がわからないというその生き物は、
オレンジ屋のおじさんによって、
「チェブラーシカ」(ぱったり倒れ屋さん)と名付けられ、
動物園に連れていかれますが(以下「チェブ」と省略)、
生物学的分類がわからないという理由で、
受け入れを拒否されます。
おもちゃ屋さんのウィンドウで「客の気を引く」仕事を得、
電話ボックスの中で暮らすようになったチェブは、
ある日、動物園でワニをやるのが仕事のゲーナが出した
「友達募集」の張り紙を見て訪ねていき、
寂しさを慰めてくれる友達がいない人が
この町にはたくさんいることを知って、
「お友達の家」を建て、
寂しい同士仲良くしようと頑張るのでした…

というのが第1話のあらすじです。
非常にのんびりとした、愛らしい話ですが、
「額に汗して働く」の名言を残したヒトの
お国の話とは思えないほど怠け者が登場し、
(参考まで……トルストイ『イワンのばか』)
第1話では、「お友達の家」建設に汗を流す
チェブたちの顔写真が、
「働き者表彰板」なるものに張り出されていました。

また、3本のうち2本に登場する
シャパクリャクばあさんのキャラクターも強烈です。
小柄でおしゃれな普通のおばあさんに見えますが、
実は元KGBだとか!
いたずらが大好きで、おちゃめな老マタ・ハリってとこですね。

こういう世界観に弱いんですよ〜。
4本足で歩くのが普通と思っていたけものたちが、
2足歩行しようが、しゃべろうが、
「そういうもん」として受け入れてしまうような感じ。
宮崎&高畑コンビの初期作『パンダ・コパンダ』や、
さくらももこの『コジコジ』などにも通ずる、
びっくりするような柔軟性ですね。

パラジャーノフもタルコフスキーも避けて通っている私には、
ロシア映画は『不思議惑星キン・ザ・ザ』『こねこ』
そして『チェブラーシカ』の3本で十分です…が、
お茶目なロシア映画に触れるたび、
この製作者たちが生まれ育った状況を見るのには、
ちょっと小面倒くさい映画も見た方がいいのかなと、
ちょっとだけ思い直しています。

※チェブラーシカ公式サイトはこちらです。


2002年04月26日(金) ゴッドファーザーPart��

さて、きょうは昨日の続きで『Part2』を御紹介する
…わけではありません。

1951年4月26日、漫才コンビ「大木こだま・ひびき」のボケ担当、
大木こだまさんの誕生日なのです。
あのコンビの漫才をごらんになった方ならおわかりだと思いますが、
大木こだまさんは、1度聞いたら忘れない地鳴りのようなしゃがれ声で、
相方のひびきさんが「〜なんてこと、よくありますよね」と話題を出すと、
「そんな奴おらへんやろ」「お前はない。あっても言うな」などと、
つっこみながらボケるという独特のスタイルで知られています。

そのしゃがれ声から連想した役者さんが出ていたのが、
本日の映画です。
(で、結局Part�兇鮗茲蠑紊欧泙后�


ゴッドファーザーPart�供�The Godfather: Part II
1974年アメリカ フランシス・F.コッポラ監督


父ビトー・コルレオーネ亡き後、
ファミリーを引き継いだマイケル・コルレオーネの苦悩の日々と、
少年だったビトーがアメリカに渡ってきて、
初めて自由の女神を目にしたその日から、
「ドン」として尊敬を集めるに至るまでの日々を交互に見せる、
大ロマンに仕上がっていました。
その若き日のビトーを演じたのがロバート・デ・ニーロですが、
昨日も触れたとおり、あのしゃがれ声や独特な話し方は、
マーロン・ブランドーそのものでした。
今でこそよく知られる「デ・ニーロアプローチ」と言われる
なりきり型演技のルーツといってもいいでしょう。
彼はこの演技により、アカデミー助演男優賞を受賞しました。

実は私、このPart�兇諒�が好きです。
殊に、ビトーの若い頃のエピソードなど、
なかなかユーモラスに描かれているところもあり、
1作目以上に長い物語でありながら、全く飽きさせません。

マイケルの、愛し合い、わかり合って結婚したはずの妻との不仲や、
血道とのいがみ合いなども生々しく描かれ、
リアルでずしんと腹に応える映画だと思います。
こってりした料理と「対決」しても負けないだけの体力や精神力が
自覚できるときに、お試しくださいませ。

大木こだまさんからデ・ニーロのカメレオン演技…って、
完璧に「こじつけ」ですね。
双方のファンの方、気を悪くなさったら、ごめんなさい。
私はどちらも割と好きなのですが。


2002年04月25日(木) ゴッドファーザー

4月25日は、アル・パチーノの誕生日です(1940年)。
去年は『ディアボロス』などという際物を
(嫌いじゃないので)選びましたが、
やはりことしはひとつ、正統派で参りましょう。


ゴッドファーザーThe Godfather
1972年アメリカ フランシスF.コッポラ監督


この映画の主人公
ドン・ビトー・コルレオーネ(マーロン・ブランドー)の
三男マイケルを演じた当時、
パチーノの大将はまだ無名に近い存在だったといいます。
(もともとはウォーレン・ベイティにオファーされた役だったと、
最近になって知りました)
とはいえ、既に舞台では鳴らしていたこともあり、
その堂々たる二枚目ぶりは、なかなかのものでした。

コルレオーネ一家といえば、いわゆる「筋の人」たちです。
イタリア移民たちは、彼に絶大な尊敬と信頼を寄せ、
ビトー・コルレオーネに何かと頼みごとをしてくるのでした。
マイケルは、やたら血の気の多い長男(ジェームズ・カーン)、
でき損ないの次男(故ジョン・カザール)とは違い、
三男ながら、最もビトーの後継者にふさわしい人物に見えましたが、
インテリで、戦争の英雄でもあった彼は、
父を尊敬しつつも、後を継ぐ気は全くありませんでした。

けれども、抗争に巻き込まれるのを避けて疎開したシチリア島での
美しい娘との電撃結婚や、悲しい別れなどを経て、
結局はアメリカへ戻って、
聡明な女性ケイ(ダイアン・キートン)を
妻にめとり、父の後を継ぐことになるのですが…

「感動」というよりは、「衝撃」と「含み」を帯びた終盤のシーンが
忘れられないうちに、2年後、「Part2」がつくられました。
この続編は、ビトーがイタリアからアメリカに渡ってきた
少年時代にさかのぼり、その青年期をロバート・デ・ニーロが、
まるでマーロン・ブランドーが乗り移ったかのような完璧な演技で
見せてくれました。

ところで、ファミリーを大事にするイタリア系らしく?
身内を映画に起用することの多いコッポラですが、
こちらと「Part2」で、実妹のタリア・シャイアが
コルレオーネのひとり娘コニーを演じています。
ただ、個人的には、「花を添えた」というにはちょっとナンだし、
演技もそう印象に残るものではなかったので、
いかにも縁故採用的な感じはしたのですが、
終盤、あることでマイケルに食ってかかるシーンなどは、
激情のイタリア女という感じがよく出ていました。

そうそう、これも最近知ったのですが、
この映画に関しては、どう考えても「イタリア系マ○○ア」を描いた
物語でありながら、上映に際して圧力がかかるのをおそれたこともあり、
映画の中でも、そしてパブリシティでも、
「この○フィ○」という言葉は、1度も登場しなかったそうです。
なので、私も(伏せ字になってない)伏せ字にしてみました。


2002年04月21日(日) 映画よろず屋週報 Vol.2 2002.4.21

毎週日曜日は、配信を始めたばかりのメールマガンジン
「映画よろず屋週報」のコピー&ペーストをさせていただきます。
まだまだ何かと模索中ではありますが、
HPのトップページに入会用フォームがありますので、
興味を持ってくださった方、入会、御一考を!

*****映画よろず屋週報 Vol.2 2002.4.21*********************

皆さん、この1週間、いかがお過ごしでしたか?
またまた日曜日がやってまいりました。
ユリノキマリがお届けする「映画よろず屋週報」に、しばしおつき合いを。
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             特集「映画・クレヨンしんちゃん」

1959年4月21日は、
漫画家・臼井儀人(うすいよしひと)さんの誕生日です。
代表作は、海外進出も果たしたヒット作「クレヨンしんちゃん」ですね。
この人の4コマ(デパートだかスーパーだかが舞台の話)を
初めて読んだときも、
アニメの「クレヨンしんちゃん」第1回放送を見たときも
「なんときたねー絵だろう。でも、何だか笑っちゃう。
だけど、笑っていいのか?」
という、実に屈折した思いを抱いてまいりました。

「しんちゃん」は、テレビアニメ放送の翌年夏(1993年)、
スクリーンデビューを果たしました。
今やゴールデンウイーク映画の定番で、殊に去年公開された
『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』は、
(あの絵柄でも)そのストーリー性でもって高い評価を得ました。

では、映画第1作から、順を追って御紹介しましょう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○アクション仮面VSハイグレ魔王 1993年 
記念すべき第1作では、しんちゃんが憧れのアクション仮面とともに
大活躍しました。
ちなみに、「ハイグレ」とは、「ハイレグ」の言い間違い。
オカマっぽい敵キャラを、ベテランの野沢那智さんが怪演していました。

○ブリブリ王国の秘宝 1994年
しんちゃんと瓜二つの「ブリブリ王国」王子が登場します。
この年から、ゴールデンウイークの目玉映画の1本になりました。
しんちゃんのひいきの、アナウンサー小宮悦子さんがゲスト出演。

○雲黒斎(うんこくさい)の野望 1995年
内容には無関係ですが、
あの忌まわしい地下鉄サリン事件の年に公開されました。
初日の出足は、外出を控える人が多かったことで散々だったとか。
タイムトリップ、タイムパラドックスなどの設定も凝った意欲作です。

○ヘンダーランドの大冒険 1996年
テーマパークをアジトにした悪の帝王と、
カンタムロボ、アクション仮面らとともに闘うしんちゃん。
毎年変わるしんちゃんのマドンナは、この頃雛形あき子嬢でした。
なので、彼女が割とどうでもいい本人役で華を添えました。

○暗黒タマタマ大追跡 1997年
個人的には、2001年の「オトナ帝国…」の次にお気に入りです。
しんちゃんの妹「ひまちゃん」ことひまわり初登場の年でもあり、
ミュージシャンの財津和夫さんが提供した「ひまわり」という
エンディングテーマも印象的。
3人の愛すべきオカマ姉妹キャラに加え、
中村玉緒さん風キャラクタ(声・山本圭子)のゲスト出演も笑えます。

○電撃! ブタのヒヅメ大作戦! 1998年
サイバーテロとの攻防戦。ひろしとみさえの親の愛が泣かせます。
IZAMが本人役でゲスト出演しました。
アニメでもやっぱり、美しくも面妖でした。

○爆発!温泉わくわく大決戦 1999年
ごめんなさい。見たはずなのですが、全く印象に残っておりません。
温泉が舞台の物語なので、
健康ランドが登場した「暗黒タマタマ」とちょっとカブります。
ゲスト出演は、「温泉の精」を演じた丹波哲郎さんです。

○嵐を呼ぶジャングル 2000年
実はこれ、見ておりません…
しんちゃん以下カスカベ防衛軍の活躍が見られるということなので、
翌年に放たれた傑作『オトナ帝国』の前哨戦だったのかもしれません。
ゲスト出演は小林幸子さん。

○嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 2001年
2001年度の全映画を通してのベスト作品に挙げた人も多いと噂の
逸品です。
手前みそですが、拙作HPのこちらをごらんいただければ、
映画紹介が読めます。

そして2002年「嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」は、
昨日4月20日に封切られました。
2000年からタイトルに「嵐を呼ぶ」が入っていますが、
クレヨンしんちゃんの当初のキャッチフレーズは
「嵐を呼ぶ園児」でしたね、そういえば。
これも後ほどビデオかテレビで見ることになりそうですが、
どんな出来か、楽しみです。
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お誕生日1週間(4月21日〜27日)★は故人
4/21 マルセル・カミュ(映画監督・1912−1982)★
4/22 ジャック・ニコルソン(1937)
4/23 シャーリー・テンプル(1928)
4/24 シャーリー・マクレーン(1934)
4/25 アル・パチーノ(1940)
4/26 ジョーダナ・ブルースター(1980)
4/27 アヌーク・エーメ(1932)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
では、また来週お会いしましょう。さようなら。


2002年04月20日(土) ドイツ零年

本日4月20日は……
さあ、ことしもヒットラーの誕生日がやってきたぜ!
やつぁ生きていたら、今年で113歳だそぅさ、HAHAHA!
……という乗りでは絶対に扱いたくない人物、
アドルフ・ヒトラーの誕生日です(1889年)。

私が子供の頃、
「ドイツの精神病院で、毎日毎日反省して暮らしている」
などという話を、兄から吹き込まれたことがあります。
生命力が強そうだから、
生存説に関しては信じられないこともなかったのですが、
「毎日毎日反省している」説は、絶対に信じられませんでしたね。
多分、これからもそうでしょうが。


ドイツ零年
Germany Year Zero(Germania anno zero)

1947年イタリア ロベルト・ロッセリーニ監督


90年代に入ってから、ゴダールが撮ったもので
「新ドイツ零年」と呼ばれるものがありますが、
私は、今まで取り上げたものの傾向を見て
おわかりになるかもしれませんが、
ゴダールは苦手なので、まだ見ておりません。
(『勝手にしやがれ』の冒頭部分だけで挫折しました)

戦後のイタリアで、ネオ・レアリスモの旗手(だそうです)
ロッセリーニが撮った方の『ドイツ零年』は、
そのタイトルのとおり、舞台はドイツで、
登場人物もドイツ人という設定ですが、
みんなイタリア語をしゃべっていました。
(役者名はドイツっぽいから、吹替え?)
まるで往年の里中満智子のまんがのようです。
(彼女のまんがを読んでいると、
パリだろうが東南アジアだろうが
絶対に日本語が通じていた…)

簡単に粗筋をいえば、
エドモントという少年が主人公で、
彼の家族はトラブルだらけなので、
幼いながらも、けなげに家族のために働くのですが、
傷つき放題に傷ついた戦後のどさくさの中、
「生活の糧を得る」には、御清潔ではいられません。
彼は、そんな生活の中で、尊敬している先生から、
怪しげな組織での仕事(パシリのような)をもらいますが、
同時に、「国益にならない者は、殺しても構わない」
というような、非常に危険な思想も授かってしまいます。

実は彼の父親は、病気がちで働けないため、全くの無産者でした……
多分、「国益にならない人物」とは、こういう人を言うのでしょう。
エドモントは父親を愛してはいますが、
愛や情よりも、何か別の邪悪な力が勝ってしまうということは、
往々にしてあるものでした。さて、彼の決断は……?

全体にドキュメンタリータッチで、貧乏くさささえ漂うのですが、
それだけに、ストレートに伝わってくるものがあります。
でも、やっぱりドイツ人にイタリア語はなあ……


2002年04月18日(木) スタンド・バイ・ミー

1987年4月18日、少年映画の傑作『スタンド・バイ・ミー』が
日本で公開されました。
折も折、ちょうどこの映画について、
相方と話をしていたところでした。
いつもと違い、ちょっとケチもつけてしまったのですが、
よかったら読んでみてくださいませ。


スタンド・バイ・ミー Stand by Me
1986年アメリカ ロブ・ライナー監督


原作は、アメリカホラー文学界の巨人、スティーブン・キング。
数々の傑作は、映画の題材としてしばしば採用されていますが、
どうも原作だけでなく、御本人がかかわった映画は
評判が芳しくないというのは、ちょっと気になるところです。

この映画の原作は、『The Body(死体)』という短編でしたが、
新潮文庫『スタンド・バイ・ミー 恐怖の四季 秋冬編』に
納められています。
「死体」というタイトルどおり、
4人のさまざまな境遇でそれぞれに悩みを抱えている少年たちが、
行方不明になった少年の死体探しの旅
(本人達は冒険のつもり)に出るというもの。

仲良し4人組というのは、
往々にして2・2で別の組をつくってしまうものですが、
4人のうち、かなりのウェートで扱われているのは、
荒んだ家庭環境に負けず、
後に弁護士になるクリス(リヴァー・フェニックス)と、
大好きだった兄(ジョン・キューザック)の死にショックを受け、
さらにその兄をお気に入りだった父に疎んじられて傷つく
作家志望の少年ゴーディ(ウィル・ウィートン)でした。
2人の少年の、傷をなめ合うような辛い思いの告白が
映画の見せ場の1つでもありました。

1958年のアメリカの片田舎を舞台に、
オールディーズのヒット曲の数々や、
余りにも有名な、4人で線路の上を歩くシーンなど、
「ノスタルジックとは、こういうことさ」とでも表現したい、
鮮やかな思い出の映画ですが、
実は私、この作品を手放しで褒める気にはなれないのです。

というのも、どうしてもわからなかったんですよ、
見ず知らずの少年の死体を探しにいこうと駆り立てられる気持ちが。
ところどころ好きな描写などはあるのですが、
どうしても、あの旅の目的が「死体探し」だったことを考えると、
「あ〜、でも、何で?」という疑問が先に立ってしまって、
素直に感情移入できません。
かといって、それを女という性別のせいだけにされるのも、どうも…
少年ならば、無条件で惹かれる動機なんでしょうか、「死体探し」って。
それとも、動機はどうでもよくて、
ただ冒険の旅に出るということが重要なのでしょうか。
だとしたら……私には、もっと訳がわかりません。

就職した年だったと思いますが、
当時住んでいた家のすぐ脇の道路が、
近くの高校のマラソン大会のコースだったのですが、
しんどそうに走っている子を見て、
「あ〜あ、社会に出たらもっと辛いこといっぱいあるのに、
今からそんなことさせられて、かわいそうに…」

と思った私の出身高校には、マラソン大会はありませんでした。
自分がマラソン大会経験あろうがなかろうが、
冒険の旅をしたことがあろうがなかろうが、
「がんばれよ」と素直に声をかけられるかどうか、
これは偏に感性の違いでしかないと思います。

というわけで、本日は、「好きな映画」ではなく
「よくできているし、嫌いじゃないけど納得いかない映画」に
スポットを当てさせていただきました。

そうそう、4人の魅力ある少年スターたちは、その後どうなったか?

リヴァー・フェニックスは、その後も数々の映画に出演し、
オスカー助演賞候補になったこともありましたが、
9年前の10月に23歳の若さで亡くなりました。
死それ自体が衝撃でしたが、実はドラッグ中毒だったといううわさに
うちのめされたファンも少なくないでしょう。

ゴーディ役のウィル・ウィートンも、そこそこ映画出演しましたが、
私が最後に見たのは、ロビン・ウィリアムズ主演『フラバー』の
アホ大学生役でした。あれはショックだった……
余りにもかわいい顔をしていたので、
老け方に完全に失敗した感がありますが、
それこそ、スティーブ・ブシェーミみたいな路線は狙えないかと
個人的には思っております。

眼鏡と、父親の虐待を物語る耳の形が痛々しいテディ役の
コリー・フェルドマンは、
90年代に入ると、日本公開作がほとんどなくなってしまいましたが、
あれこれ出演はしているようです。
演技力のある人だと思うので、ある日ひょっこりお目にかかれるかも。
30歳になったそうです…

おでぶでひょうきん者のバーンズを演じたのは、
最年少のジェリー・オコネルでしたが、
この人が一番の出世株かもしれません。
トム・クルーズ主演の『ザ・エージェント』で、
どのチームも欲しがるような
大学のフットボールプレイヤーを演じたほか、
青春映画の「イケてるマッチョ系」を、そこそここなしています。
ぽちゃぽちゃのお肉が、うまいこと筋肉にすり変わったのでしょう。
顔立ちも、優しげなハンサムになりました。

また、この4人だけでなく、印象的なキャラクターを演じた人として、
キーファー・サザーランドも挙げられます。
眩しい金髪に個性的なマスクで、「界隈でも有名な不良」として
4人の子たちを楽しそうにいたぶっていました。


2002年04月17日(水) 第十七捕虜収容所

4月17日は、ウィリアム・ホールデンの誕生日です。(1918年)
数々の名作を残し、1981年11月に他界しましたが、
彼のベストワークともいえる、そして私が大好きな映画を。


第十七捕虜収容所 Stalag 17
1953年アメリカ ビリー・ワイルダー監督


ドイツ軍の捕虜収容所、
捕虜の中には脱走計画を所長に漏らしているスパイがいて、
そのおかげで、脱走の試みはすべて失敗している。
さあ、裏切り者は誰だ?
一番疑わしいのは、物品調達やびっくりするような発明で
みんなからあてにされている男(ウィリアム・ホールデン)だが、
本当に彼がそんなことを?

というようなプロットの、緊張感あふれる……コメディーでした。
サスペンスとしてのドキドキ感や、捕虜収容施設の雰囲気も
非常によく伝わってくるのですが、かなり笑える物語でもあります。

解放されたら水道屋(ガス屋だったかも)になって、
女優のベティ・グレーブルの家に行って彼女と仲良くなるなどと言って、
仲間から呆れられている男が出てくるあたりに、時代を感じます。
『百万長者と結婚する方法』などでおなじみの、
わかりやす〜いブロンド美女ですね。
女っ気のない暗い収容所での生活には、女神が必要というわけです。

例えば刑務所映画だったら
『ショーシャンクの空に』なんかもそうでしたが、
必ず1人、要領のよさや独特の落ち着いた雰囲気で
頼りにされている男がいたり、
悲惨な状況下で、人間くさい生き方をきちんとつかみ、
時にはドタバタ喜劇さえ見せてしまうゆとり!
あんまり縁を持ちたくないような世界を描いた作品に、
我々は今まで何度心惹かれ、繰り返し触れ、
語り合ってきたことでしょう。

ドタバタでも安っぽく茶化した感じがしないのは、
さすがは名匠ワイルダーの手になるものでした。

良質のエンターティンメントを楽しみたいときに、ぜひどうぞ。


2002年04月16日(火) 天国から来たチャンピオン

4月16日の花はチューリップです(例によって諸説あり)。
チューリップのようにバラエティに富んだ色を持つ花は、
その色によって花言葉もいろいろのようですが、
緑のチューリップの花言葉がちょっとすてきだったので、
きょうは、そこから連想したこちらの作品をどうぞ。


天国から来たチャンピオン Heaven Can Wait
1978年アメリカ ウォーレン・ベイティ監督


1941年の映画「幽霊紐育を歩く」のリメイクです。
おもしろいのは、この映画の原題はHere Comes Mr.Jordanですが、
1943年につくられた映画で、そのものずばり、
Heaven Can Wait「天国は待ってくれる」というタイトルのものも
あるんですよね……

ちょっと(大分)違いますが、
『羅生門』のタイトルでつくられた黒澤映画の原作が、
芥川龍之介の『羅生門』……ではなく、『藪の中』の方というのを
ちょっと思い出しました。
ちなみに、1997年製作の『MISTY』の原作も『藪の中』でした。

まるで無関係なうんちくは、この程度にとどめまして……

フットボール選手のジョー(ウォーレン・ベイティ)は、
この世に未練をたっぷり残したまま、天使のミスで事故死します。
が、ミスとわかったときには、既に遅し。
彼の魂は、乗り物である体を求め、やはり亡くなったばかりの
青年実業家に乗り移ります。

生前嫌われ者だった実業家に、
体育会系の天真爛漫なノリが魅力のジョーが乗り移ったことで、
周囲は戸惑いながらも、「なんだ、いい人じゃないか」と見直し、
美しいベティ(ジュリー・クリスティ)との恋もいい感じで進み、
すべてが順調に思えましたが、
ジョー自身(つまり中身)は、まだフットボールが諦められず……

手法は違えど、「別人になってしまった誰が」を取り巻く
戸惑いや笑いを描いた映画は結構ありますが、
その中でも広い世代に支持されているコメディーの傑作です。

ところで、この作品は、舞台でも何度も上演されてきましたが、
実は映画は、この後にもリメイク版がつくられていました。
『天国から来たチャンピオン −2002−』なる邦題で、
原題はDOWN TO EARTHというそうです。
3月にDVDがリリースされたそうですが、
ごらんになった方、いらっしゃいますか?
主演はクリス・ロックで、その他のキャストのメンツから考えると、
ベイティ版の『天国…』よりもさらにコメディ色が強そうです。

そうそう、私がなぜ緑のチューリップの花言葉から、
『天国…』を連想したか?
問題の花言葉は「美しい瞳」だそうです。
既にごらんになった方なら、ピンと来たのではないでしょうか。


2002年04月15日(月) ハワーズ・エンド

4月15日は、女優エマ・トンプソンの誕生日です(1959年)。


ハワーズ・エンド Howards End
1992年アメリカ ジェームズ・アイボリー監督


もはやお馴染みの
「フォースター原作/アイボリー監督」の1つですが、
びっくり。これはアメリカ資本の作品だったのですね。
でも、ほぼ「イギリス映画」の薫りしかしません。
エマ・トンプソンは、この作品の演技で
アカデミー主演女優賞を受賞しましたが、
私としては、『いつか晴れた日に』でとってほしかった気がします。
(ちなみにこのときは、主演女優と脚色部門で候補になり、
結局は脚色賞を受賞したというのが、
いかにも知性派で鳴らす彼女らしいところです。
原作はジェーン・オースティンの「分別と多感」)


ドイツ系で財産はそこそこの知性派シュレーゲル家と、
お金はあるけどいまいち知性のないウィルコックス家が
繰り広げる愛憎物語です。
シュレーゲル家の長女マーガレットを演じたのがトンプソンでした。
彼女の妹ヘレン役が、こちらもイギリスを代表する
若手演技派の1人ヘレナ・ボナム・カーター。
ヘレンがウィルコックス家に滞在中、
次男ポールといいムードになり、
一方的に「彼と婚約した」と姉に手紙を書き送るところから
物語は始まります。

婚約は自分の勘違いだったというショックで
深く傷つくヘレンですが、
運命のいたずらというか、ウィルコックス家は
たまたまシュレーゲル家の近所に越してくることになります。
人を見下した、不愉快な一族の中で、
姉マギーは、大奥様で唯一の人格者ルースと
世代を越えた友情で結ばれ、
ルースは自分亡き後、自分の生家であるハワーズ・エンド邸に
賃貸フラットの契約が切れた後、
マギーたちが住めるように遺言を残します。
が、ハワーズ・エンド自体に思い入れもないくせに、
ただ財産に固執する夫や息子たちに
それは握りつぶされてしまいました。

けれども、マギーは意外なつてで、
結局ハワーズ・エンド邸の奥様におさまり、そして……

コスチュームプレイに大きなカントリーハウス、
絢爛たる家具調度……と、
いかにも「わぁ、イギリスだなー」の映画ですが、
ドロドロで起伏の激しい人間関係は結構俗っぽくて、
そんなところも魅力ではないかと思うのです。
先ほどは「この映画よりあっちの方が…」というような
書き方をしましたけれど、
もちろん、トンプソンの「元気のいいうるさ型」的女性役は
ぴったりはまっていて、
映画にめりはりをつけていました。
ウィルコックス家の当主ヘンリーを、
上流階級か変人か、どっちかの役しかできんのかい!な名優
アンソニー・ホプキンスが
実に嫌らしく演じているのも見どころです。


2002年04月14日(日) 映画よろず屋週報 Vol.1 2002.4.14

毎週日曜日は、配信を始めたばかりのメールマガンジン
「映画よろず屋週報」のコピー&ペーストをさせていただきます。
まだまだ何かと模索中ではありますが、
HPのトップページに入会用フォームがありますので、
興味を持ってくださった方、入会、御一考を!


*****映画よろず屋週報 Vol.1 2002.4.14*********************

皆さん、初めまして。御入会ありがとうございます。
私は、メールマガジン「映画よろず屋週報」を皆様にお届けする、
発行人兼管理人兼配達人の「ユリノキマリ」と申します。
**********************************************************
             特集「長期戦の美しさ」

私ごとですが、先日、2001年度米国アカデミー賞の作品賞を受賞した
『ビューティフル・マインド』を見ました。
ラッセル・クロウが、実在のノーベル賞学者であるジョン・ナッシュを
熱演していましたが、
彼は精神分裂症で、病気と闘いながらの学究の日々を、40数年に
わたって送ったのだそうですね。
(映画の最後で、
「彼は今も、徒歩でプリンストン大学に通っています」
の一言が添えられていました)
うるわしい映画的演出は随所に見られたものの、
一朝一夕にはいかないものに、真摯に取り組む姿というのは、
短気な私としては、もうそれだけで芸術的だとさえ思いました。

そこで、このメルマガが細く長く続けられればいいなあという希望もこめ、
長期にわたる物語を時系列的に、
あるいはちょっと変化を加えながら見せてくれた映画を特集します。

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○ビューティフル・マインド A Beautiful Mind
2001年アメリカ ロン・ハワード監督

上記のとおりですが、作品賞受賞に恥じない、
骨太にして娯楽性もあるすばらしい作品でした。


○ドライビングMiss.デイジー Driving Miss Daisy
1989年アメリカ ブルース・ベレスフォード監督

ユダヤ系の老婦人(ジェシカ・タンディ)と
黒人運転手(モーガン・フリーマン)の20年にわたる交流
乗り換えられる自動車の種類と社会事件で時の変遷が見えます。
全体に静かでさりげない物語なので、
ちょっとした「事件」の演出が針小棒大に見えてしまうのが玉にきず?


○愛を乞うひと Begging for Love
1998年日本 平山秀幸監督

壮絶な児童虐待シーンばかりが話題になりましたが、
原田美枝子がまるで正反対の1人2役を無理なく演じています。
彼女の演技と、無気力そうな「バナナ・ボート」の歌声が印象的。


○チャーリング・クロス街84番地 84 Charing Cross Road
1986年イギリス/アメリカ デビッド・ジョーンズ監督

管理人ユリノキマリの、生涯ベスト1候補作品です。
NY在住だった実在の作家ヘレン・ハンフ女史(1997年没)が、
理想の古書を求めてロンドンの書店に注文したことから始まる、
雇われ店長との20年間の交流を描いた、信頼と親愛のラブストーリー。
ハンフ女史をアン・バンクロフト様(大ファンなんです…)、
店長フランク・ドエルをアンソニー・ホプキンスが演じていました。
……この作品はもう好きで好きで好きで好きで…なので、
また何かの折に取り上げさせていただくかもしれません。

○愛と追憶の日々 Terms of Endearment
1983年アメリカ ジェームズ.L.ブルックス監督

娘命!の母親をシャーリー・マクレーンが好演していました。
デブラ・ウィンガーの、苦労知らずのお嬢ちゃんから一転、
冴えないおかあちゃんを情けなく演じた挙げ句……という展開も
泣かせました。
すこぉし年とってから見た方が、しみる作品かもしれません。


このテーマで取り上げるべき作品は、もっとあると思いますが、
きょうのところはこの辺で。
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お誕生日1週間(4月14日〜20日)★は故人
4/14 ロバート・カーライル(1961)
4/15 エマ・トンプソン(1959)
4/16 チャールズ・チャップリン(1889)★
4/17 ウィリアム・ホールデン(1918)★
4/18 ジェームズ・ウッズ(1947)
4/19 ダドリー・ムーア(1935)★
4/20 ジェシカ・ラング(1949)
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実は、メルマガをつくってみよう!と思い立ったはいいものの、
きちんとしたひな型や構想があったわけではなくて、
全くの手探り状態です。
スタイルも、ころころと変わっていくことでしょう。
こんな感じですが、おつき合いいただけれは幸いです。


2002年04月13日(土) 去年マリエンバートで

4月13日は、映画監督アラン・レネの誕生日です(1922年)。
では、こんなのどうでしょうか。


去年マリエンバートで 
L'annee Derniere a Marienbad

1961年フランス アラン・レネ監督


私がこちらで御紹介させていただく映画の基準は、
「好きな作品・好きになれる部分がある作品」、これのみです。
ジャンル偏食気味とはいえ映画が大好きなので、
(揶揄することはあっても)批評がましいことは
できるだけ書きたくないと思い、
「全体はナンだけど、あのシーンは好き」と思える部分があれば、
どんどん書いてきました。

で、今回の作品ですが、
「嫌いになれない作品」という表現がぴったりです。
もう徹頭徹尾、何が言いたいのか、
私のシンプルな頭では全く全然金輪際、判りませんでした。
が、メッセージ性が強く、何が言いたいのかはっきりしている作品でも、
その肝心のメッセージに共感できなければ、
「好きになれない映画」になってしまうわけですから…ねえ。

ストーリー?書けません。
何やらお屋敷が出てきて、シンメトリーなデザインの庭を散歩していて、
(フランス映画の庭なら、「僕の伯父さん」の方がすてき)
男と女が出てきて、ただひたすら、
去年マリエンバートで会ったの会わないのという話題を
繰り返しているだけです。人間関係もよくわかりません。

その難解さは、見る前からあちこちで吹き込まれていたので、
この映画が「好き」という人を、見るまでは全く信用していませんでした。
が、見てみると、「嫌い」と言うのがはばかられるんですな、これが。
全く理解できていなかったくせに、
(そして、それを明言するのも全く恥ずかしくないのに)
それでも、その理由だけで「この映画パス!」とはならないのでした。
お勧めするときも、「ごらんになって」というよりは、
「体験してみてはいかがでしょう?」という言葉を
使ってみたい気がします。

子供のころ、両のこぶしで両目をこすり、
しばらく目を閉じたままでいると、何やら「映像」が
そのまぶたの上に現れている気がしていました。
それは、なぜか戦争のイメージだったり、
ペルシャ(多分)のバザールだったり、いろいろです。
みんな、本で見たり、たまたま話を聞いたりしたことばかりでしたが、
今、久しぶりにやってみたら、なあんにも浮かびませんでした。
ひょっとして、私のマリエンバートは、
まぶたの上に浮かんだ風景だったかも…と思ったのに、チェッです。

5歳や7歳や11歳の私は、戦争もバザールもリアルには知らず、
33歳の今も、まあ実態は大差ないのですが、
それでも、子供の頃よりは情報があれこれインプットされている分、
「知っている」という勘違い度も高くなっています。
経験や情報が想像の介添えをしてくれることは多いけれど、
邪魔するってことも確かにあるようですね。
かえって、アタマを5歳児くらいに戻してから見た方が
すんなり入ってくる話かもしれません。

付言させていただきますと、私はこの映画、2度見る気はありません。
ぜひとも第一印象だけをすべてにさせていただきたい!
でも、はまった人は、自分なりの答えを見つけるため、
何度も繰り返し見てしまうのではと思います。


2002年04月11日(木) ファストフード・ファストウーマン

4月11日は、女優ルイーズ・ラッサーの誕生日です(1939年)。
かつて(本当に大昔)ウディ・アレンと結婚していたこともある彼女は、
今やすっかり艶っぽいウバザクラとなりました。


ファストフード・ファストウーマン
Fast Food, Fast Women

2000年アメリカ アレック・コスモ監督


一風変わった都会的なラブコメディーですが、
はっきり言って、何が言いたいのかよくわからない話です。
好感が持てるか持てないか、評価はこれで真っ二つでしょう。

官能的な唇と、びっくりの巨乳(でも細い…)が印象に残る
アンナ・トムソン扮するベラは、35歳のウェートレス。
どこか「ヤング岸田今日子」という風情で、
崩れた感じがありながら、下品ではありません。
初老の演劇関係者と不倫関係にありますが、
まじめに腰を落ち着けた男性との交際を考え始めます。

母親に紹介されて知り合ったデート相手のブルーノは、
売れない作家でタクシードライバーで、
非常に好感の持てるタイプでした。
ちなみに、この役を演じたジェレミー・ハリスは、
『ハリポタ』のダンブルドア校長としてもおなじみの
リチャード・ハリス氏の御子息だそうです。

ブルーノには、訳あって預かっている子供がいるので、
デートの際、ベラに、「子供は好きか」と探りを入れますが、
子供嫌いのふりをした方が、男に重荷に思われない…との
友人のアドバイスを容れたベラは、
本当は好きなくせに、つい嫌いなふりをしたりします。

この2人いいムードだと思うのに、こんなんでうまくいのかな?
というような雰囲気を、もったいぶらずにうまく表現しているのですが、
独特のじれったさが心地よくもあります。

ルイーズ・ラッサーおばさまは、新聞のデート相手募集欄を利用して
いい感じの男性とデートをするという役どころでしたが、
ひょんなことからベラとブルーノの中(仲)にも介入してくるので、
目が話せません。

(ふだんの生活上はともかくとして)
映画での出来事なら大抵のことは受け入れる、
あるいは「ええーっ」という感想を楽しめるという方におすすめします。
特に終盤、「どうしてそうなる!」という展開が見られるので、
生真面目な方は、怒り出してしまいかねませんゆえ……。


2002年04月10日(水) バグダット・カフェ

1949年4月10日は、当時の労働省が「婦人の日」として制定し、
1998年に「女性の日」と改称されたそうです。
で、一体何をすればいい日なのかわかりませんが、
この女性の友情傑作映画を未紹介だったことに気づきました。


バグダット・カフェ Bagdad Cafe
1988年ドイツ(当時西独) パーシー・アドロン監督


何といっても主題歌“Calling you”が有名ですが、
サウンドトラックには、ジェベッタ・スティールが歌うオリジナルと、
男性(名前が出てこない…)がカバーしたバージョンが
収録されていました。
どちらかというと、後にホリー・コールがカバーしたものによって
この曲自体は有名になったような気がします。
この歌の歌詞を精読することで、映画の内容の一部はつかめます。

…で終わってしまったら、実も蓋もありませんね。

ドイツからアメリカにやってきた中年夫婦が、
砂漠の真ん中で車中けんかを始め、
肥った妻ヤスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は
(過って夫の荷物とともに)車から放り出されます。
そこで彼女が何とかたどりついたのは、
ブレンダという元気のいい黒人女性が切り盛りする
“バグダット・カフェ”でした。
あてにならないバカ亭主を家から閉め出し、イライラ気味の彼女は、
おせじにも感じのいい態度とは言い難い様子でヤスミンを迎え入れ、
モーテルの1室に泊めますが、
行き掛かり上、男物の服しか持っていない彼女をいぶかり、
時には当たり散らしたりもします。

が、ブレンダの反抗盛りの娘息子が
ヤスミンのおっとりした人柄に惹かれ、懐き始め、
ブレンダも、だんだんと態度を軟化させていくのでした。
2人で組んで、おどけたマジックをカフェで披露したりもします。

モーテルにほぼ「下宿」している思われるほかの客達も
彼女を慕うようになり、
殊にジャック・パランス扮する画家は、彼女にベタボレで、
ヤスミンのふっくらし(過ぎ)た体を神々しく表現した絵まで描き、
ついには求婚しますが、さて、彼女の答えは?

嫌な奴、嫌な要素を持った奴は出てきますが、
いわゆる悪い奴は出てきません。
(この場合、↑平気で人を裏切るとか、
初めからだましの意図で親切にするような奴、という意味)
「変ないい奴」がわんさと出てくるというのも、ポイント高いと思います。
例えば、タトゥー彫りを生業にしているデビー!
往年の清純派女優クリスチーネ・カウフマンが
さりげなく演じています。

1人の人物があらわれたことで、周囲がよい方に変わっていく、
というさまを描いた快作はほかにもありますが、
(近日公開の『光の旅人 K-PAX』などもその1つでした)
その中でもおすすめです。

映画のジャンルでは、男の友情物語に比べ、
女の友情モノがどうも不利に見えますが(私感)
この作中、ヤスミンとブレンダが静かに抱き合うシーンは
映画史に残したい1つだと思いました。


2002年04月09日(火) 白い犬とワルツを(テレビ)

先日レンタルビデオ店で、
この作品のビデオがリリースされていることを知りました。

白い犬とワルツを
To Dance with the White Dog

1993年アメリカ(テレビ映画)


長年連れ添った妻の死で、
精気を失ったかのようになっていた老人が、
ある日家の軒先に、美しい白い犬を見ます。
追っ払っても追っ払ってもやってくるその犬は、
彼の目にしか見えないものでしたが、
やがて、えさを与えるなど、
その犬との交流を楽しみに思うようになっていきます。

しかし、犬の姿を認められない老人の子供やその家族たちは、
「おじいちゃん、とうとうボケちゃった?」
くらいの感じで、心配して見守るばかりでした。

亡き妻が生前行きたがっていた学生時代の同窓会に、
老人はその犬を伴って参加した先で
ちょっとしたミスから、事故に遭ってしまいますが、
その白い犬は、老人を救うために走るのでした…

テリー・ケイが著した原作も
去年から大変話題になっていますが、
この映像化作品は、
日本でも少なくとも3度ほど放映されています。

老人を演じたのは、ヒューム・クローニン、
そして先立ってしまった妻が、
今は亡きジェシカ・タンディでした。
本当の夫婦だった2人の名優による、
美しく穏やかな夫婦愛を描いたしっとりした作品ですが、
父親(あるいは祖父)を心配する身内たちのおろおろしたさまも、
非常に微笑ましいものでした。

この作品は間もなく、
仲代達也、藤村志保の主演でつくられた「日本版」が
公開になるようですが、
日本的な繊細さが生きた作品だといいなと思いつつ、
私自身は見るかどうかはわかりません。
ごらんになった方、感想を掲示板等にてお願いいたします!


2002年04月07日(日) A.I.

きょうはちょっと目先を変えて、未来の誕生日から。

2003年4月7日は、鉄腕アトムの誕生日だそうです。
そこで、こんな作品はどうでしょうか?


A.I.(Artificial Intelligence)
2001年アメリカ スティーブン・スピルバーグ監督


「キューブリック好きのスピルバーグ嫌い」という向きには
酷評されたようですが、
「キューブリック苦手でスピルバーグはそこそこ」の私は、
ちょっとキューブリックのにおいのする部分は
イマイチ楽しめなかったものの、
作品としては、温かみがあり、よくできた娯楽作だと思いました。

人工知能(A.I.)を持ち「愛」を情報としてインプットされた、
少年の姿をしたロボット、
デヴィッド(ヘイリー・ジョエル・オスメント)の物語ですが、
モチーフとなっているのは、ピノキオの物語のようです。

ボビー教授(ウィリアム・ハート)は、自分の自信作デヴィッドを、
自分たちの実子は長い間昏睡状態…という若い夫婦に託します。
実子の快復を信じる妻モニカ(フランシス・オコナー)は、
デヴィッドの存在に、最初は抵抗感をあらわにしますが、
一緒に暮らしていくうちに情がわき、
デヴィッドが、自分を愛し続けるようになるためのキーワードを入力し、
2人は大の仲良し母子になります。
(モニカのことは「ママ」と呼びますが、夫ヘンリーのことは、
そのまま名前で呼び続けます)
が、その後に起こった本当なら「喜ぶべき出来事」は、
そのまんま、デヴィッドの悲劇へとつながっていくのでした。

訳あってママたちと住めなくなったデヴィッドは、
ジゴロ・ロボットのジョー(ジュード・ロウ)と知り合います。
踊るように歩く、美貌と飄々とした性格を持ち合わせたジョーは、
人間の女性を「喜ばせる」ためにつくられたロボットでした。
デヴィッドは、ただただ人間になりたいという希望だけを抱え、
ジョーと、ママの家から一緒に連れてきたテディベアとともに、
長い長い旅に出ることになります…。

人間がいろいろな形で持ったり感じたり与えたり奪ったりする
「愛」なるものは、人工的に作り出したり制御したりできるのか?
もし、つくりものであるはずのデヴィッドの境遇に同情することに
ほぼ疑問を感じずに見られれば、感慨深い作品になると思います。

オスメント少年の名演は言うまでもないとして、
(この子がヘボだったら、悪い意味での
ツクリモノ映画でしかなかったでしょうから)
ジュード・ロウの美しさは、今回も冴えていました。
本当に「人間離れした」美しさで、役にはまっています。


2002年04月02日(火) 点子ちゃんとアントン

きょうは、アンデルセンの誕生日(1805年)に因んで、
国際こどもの本の日だそうです。
昨年の今日もこのネタで、
ロアルド・ダール原作の映画化『マチルダ』を御紹介しましたが、
今回は、ドイツが生んだ偉大な児童文学者のこの作品の映画化を。


点子ちゃんとアントン Punktchen und Anton
1999年ドイツ カロリーヌ・リンク監督


『ビヨンド・サイレンス』で、
その才能の輝きを驚きをもって迎えられた、
才女カロリーヌ・リンクの監督作品です。
原作は、エーリッヒ・ケストナーの同名作品ですが、
この映画は、大分現代風にアレンジはされているものの、
スピリットはきちんと生かされていると思います。
(原作はちゃんと読んだことがないのですが、
ほかのケストナー作品から推し量るに、そうではないかな…と)

病弱な母親と自分の食い扶持を守るために、
まだ9歳の身空でアイスクリームパーラーで働くアントンと、
Punktchen「点子」と呼ばれる裕福な家の娘ルイーゼは、
大の仲良しでした。

点子は、アントン母子を助けてやりたい、
南の島の行く夢もかなえてあげたいと思っていました。
でも、お医者の仕事が忙しいパパも、
「困っている人には手をさしのべましょう」とか言って、
世界中の貧しい人を助けているくせに、
置いてきぼりの自分の娘の寂しさに気づかず、
たった1度の「問題行動」で、
その娘の親友をも単純に偏見で見ちゃうようなママも、
全くアテにならない!
大人なんてあてにしないで、
自分たちで何とかしようと奮闘します…。

ケストナーは、「飛ぶ教室」の第二まえがきの中で、
「子供時代は、上等の粉で作った甘いお菓子ではない」
という趣旨のことを書いていました。
多分、この映画(原作)のアントンが、
自身の少年時代と大分かぶるところがあったのだと思います。
(マザコンと言い切ってしまいたいほどの母思いの面も含め)

本当の意味での「童心を忘れない」というのは、
「子供時代は楽しいことばかり」「純粋そのもの」などと言わず、
言うのも辛いような思い出や、自分なりに悩んだことも忘れず、
現役の子供たちに、
デリカシーと敬意を持って接することでは?などと、
この映画を見ていて思いました。


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