木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2004年12月28日(火) 「氷の花たば」

先日の朝、やっと冬らしくなって
車のフロントガラスに霜の模様ができていました。
それは、まるで雪の結晶のようにも見えるし、
繊細なガラスで出来たシダの葉のようにも見えます。

そして、その時、
ちょうど読んでいた本がアトリーの「氷の花たば」(岩波少年文庫)でした。
ローズが見た霜のつくるバラや、シダや、木は
そんな美しい霜の模様だったのでしょうね…。

アトリーの本には、美しい自然がちりばめられていて
読む者をその中にいざないます。
そして、いつのまにかお話の中に入り込んでいる私がいるのでした。

この冬休み、娘に読む用には
グレイ・ラビットのおはなし」(岩波少年文庫)を買いました。
これは今度の帰省のお供にするつもり。

氷の花たば
アリソン・アトリー/作 石井桃子・中川李枝子/訳
岩波少年文庫 (119)



2004年12月27日(月) 「手ぶくろを買いに」

この冬休みは、新美南吉を読もうと、
手ぶくろを買いに」と「ごんぎつね」を図書館で借りてきました。

今日は、まず「手ぶくろを買いに」の方を。
冬の山の様子や町の灯の様子…それらの美しい情景が浮かび上がってきます。
読んでいて、あらためて、ああ、美しい日本語だなと思いました。

娘は生まれてこのかた、実は霜焼けをつくったことがないのです。
血の巡りがいいのかしらん…。
私なんかは油断すると今でも作ってしまうのに…(^^;
(子供の頃は、しょっちゅうキンカンのお世話になっていました、笑。)
そのため、狐の子供が作った牡丹色の霜焼けを実感出来ないようなので、
まずは、霜焼けの説明をしてやらねばなりませんでした…(^^;

ところで、この偕成社の日本の童話名作選シリーズは、いいですね。
ぼちぼちとそろえていこうかしら…。

手ぶくろを買いに
新美南吉/作 黒井 健/絵 偕成社



2004年12月24日(金) 「クリスマス・イブ」

今年の娘へのクリスマスの贈り物に、この本を用意しました。

静かで暖かなクリスマス♪
オレンジ色に黄色のお星さまがとてもきれい。
子供たちのワクワクした気持ちとおごそかな聖歌。

娘とこの本を楽しんで、
イブの夜は静かに更けて行きました…。


…ところで、最後の「かみによりて やすらかにあれ…」という聖歌が
どの歌にあたるのか…ご存知の方がいらっしゃったら教えて下さい。m(__)m




マーガレット・ワイズ・ブラウン/作 ベニ・モントレソール/絵
矢川澄子/訳 ほるぷ出版



2004年12月21日(火) 「おやゆびひめ」

我が家はただいま、アンデルセン月間(!?)です、笑。
先日の「スズの兵隊」に続き、
よみはじめたのが、ベスコフ/絵の「おやゆびひめ」。

読み終わると、娘が
「前、ビデオで見たのと、最後が違う。」と言い出しました。
以前、みらい館で見たビデオでは、
最後は、もとのお母さんと
王子様とつばめも一緒に暮らす…ということになっていたらしいのです。
(なんでそうなる?!)

そこで、「こちらがもともとの本当のお話よ。」と言うと、
「そうなの?」と…。
しかし、娘よ、そのずっと前にも
カーリナ・カイラ/絵の「おやゆびひめ」(福武書店)を手に入れたときに、
一度、このお話は読んでいるはずなんだけどなぁ…。
(それはどうも覚えてないようです…泣。)

ベスコフの絵も好きだけど、カーリナ・カイラの絵も好き。
どこからか、復刊してくれないかしらん。

そういえば、原書で全然読めないけれど(^^;
ツヴェルガーの「おやゆびひめ」も我が家にはありました。
こちらは親の楽しみの本です、はい。


それにしても、
アンデルセンのお話は、冬に読むと、
ちょうどしっくりきて、いいように思います。(^-^)



おやゆびひめ
エルサ・ベスコフ/絵 石井登志子/訳
フェリシモ出版



2004年12月19日(日) 「しあわせなモミの木」

ゾロトウの作品の中で、これが一番好き♪
読み終えるといつも、
子供たちと小鳥たちの歌声の余韻に
とてもおだやかでしあわせなクリスマスを味わっています。


しあわせなモミの木

シャーロット・ゾロトウ/作 ルース・ロビンス/絵 みらいなな/訳
童話屋



2004年12月17日(金) 最近、娘に読んだ本「とびきりすてきなクリスマス」ほか

最近、娘に読んだ本、
書き留めておかねば、どんどん日がすぎて行きます。
どれも味わい深く余韻のある作品。
題名だけでも、メモしておこう…。


とびきりすてきなクリスマス

ちいさなもみのき

夕あかりの国

サー・オルフェオ



2004年12月08日(水) 「おもちゃの工作ランド」

今、娘たちは国語で「うごくおもちゃを作る」という単元を習っています。
先日は、実際にその国語の教科書に載っている
うごくおもちゃを作るのだといって、材料を持って行きました。
(先生、前もって言っていただかないと、フィルムケース、
家中を探しまわりました…あってよかったけど。)

そういえば、去年の今頃、
2年生たちが
「うごくおもちゃを作るので、それが載っている本はありませんか?」と
図書室に本を探しにきたのだけれど、
適当な本がなく、苦労したのを思い出しました。
娘たちもまもなくそんな課題が出るに違いありません。
これは困ったぞ、ううむ…と思っていたら、
福音館からタイムリーに「おもちゃの工作ランド」という本が出ました。

今日、amazonから届いたのですが、
中を見て、感激。
いろんな動くおもちゃが載っているんです♪
それもみんな楽しそうなものばかり!
この本、小学校の図書室にも絶対、欲しい!

動物園、ウォーターランド、サーカス、スペースランド、遊園地と
5つの工作ランドにわかれ、
楽しい手作りおもちゃの作り方が載っています。

親子でいろいろと工作するのにも、おすすめです♪


おもちゃの工作ランド
成井俊美/作 三枝祥子/絵 福音館書店



2004年12月03日(金) 急行「北極号」

来週、5年生の教室にこの本を持って入るので、
久しぶりに本棚から取り出して文章をチェックしていたら、
娘が、「読んで」と言ってきました。
この本を手に入れた頃、娘は幼稚園児。
まだ彼女に読むのはもったいなくて(!…笑)、
私だけで楽しんでいた本なのでした。

今年は朝小でも、
映画「ポーラーエクスプレス」の宣伝が載っていたりして、
彼女はそれを見ていたのか、
私が「ポーラーエクスプレス」と言うと、「ああ、知っている」と…。


読んだ後、娘がいいました。
娘「私もサンタさんの橇の鈴欲しいな。」

本当に…サンタさんの橇の鈴の音って、どんな音がするでしょう…♪

私「ミュージックボールのような音かな?」

娘「きっと、もっと素敵な音思うな…♪」


それからまた、娘が言い出しました。

娘「サンタさんを信じている人、手をあげて。」

娘と私「はい!」

娘「いっとき、ゆうちゃんはサンタさんがいるかどうか
わからないときがあったのだけど、
今は、いるって信じているよ。」

ママ「そうだね。ママもそう思う。…ママもプレゼント欲しいな。」

娘「サンタさん、ママの欲しいものも持ってきてくれたじゃない!」

ママ「え? そお?」

娘「だって、ほら。ママが欲しがっていた積み木を、
ちゃんと持ってきてくれたでしょ!」

はい、まったくそのとおりでした。(笑)



急行「北極号」
C.V.オールズバーグ/絵と文 村上春樹/訳

我が家にあるのは「河出書房新社」版です。
今は「あすなろ書房」からでています。
(絵の雰囲気が微妙に違う…。訳も少しかわったみたいです。)



2004年12月01日(水) 「オシリカミカミをさがせ」

今日、新体操のおけいこに行く電車の中で
「これはどお?」と差し出したら、
娘が一気に読んだ本です。
(おもしろかったからか、歩きながらも読もうとするので、
それは止めました…(^^;)

トイレで、正体不明のものにおしりをかまれる人が続出!
ユスは、その「オシリカミカミ」の正体をつきとめようと、
マンホールの下に入って行くのですが…。

スリリングでおもしろいというだけでなく、
人間のありようをさりげなく考えさせる味わい深い作品でした。
このオランダの作家さんの他の作品も読んでみたいと思います。

ところで、ヨーロッパの下水道って、トイレと直結なんですね。
日本の下水道は、どんなふうになっているんでしょうか…?
(うちはマンションだから、まずはマンションの浄化槽に行くと思うんだけど、
それから…?)
考えてみれば、下水の仕組みをよく知らないのでした。


オシリカミカミをさがせ!

リンデルト・クロムハルト/作 アンネマリー・ファンハーリンゲン/絵
野坂悦子/訳 朔北社


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スズ [木陰でひと休み]

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