木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年08月26日(月) 「つりばしゆらゆら」

もりやま みやこ・作 つちだ よしはる・絵

あかね書房
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ここ最近の娘のお気に入り本です。

さきほども、ボートの旅ごっこをしている娘のおともとして、

(さぶとんの)甲板には、この本が置いてありました。(笑)

娘がまず最初に、この本に惹かれたのは、

きっと、つちだよしはるさんの絵だったからでしょう。

なんといっても、娘が1〜2歳の頃、

夜寝る前には必ず、1年以上ずぅっと

つちだよしはるさんの「うたえほん」(グランまま社)を

お供にして、歌っていましたから…。

娘にとって、つちださんの挿し絵はとても愛着が湧くのだと思います。


このお話では、きつねの子が主人公です。

たにがわのうえにかかるつり橋…

きつねの子は、いのししのおじさんから、

つり橋の向こうに、きつねの女の子がいるときいて、

その子と遊びたいと思いを募らせます。

そして…。


きつねの子の心の動きと行動は、…

ちょうど娘ぐらいの小さな子どもそのものです。

まだ今まで経験したことがない新しいことへ、

一歩、そしてまた一歩と、ゆっくり踏み出す気持ち…期待と不安。


最初は挿し絵から手にとった娘ですが、

いつのまにかこのお話の世界へと引き込まれていきました。

きっと、娘もきつねの子と一緒になって、

「そろり、そろり」と、つり橋を歩いているのでしょう。

…そうそう、ハモニカもふけるしね。(^-^)



きつねの子のその後が気になって、

この話のつづきを、読みたいなぁ…と思っています。



2002年08月22日(木) 「ぼく、お月さまとはなしたよ」

フランク・アッシュ・作 

山口 文生・訳   評論社
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このところ、山からのぼってきたお月さまがとても美しいです。

おつきさまがまあるく膨らんでくると、

ちょうど夕食をいただく時間と、お月さまがのぼってくる時間が、

一緒になるのです。

今夜(22日)は、たまたまいつも私が座る場所に娘がいました。

(キッチン側の私の座る場所は、外が見える特等席…笑。)

娘が窓の外を見ながら、お食事をしていたのですが、

突然、「あっ、おつきさま!」と叫びました。

今まで、雲に隠れていたお月さまがあらわれたのです。

今夜のお月さまは、少し薄雲の下にいらっしゃって、

ぼうっとした、やわらかい光…。

しばらくすると、娘が身体を左右にゆらして、

「ねぇ! ゆうちゃんがこうして身体をうごかすと、

おつきさまもまねするんだよ♪」って、

ニコニコしています。

ふふっ、ほんと身体を左右にゆらすと、

おつきさんも同じように左右に動いて踊っているようね!


…そんな娘を見ていましたら、

久しぶりにこの本が読みたくなりました。

クマくんはある日、お月さまに誕生日のプレゼントをあげたいな

と思いつきます。

そこで、お月さまに

誕生日がいつか、尋ねようと考えるのですが…

このクマくんと、おつきさまのやりとりに

心がほんわかやわらかくなります。

…、娘も昨日 「おつきさまのお誕生日だ!(8/21「ひとコマ」)と言っていたし、

やっぱりお月さまは、こっそりと会話なさっているのかも…くすっ♪



2002年08月21日(水) 「イーヨーのあたらしいうち」

A.A.ミルン・文 E.H.シェパード・絵 石井桃子・訳

クマのプーさんえほん<9> 岩波書店
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京都大丸で開催されています、

「A.A.ミルン・E.H.シェパード展  クマのプーさんの世界」を

見に行きました。

クマのプーさんのお話の舞台であります「魔法の森」は、

ミルンの別荘があったサセックス州ハートフィールド村の森が

背景になっています。

その森の様子を紹介するビデオの中に、

ひとつとても印象的だった古い写真がありました。

それは、森の大樹に「洞(ほら)」があって、

そこに、プーたちぬいぐるみと一緒に写っている

クリストファー・ロビンがいたことでした。

まるで、本当にプーたちのおうちがそこにあるかのよう…

セピア色の写真は、そのままプーさんの物語へと、

つながっていくようでした。


娘は、絵を見て、久しぶりにプーさんの世界を思い出したようで、

「ハチミチ!」と言いながら、原画を見て回りました。(笑)


さて、原画を見終わった後、娘に

「うちにない分で、1冊だけ買ってあげるから選んでね。」と

申しました。(うちには、現在1〜6まであります。)


娘が今回、選んだのは『イーヨーのあたらしいうち』です。

プーさんとコブタが寄り添って、

ふ〜っと白い息をはいている絵が気に入ったのです。(^-^)

もちろん、今夜はこの本を読みました。

娘は、プーさんの頭に浮かんだ「元気にひとにきかす歌」が

気に入ってしまって、

 ポコポン

というたびに、大笑いです。

それにしても、相変わらず、プーさんとコブタは

ボケとボケのペアで、笑わせてくれます、ふふっ♪

(↑つっこみ役は、娘…。)



話の展開の中で、間接的な表現があったり、

「ふしぎせんばん!」などといった、古風な言い回しもあって、

5歳の娘には、「ほんまにわかってんのか?」と

思わせるところも多いのですが、

E.H.シェパードの絵が、そこのところを

カバーしてくれているようです。



2002年08月16日(金) 「かしこいビル」

ウィリアム・ニコルソン・作

まつおか きょうこ よしだ しんいち・訳 ペンギン社
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娘が、旅の準備にあれこれ荷物を用意している話を

「ひとコマ」に書きましたら、

「絵本ノート」に「かしこいビル」を思い出しましたと

書き込んでくださった方がいらっしゃいました。

そうだ! この本があった!

…「かしこいビル」のこと、実はすっかり忘れていました。

というのも…娘が3歳になる前ぐらいに、

この本は我が家にやってきたのですが、

もひとつピンと来なかったのか、

娘は関心をしめしませんでした。

その後、リクエストもかかることなくて、

ずっと本棚にしまわれてしまったのです。


今回「絵本ノート」へ書き込んで下さったのをきっかけに

久しぶりに取り出してきて、寝る前に読みました。

すると、娘曰く「この本、どうしたの? 新しくきたの?」

と、とっても嬉しそうな様子。

(↑以前に読んだ記憶、まったくないみたい。)

今回は娘の心に響いたようで、

すぐに「もう1回読んで!」と言い、

朝起きてきて、また「読んで」と言い、

その後、自分でもくり返し読んでいました。


同じ本であっても、その子どもにとって心に響く時期、

「旬」というものがあるのだな…と思います。

今回、手にとって読まなければ、もしかすると、

この本はずっと本棚に眠ったままだったかもしれません。

きっとこれからは、

娘もこの本を時々取り出しては、読むことでしょう。

ああ、家にあってよかった「かしこいビル」!

今の娘の心に、ビルはぴたりと寄り添っています。

そして、きっと娘はメリーと同化していることでしょう。


思い出すきっかけを作って下さった「ミケネコ」さん、

本当にありがとうございました。(ぺこり)



2002年08月11日(日) 「おまたせクッキー」

ハッチンス・作 乾侑美子・訳

偕成社
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今月のブッククラブの配本でやってきました♪

この本が配本されるのを、ずっと楽しみに待っていたのです。

お母さんが焼いたクッキー、

ビクトリアとサムがふたりで分け合って食べようとしていたら、

玄関のチャイムが鳴って…。

ふふっ、みんなの一瞬しーんとなった緊迫感が、

絵の表情から、とてもよく伝わってきます。

こちらまで思わずドキドキ緊張してしまいました。


娘は、一人っ子なので、ふだんはおやつは一人占め。

けれど、たまにお友達が来ると、

何人かでわけっこということになります。

これが、結構、口うるさい…笑。

ちゃあんと、数が同じでないといけないんです。

もし「おまたせクッキー」のように

分け前がへっていくとなったら、

大騒ぎになってしまいそう…。(苦笑)


それにしても12個という数の設定が、うまいわ〜。

12は約数が多い数字ですものね。

そういえば、1ダースは12。

これもやっぱり、

そんなことを頭に入れながら、

考えられた単位なんでしょうか…。



2002年08月10日(土) 「エパミナンダス」

愛蔵版おはなしろうそく 1

東京子ども図書館ー編
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今回、旅のおともに、長崎の「童話館」で購入しました。

最初、薄い小冊子を買おうかしら…と思っていたのですが、

愛蔵版の方が、字も大きく、ルビもふってあるので、

将来的に娘が自分で読むことも考えて、

こちらを買うことにしました。

「エパミナンダス」にはおはなしろうそくの1と2のお話が

おさめられています。

さすが東京子ども図書館で、

子どもたちに人気があるというお話が

おさめられているだけあって、

どのお話を読んでも、娘は夢中になって聞いています。

「こぶたが一匹…」や「くまさんのおでかけ」という

手遊びもすっかり気に入った様子。

最後に載っている「なぞなぞ」も

とても楽しめました。

この手遊びや「なぞなぞ」は、

秋からはじめる幼稚園での読み聞かせの際にも、使えそうです。


冬の帰省の際には、愛蔵版の2を

かばんに入れて行こうかな♪



2002年08月05日(月) 「からだのみなさん」

五味太郎・作 

かがくのとも2002年9月号(福音館書店)
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夏は暑い、暑〜い、あぢぃ〜

そう思っているのは、きっと私の皮膚だったりするわけですね。

そして、この本の五味太郎さん風に書きますと、

「暑いから扇風機かけてと、肌が言います。」

といったところでしょうか…(^-^)

そして娘風になりますと、

「暑いからプールを出してと、からだのあちこちが言います。」

と、なるわけです。

ほんと、人間の行動って、

身体のあちこちから発せられたものなんだ〜と

この本を読んだ「目」が教えてくれます、ふふっ。


娘に読んであげると、

横でゲラゲラと、お腹をかかえて大笑い。

(どこで娘が大笑いしたか、

読んだ方なら、おわかりいただけますね…笑。)


「あ〜、おかしすぎ〜! もう1回読んでぇ!」

と、娘のお腹の皮が言います…くすっ。


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スズ [木陰でひと休み]

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